マローダーV8 (Marauder V-8、マローダー・ブイエイト[注釈 1] )[1] は、1950年代後半から10年余りの間フォード・モーター が大型乗用車 用に製造していたエンジンである。特徴的な燃焼室 と水冷システムを採用している。「MEL」と俗称される。
概要
1952年からフォード・モーターのフルサイズカー に用いられているリンカーンV8 を代替すべく開発され、1957年秋 (1958型式年度 ) にマーキュリー (Mercury) およびコンチネンタル を含むリンカーン (Lincoln)、そしてこの年度から発足するエドセル (Edsel) 用として実用化された。この開発主旨から各メイクの頭文字をとって「MEL 」と俗称される。しかしエドセルでは初年度しか用いられず、マーキュリーでも1960型式年度までであった。それ以降はリンカーン専用となるが、重いことが燃料消費率 を悪化させる原因となり、当時増加傾向にあった高効率を求める消費者の需要に応えきれず、1968型式年度の半期を最後に後継のサンダージェットV8 に代替された。[2] なお、当機をマローダーV8と称するのはマーキュリーのみであり、エドセルではE-475 、[3] リンカーンではリンカーンコンチネンタルV8 (Lincoln Continental V-8 ) と呼ばれた。[4] また1960型式年度にのみフォード・サンダーバード へ転用された際、フォードではサンダーバード430スペシャルV8 (Thunderbird 430 Special V-8 ) と称した。[5]
米国におけるV型8気筒 エンジンとしては大型であることからビッグブロックに分類される。並行して開発されたサンダーバードV8ミディアムブロック よりも若干大きい排気量 範囲を担っているが、1機種に統合せず2機種を同時開発したのは、リンカーンとマーキュリーの販売においてフォードに対しての差別性を重視したためである。そしてそれまでビッグブロックの位置づけであったリンカーンV8の後継を2クラスに分割したことで、既存のボアピッチ はミディアムブロックが引き継ぎ、当型は一回り大きい新たなビッグブロックのボアピッチが採用された。また、前任のリンカーンV8はトラックにも転用されていたが、当型は乗用車専用となり、トラック用には特徴を共有しながらさらに大きなボアピッチで設計されたスーパーデューティV8 (Super Duty V-8) が同時開発された。[6]
基本構成は同時開発されたミディアムブロックと同じ全鋳鉄 のV型8気筒、プッシュロッド 式OHV であるが、細部の構成は保守的なミディアムブロックと異なり、ブロック内燃焼や三段階冷却システムなど (後述) の意欲的な技術が投入されている。
競技運用の実績は僅かであるが、1959年にデトロイトで開催されたNHRAナショナルズ においてトップエリミネーター部門で優勝し、NASCARグランドナショナル選手権 のデイトナ500 では、サンダーバードが写真判定で2位となっている。[7]
製造はオハイオ州ライマ のライマエンジン工場 (Ford Lima Engine Plant) で行われた。[6]
構造および機構
ガソリン を燃料とするオットーサイクル 機関である。総排気量は6.28リットル (L) から7.57 Lまでの4種類である。[2]
2組の直列4気筒 が1本のクランクシャフト を共有し、各列がそれぞれ外方へ45度づつ傾いたV型8気筒配置である。5か所のメインベアリング でクランクシャフトを支持している。エンジンバレー[注釈 2] を挟んで対となるシリンダー (ピストン ) のコネクティングロッド は、共有するクランクピン で前後に隣接して配置されているため、右4気筒と左4気筒はコネクティングロッド大端部の厚み量だけ前後に千鳥配置となっている (右前、左後) 。全シリンダーはウォータージャケット とクランクケース (スカート) と共に鋳鉄で一体鋳造されシリンダーブロック を形成している。基本的に実用化で4年先行しているサンダーバードV8スモールブロック の設計を拡大したものであり、エンジンを軸線方向から眺めた時、V字型のシリンダーと、その下に深く伸びるスカート (ディープスカート式) によりY字型を形成する「Yブロック」("Y-Block") が踏襲されている。この様式により捩れ剛性に優れている。クランクシャフトはクロスプレーン 式である。[2] [8]
シリンダーヘッド はブロックと同様に鋳鉄である。吸気排気とも各1本のポペットバルブ を上から下へ (オーバーヘッドバルブ式) 全て平行配置し、エンジンバレー側に10度傾倒させている。バルブの開閉制御はエンジンバレーの底に配置されたサイレントチェーン で駆動されるカムシャフト 、油圧式自動間隙調節機構 を備えたバルブリフター 、シリンダーに沿って上下動するプッシュロッド、ヘッド頂部で運動を反転させるロッカーアーム で構成されている。吸気ポート 断面は入口が縦長の長方形であり、プッシュロッドを迂回して燃焼室へ向かうまでに円形となる。エンジンバレー側から吸気し、同方向へ排気するターンフロー 式であるが、排気ポート はヘッド内を反転してエンジン外側の排気マニホールド へ向かう。設計基礎であるスモールブロックからボアピッチが拡がったことで、スモールブロックでは前後2気筒ずつの吸気ポート入口を縦並びさせていたものを無理のない横並びに変更し、さらに各気筒の排気ポート同士が隣接しない交互配置を採り、熱の分散が図られている。[8] [2] [9]
燃焼室の形成においてブロック内燃焼 (In-block combustion ) が採用されている。これはピストン冠面に対してエンジンバレー側から10度の勾配をもったシリンダーデッキ と、窪みのない平らなシリンダーヘッド面を組み合わせることでシリンダー内に形成される楔形の円筒空間を燃焼室とする手法である。これにより燃焼堆積物の蓄積個所を排除するとともに、シリンダーヘッドの温度を抑制できる。スキッシュエリア[注釈 3] はピストン冠面のエンジンバレー側円弧を10度の斜面にして形成している。点火プラグ は排気ポート側から挿入される。[3]
シリンダー冷却は加圧水を強制循環させ、ラジエーター で大気と熱交換する水冷 式であり、3段階冷却システム (3-stage cooling system ) が採用されている。これはエンジン始動時から冷却水はまずシリンダーヘッドと新採用された水冷式吸気マニホールドの各ウォータージャケットのみを循環する。華氏140度 (摂氏 60.0度 (℃)) に達するとシリンダーブロックのサーモスタット が開きシリンダーウォータージャケットにも循環が開始され、華氏180度 (82.2 ℃) で冷却水出口のサーモスタットが開きラジエーターで熱交換する手法である。これにより気温が低い時の暖機運転を短縮し、水冷式吸気マニホールドは気温が高い時の始動不良を削減している。[3]
燃料供給装置はダウンドラフト (降流式) の2バレル1ステージまたは4バレル2ステージキャブレター [注釈 4] であり、オートチョーク を備えている。吸気マニホールドは鋳鉄であり、クランク角が180度位相となる4気筒2組にそれぞれ独立したプレナム室 とスロート (2ステージでは1次と2次の両スロート)を与えている (デュアルプレーン式)。また吸気系には温度制御式空気導入システム (Temperature contorolled air induction system) が装備されている。これは排気マニホールドで熱交換した空気の導管を、直上に位置するエアクリーナー 空気摂取導管の中ほどに接続するもので、寒冷時の暖機運転を短縮する装置である。暖機が終了すると接続部のシャッターが自動で閉鎖され、外気のみの導入となる。[3] [10]
点火装置 はポイント式 で、進角装置 は遠心式 と真空式 の併用である。[10]
フォード・モーターの乗用車用エンジンとしては最大排気量であり、単体重量は補器類による差異はあるが、概ね740ポンド (336キログラム) 以上となる。[6]
基本諸元
サイクル
オットーサイクル
シリンダーブロック形式
90度V型8気筒5ベアリング
吸排気バルブ機構
OHV (プッシュロッド式)、ターンフロー2バルブ
ボアピッチ
4.90インチ (12.45 cm)
クランクシャフト形式
一体式クロスプレーン
潤滑方式
ウェットサンプ
冷却方式
加圧水強制循環式水冷
燃料
ガソリン
各型
E-475
1957年9月 (1958型式年度) のこの時に発足となるエドセルにおけるコルセア とサイテーション で実用化された。シリーズの始祖となる3型式の一つであるが、リンカーンマーキュリーの1958年型各車種の発表が少し後になったため、エドセルのこれが形として最も早い実用化となった。型式名称はエドセル流であり、475は重量ポンドフィートのトルク 値に由来する。[11] [12]
総排気量は6.72 Lであり、同時に実用化されたマローダーV8の430とピストン行程を共有し、シリンダー内径が小さく、3型式のなかでは内径対行程比が最も小さい。キャブレターは4バレルである。[2]
製造は1958型式年度のみで終了した。[2]
主要諸元
総排気量
410.1立方インチ (6720立方センチメートル (cm3))
シリンダー内径×ピストン行程
4.20インチ (10.67 cm) ×3.70インチ (9.40 cm)
年式別諸元
型式年度
圧縮比
キャブレター
最高出力
最大トルク
備考
1958
10.0: 1 (プレミアムガソリン 指定)
4スロート2ステージ
345英馬力 (257キロワット (kW)) @ 4600回転毎分 (rpm) グロス
475重量ポンドフィート (644ニュートンメートル (N·m)) @ 2900 rpm グロス
マローダーV8 (383)
シリーズの始祖となる3型式の一つであり、マーキュリー専用として1957年10月に実用化された。[13]
総排気量は6.28 Lであり、同時に実用化された430とシリンダー内径を共有し、ピストン行程が短く、3型式の中では内径対行程比が最も大きい。キャブレターは1958年型と1959年型が4バレル、1960年型は2バレルである。1958年型は車種別に2通りの出力価が用意された。[2]
製造は1960年をもって終了した。[2]
主要諸元
総排気量
383.4立方インチ (6282 cm3)
シリンダー内径×ピストン行程
4.30インチ (10.92 cm) ×3.30インチ (8.38 cm)
年式別諸元
型式年度
圧縮比
キャブレター
最高出力
最大トルク
備考
1958
10.5: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
312英馬力 (233 kW) @ 4600 rpm グロス
405重量ポンドフィート (549 N·m) @ 2900 rpm グロス
マーキュリー・モントレー 、マーキュリー・コミューター
10.5: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
330英馬力 (246 kW) @ 4800 rpm グロス
425重量ポンドフィート (576 N·m) @ 3000 rpm グロス
マーキュリー・モントクレア 、マーキュリー・ボイジャー 、マーキュリー・コロニーパーク
1959
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
322英馬力 (240 kW) @ 4600 rpm グロス
420重量ポンドフィート (569 N·m) @ 2800 rpm グロス
1960
8.5: 1
2スロート1ステージ
280英馬力 (209 kW) @ 4200 rpm グロス
405重量ポンドフィート (549 N·m) @ 2200 rpm グロス
マローダーV8 (430)
1960年型マーキュリー・パークレーンのマローダーV8
シリーズの始祖となる3型式の一つであり、実用化はマーキュリーが1957年10月から始まり、リンカーンおよびコンチネンタルではリンカーンコンチネンタルV8として同11月から始まった。[14]
総排気量は7.04 Lであり、同時に実用化された383とシリンダー内径を、E-475とピストン行程をそれぞれ共有している。キャブレターは1958年型と1959年型が4バレル、1960年型から1962年型までが2バレル、1963年型以降が4バレルである。リンカーン (およびコンチネンタル) とマーキュリーでは出力価に差がつけられた。また1958型式年度の全車種に選択装備として設定された高性能仕様のスーパーマローダーV8 (Super Marauder V-8) は2バレルを3基用いるトライパワー[注釈 5] であり、エアクリーナーケース は一般的なプレス鋼鈑のフライパン型ではなく、鋳造アルミニウム合金で滑らかな翼型に造形された方形型が採用されている。[2]
1959年10月 (1960型式年度)、当年度のみフォード・サンダーバードに選択装備として設定された。リンカーンマーキュリーとは異なり、キャブレターは4バレルである。[15]
1960年11月 (1961型式年度) からリンカーン専用となった。また実用化後まもなく開始された長期耐久テストの結果、保証期間が従来の3000マイル (約4800 km) または90日間 (先に達した方) から、2万4000マイル (約3万8600 km) または24月間 (同) へ伸ばされた。[2] [16]
1965年を以て製造を終了し462に代替された。[2]
主要諸元
総排気量
429.9立方インチ (7044 cm3)
シリンダー内径×ピストン行程
4.30インチ (10.92 cm) ×3.70インチ (9.40 cm)
年式別諸元
型式年度
圧縮比
キャブレター
最高出力
最大トルク
備考
1958
10.5: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
360英馬力 (468 kW) @ 4600 rpm グロス
480重量ポンドフィート (651 N·m) @ 3000 rpm グロス
マーキュリー・パークレーン
10.5: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
375英馬力 (280 kW) @ 4800 rpm グロス
490重量ポンドフィート (664 N·m) @ 3100 rpm グロス
コンチネンタル、リンカーン
10.5: 1 (プレミアムガソリン指定)
2スロート1ステージ×3
400英馬力 (298 kW) @ 5200 rpm グロス
500重量ポンドフィート (678 N·m) @ 3200 rpm グロス
スーパーマローダーV8
1959
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
345英馬力 (257 kW) @ 4400 rpm グロス
480重量ポンドフィート (651 N·m) @ 2800 rpm グロス
マーキュリー
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
350英馬力 (261 kW) @ 4400 rpm グロス
490重量ポンドフィート (664 N·m) @ 2800 rpm グロス
リンカーン
1960
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
2スロート1ステージ
310英馬力 (231 kW) @ 4100 rpm グロス
460重量ポンドフィート (624 N·m) @ 2200 rpm グロス
マーキュリー
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
2スロート1ステージ
315英馬力 (235 kW) @ 4100 rpm グロス
465重量ポンドフィート (630 N·m) @ 2200 rpm グロス
リンカーン
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
350英馬力 (261 kW) @ 4600 rpm グロス
490重量ポンドフィート (664 N·m) @ 2800 rpm グロス
サンダーバード430スペシャルV8
1961-62
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
2スロート1ステージ
300英馬力 (224 kW) @ 4100 rpm グロス
465重量ポンドフィート (630 N·m) @ 2000 rpm グロス
リンカーン
1963-65
10.0: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
320英馬力 (239 kW) @ 4600 rpm グロス
465重量ポンドフィート (630 N·m) @ 2600 rpm グロス
リンカーン
リンカーンコンチネンタルV8 (462)
1967年型リンカーン・コンチネンタルのエンジン
430に替わり1965年9月に実用化された。
430のシリンダー内径拡大とピストン行程延伸により、総排気量を7.57 Lとしたものでり、フォード・モーターの乗用車用ガソリンエンジンとしては史上最大である。キャブレターは4バレルである。[2]
1967年中に製造ラインは新型のサンダージェットV8に切り替わっていたが、製造済みの在庫エンジンを売り抜くため、半期1968型式年度 (1968年春) まで動力とする車種が販売されていた。[2]
主要諸元
総排気量
461.7立方インチ (7565 cm3)
シリンダー内径×ピストン行程
4.38インチ (11.13 cm) ×3.83インチ (9.73 cm)
年式別諸元
型式年度
圧縮比
キャブレター
最高出力
最大トルク
備考
1966-68
10.25: 1 (プレミアムガソリン指定)
4スロート2ステージ
340英馬力 (254 kW) @ 4600 rpm グロス
485重量ポンドフィート (658 N·m) @ 2800 rpm グロス
脚注
注釈
^ 当記事にて解説するエンジンは、製造者であるフォード・モーターのメイク部門別に異なる名称が用いられているが、発表当初の3型式において最も多い2型式に用いられている「マローダーV8」を以てその代表とし、記事名とした。当記事では「フォード・モーター」と表記する場合はマニュファクチャラー (製造者) を指し、「フォード」とのみ表記する場合は「リンカーンマーキュリー」、「エドセル」と並立するディビジョン (部門) もしくはメイク (商標) を冠した全ての自動車を指す。
^ V型エンジンの二つの気筒列に挟まれた渓谷状の空間。
^ シリンダーヘッド平面とピストン冠面に挟まれる領域。ピストンが上死点に近づくとき、ここで混合気 が潰されて燃焼室中央へ噴流を生じさせる効果 (スキッシュ効果) があり、スワール やタンブル と共に燃焼効率を高める目的で設計に取込まれる。
^ 2バレルキャブレター: V型8気筒エンジンにおいて、クランク角が180度位相の4気筒を一組の吸気系 (プレナム室) とし、二組となるプレナム室にそれぞれ個別のスロートを与えるキャブレター。実質的なツインキャブレターの機能を1系統で制御できる。4バレルキャブレター: 2スロート1ステージキャブレターのスロートを一次スロートと二次スロートに分割して合計4スロートとし、エンジンの運転状態に応じて2スロートのみの吸気 (一次ステージ) と4スロートでの吸気 (二次ステージ) を連続的に使い分ける高性能キャブレター。実質的な2スロート2ステージのツインキャブレターの機能を1系統で制御できる。
^ 2バレルキャブレターを並列に3基用いてプレナム室一組当たり3本のスロートを与え、エンジンの運転状態に応じて中央の1基のみの吸気から、両端の2基を含めた吸気まで連続的に制御する手法。4バレルキャブレター1基よりも全開域での吸気効率に優れるが、調律が困難であるとされる。シックスパック (Six-Pack) とも呼ばれる。
出典
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^ Bonsall, Thomas E. (1981) (english). The Lincoln Motorcar- Sixty Years of Excellence (1 ed.). Baltimore: Bookman Publishing. p. 157. ISBN 0-934780-06-4
^ >"Standard Catalog of Ford: 1903-2002" (Kindle版、位置No. 418, 1261/2064)
^ Bonsall, Thomas E. (1981) (english). The Lincoln Motorcar- Sixty Years of Excellence (1 ed.). Baltimore: Bookman Publishing. p. 176. ISBN 0-934780-06-4
参考文献
論文
N. L. Blume, Ford Motor Co., "Engineering the Edsel", Meeting of the SAE Milwaukee Section, Oct. 4. 1958 , Volume 66, 1958, New York: Society of Automotive Engineers, 1958.
Joseph M. Stout, Engine & Foundry Division, Ford Motor Company, "The 1961 Lincoln Continental engine a new concept of power plant reliability", The Metropolitan section of the Society of Automotive Engineers, February 2, 1961 , New york: Society of Automotive Engineers, 1961.
書籍
Thomas E. Bonsall, "The Lincoln Motorcar, Sixty Years of Excellence", Baltimore: Bookman Publishing, 1981.
Terry Ehrich (Ed. - In - Chief) et al., "The Hemmings Book of Lincolns", Bennington: Hemmings Motor News, 2002.
Peter C. Sessler, "Ultimate American V-8 Engine Data Book, 2nd Edition", Minneapolis: Motorbooks, 2010.
関連項目