ビフォア・アイ・グロウ・トゥー・オールド (Before I Grow Too Old)は、ボビー・チャールズが作詞・作曲しファッツ・ドミノがレコーディングした1960年の楽曲。 インペリアル・レコードよりシングル「Tell Me That You Love Me」のB面としてリリースされた。ビルボードポップ・チャートで84位を記録している[6]。
概要
ケイジャン、R&B、カントリーの要素を混ぜ合わせた南ルイジアナ特有のスタイル、スワンプ・ポップ色の哀愁を帯びたバラードである[7]。ファッツ・ドミノが取り上げたボビー・チャールズの楽曲としては、最初の曲である。1972年になってチャールズがリリースしたものは、ドミノのバージョンとは歌詞が若干変えてある。三連符のバラードであるドミノのバージョンとは異なり、チャールズのバージョンは基本的にブルースのフォーマットである[8]。
年を取る前にやりたいことをやらなければ、急がなければという感情を歌った楽曲で、冒頭の歌詞は以下の通り:[8]
毎晩踊りに出かけるよ
街の灯りを見るんだ
これまで聞いたことはみんなやるつもりだよ
急がなければ、年を取りすぎる前に
ドミノとチャールズのバージョンの歌詞の違いは具体的には、ドミノはほぼ全ての歌い出しを「I'm gonna~」として、年を取りすぎる前に「やる」と宣言しているのに対し、チャールズは同じ部分を「I wanna~」としており、願望的な内容となっている。
また2番でドミノが「And I'm gonna do everything with silver and gold」(そして僕はきらびやかなことをみんなやる」と歌っているのに対し、チャールズは同じ部分を「And I wanna buy everything that ain't been sold」(そして僕は売られていなかったものをみんな買いたい」と歌っている[8][9]。
この曲をカバーしたジョー・ストラマーは、ドミノのバージョンの「silver and gold」という歌詞を曲名として使っている。
チャート
ビルボードのポップス・チャートに2週間登場し、84位を記録する小ヒットとなったものの、R&Bチャートには入らなかった[6]。
参加ミュージシャン
[4]
- ファッツ・ドミノ Fats Domino - ヴォーカル、ピアノ
- デイヴ・バーソロミュー Dave Bartholomew – トランペット
- ロイ・モントレル Roy Montrell - ギター
- ジミー・デイヴィス Jimmie Davis – ベース
- コーネリアス・"テヌー"・コールマン Cornelius "Tenoo" Coleman - ドラムス
- ロバート・"バディ"・ヘイガンズ Robert "Buddy" Hagans - テナー・サックス
- クラレンス・フォード Clarence Ford - バリトン・サックス
カバー・バージョン
ソングライターのボビー・チャールズは、自らのファースト・アルバム『Bobby Charles』で「Grow Too Old」の題名でセルフ・カバーしている[11]。彼は、この他2010年リリースの遺作『Timeless』でも再演をした。そちらは「Before I Grow Too Old」となっている[12][13]。
ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロスは「Silver And Gold」の題名でカバーをしている。
主なカバー・バージョン
[1]
出典