タール湖(タールこ[2]、Taal Lake)とは、フィリピンのルソン島にあるタール火山のカルデラ湖。周囲82.5km、面積234.2km2。首都マニラの中心街より南に約60kmほどの位置にある。
北岸の外輪山の外縁、標高600m程度に避暑地として知られるタガイタイがある。
概要
タール火山は活動的な火山である[3]。20km×25kmのカルデラ内に、カルデラ湖のタール湖があり[3]、湖の中央に中央火口丘である直径5km-8kmほどの火山島 (Volcano Island) が形成されている[4][3]。高さは湖面から300mほどである。
この火山島の中心には直径約2kmの火口が形成されている[4]。同島には47個の火口・火山丘が存在し、うち26個はタフコーン、5個はスコリア丘、4個はマールである[4]。
歴史時代の噴火はスペイン植民地時代の初期、1572年から1977年の間に33回が記録されている[4][3]。1911年1月30日には大爆発が起こり、爆風によって火山島の住民のほとんどとなる1334人が死亡した[3]。
1965年には火山島の西岸で発生したマグマ水蒸気噴火が起こり[3]、ベース・サージ現象が世界で初めて記録され[3]、200人が死亡した[5][4]。1977年の噴火では水蒸気爆発が発生している[4]。2010年4月19日には火山島で有感地震が発生、7月に警戒レベルが1から2に引き上げられ全島民が避難した[3]。2020年1月には43年ぶりとなる噴火を起こしている[6]。
同島は国立公園で、本来居住は禁じられている[3]。
アクセス
マニラよりタクシーで約2時間。タガイタイより外輪山を下りた湖岸でボートをチャーターして約30分で火山島に渡ることができる。また島の山頂までは徒歩または馬を借りて約30分かけて登る。
画像
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タール火山の地形図
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北から望むタール湖
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火山島
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火山島の中心火口
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Binintiang Malaki、1707年の噴火で形成された 火砕丘
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脚注・出典
関連項目
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外部リンク
大規模火山災害 |
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(死者1,000人以上、*は1万人以上) |
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