ジョシュア・レッドマン(Joshua Redman, 1969年2月1日 - )は、アメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、サックス奏者、作曲家。
来歴
カリフォルニア州バークレーで生まれ、同じくジャズ・サックス奏者のデューイ・レッドマンを父に持つ[1]。ただし、少年時代には父デューイが家にいたことは少なく、後年のインタビューにおいて「私がニューヨークに出るまでは、彼(デューイ)との関係は決して深くなかった」と語っている[2]。最初はクラリネットを始め、10歳頃にサックスに転向した[1]。
ハーバード大学では社会学を専攻し、卒業後の1991年にはイェール・ロー・スクールで学び始めたが、同年ニューヨークへ移り、セロニアス・モンク・インターナショナル・ジャズ・コンペティションで優勝[1][2]。それをきっかけにワーナー・ブラザース・レコードとの契約を得てプロ・デビューを果たすが、デューイは当初、息子がミュージシャンになることに反対したという[2]。
2作目のアルバム『WISH』(1993年)では、父デューイゆかりのミュージシャンであるパット・メセニー、チャーリー・ヘイデン、ビリー・ヒギンスをサイドに迎え、注目を集めた。続く『ムード・スウィング』(1994年)は、ブラッド・メルドー、クリスチャン・マクブライド、ブライアン・ブレイドといった同世代のミュージシャンと共に録音された[1]。また、1997年にはローリング・ストーンズのセントルイス公演にゲスト参加して「友を待つ」でサックス・ソロを演奏し、その模様は1998年発売の映像作品『ブリッジズ・トゥ・バビロン・ツアー』に収録された[3]。
その後、サム・ヤエル(英語版)およびブライアン・ブレイドと共に「エラスティック・バンド」、「YAYA3」といった名義で、よりファンキーな作品も発表している[1]。2004年からは、「サンフランシスコ・ジャズ・コレクティブ (SFJAZZ Collective) 」も率いて活動してきた[4]。
2009年のモントリオール国際ジャズフェスティバルでは、7月4日のステージでアーロン・パークス(英語版)、マット・ペンマン、エリック・ハーランド(英語版)と共演し[5]、2011年には同ラインナップによるバンド「ジェイムス・ファーム (James Farm)」のデビュー・アルバムを発表した[6]。
2020年には、約26年ぶりにメルドー、マクブライド、ブレイドとのカルテットを復活させてアルバム『ラウンドアゲイン』を発表し、2022年にも同じラインナップによるアルバム『ロング・ゴーン』を発表した[7]。
ディスコグラフィ
リーダー・アルバム
YAYA3
(ジョシュア・レッドマン、ブライアン・ブレイド、サム・ヤエル(英語版))
JAMES FARM
(ジョシュア・レッドマン、アーロン・パークス(英語版)、マット・ペンマン(ドイツ語版)、エリック・ハーランド(英語版))
- 『ジェイムス・ファーム』 - James Farm (2011年、Nonesuch) ※2010年8月録音
- 『シティ・フォーク』 - City Folk (2014年、Nonesuch) ※2014年1月録音
参加アルバム
脚注
- ^ a b c d e Collar, Matt. “Joshua Redman Biography, Songs, & Albums”. AllMusic. 2022年11月6日閲覧。
- ^ a b c Dawson, Adam (2014年11月3日). “Interview: Joshua Redman”. ChunkyGlasses.com. 2022年11月6日閲覧。
- ^ Adams, Bret. “The Rolling Stones - Bridges to Babylon Tour '97-'98: Live in Concert Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2022年11月6日閲覧。
- ^ “Joshua Redman Leads The SF Jazz Collective”. NPR (2008年7月10日). 2022年11月6日閲覧。
- ^ Kelman, John (2009年7月8日). “Montreal Jazz Festival: Days 4-6, July 4-6, 2009”. All About Jazz. 2022年11月6日閲覧。
- ^ Kelman, John (2011年5月3日). “James Farm: James Farm”. All About Jazz. 2022年11月6日閲覧。
- ^ “ジョシュア・レッドマン、ブラッド・メルドーらが再集結 ニュー・アルバム『ロングゴーン』を発表”. CDJournal. 音楽出版社 (2022年7月26日). 2022年11月6日閲覧。
外部リンク