ザ・トレメローズ
1968年撮影。左からデイヴ・マンデン、リック・ウェストウッド、レン・“チップ”・ホークス、アラン・ブレイクリー。
基本情報 別名
ブライアン・プール&ザ・トレメローズ 出身地
イングランド エセックス州 ダゲナム ジャンル
活動期間
1958年 - レーベル
共同作業者
ブライアン・プール 公式サイト
www .thetremeloes .co .uk メンバー
レン・“チップ”・ホークス
エディ・ウィーラー
ミック・クラーク
リチャード・マーシュ
ジョディ・ホークス
旧メンバー
アラン・ブレイクリー
デイヴ・マンデン
アラン・ハワード
ボブ・ベンハム
ポール・カーマン
デイヴ・フライヤー
リック・ウェストウッド
ザ・トレメローズ (The Tremeloes )は、イギリス のバンド 。1960年代 初頭から1970年代 までブリティッシュ・インヴェイジョン のバンドとして活躍した。デッカ・レコード 時代は、ブライアン・プール&ザ・トレメローズと名乗っていた。アメリカ のビーチ・ボーイズ やフォー・シーズンズ の様なコーラス・ワークで有名である。
来歴
デビュー前
イギリス エセックス州 ダゲナムにて、ブライアン・プール (ボーカル)を中心に1958年 結成。結成当初はトレミロズ[注釈 1] (Tremillos)と名乗っていたが、新聞記者が間違えてトレメローズ(Tremeloes)と紹介し、そのまま後者の方をバンド名とした。主にバディ・ホリー の曲を演奏していた。
1962年 1月1日 、ビートルズ とデッカ・レコード のオーディションを受けた。結果は、演奏力が優れていたのと、比較的ロンドン に近く連絡を取りやすかったトレメローズが選ばれた(しかし、後にビートルズ が大成功を収めたため、トレメローズを獲ったディレクターのディック・ロウはその後ジョージ・ハリスン の助言でローリング・ストーンズ を獲得するまで社内での立場を悪くすることとなる)。同年、デビューシングルを出すもヒットせず、約1年ヒットは出なかった。1963年 、ビートルズ もカバーしていた「ツイスト・アンド・シャウト 」がイギリス のチャートで最高位4位を記録[2] 、デイヴ・クラーク・ファイヴ と競作になった次のシングル『ドゥー・ユー・ラヴ・ミー』が1位を記録した[3] 。この他にも、「サムワン・サムワン」、「アイ・ウォント・キャンディ 」等のヒットを連発した。しかし、1965年 を境にヒットが出せなくなり、ブライアン・プールがソロ・シンガーとして離脱、トレメローズもデッカ・レコード を離れ、CBSレコード に移籍(ブライアン・プールもヒットを出せず、ビジネス界に転向)。
第二の黄金期
1966年 、アラン・ハワードが辞め、後にルベッツ のメンバーになるミック・クラークが加入し、アラン・ブレイクリー、リック・ウェストウッド、デイヴ・マンデンの4人で再出発。サイモン&ガーファンクル の「ブレスド」でデビュー。次のシングル『グッド・デイ・サンシャイン 』のB面でミック・クラークが脱退、レン・“チップ”・ホークスが加入し、顔ぶれが一定する。
1967年 、キャット・スティーヴンス の「君と踊ろう 」がイギリスで4位を記録、そして次のシングル、フォー・シーズンズ の「サイレンス・イズ・ゴールデン」が1位を記録。アメリカ でも11位を記録し、デッカ・レコード 時代よりも成功を収める。
1968年 に発売されたボブ・ディラン 作の「アイ・シャル・ビー・リリースト 」にトレメローズは触発され、これ以降はブレイクリーとホークスが作曲コンビを作り、自作曲を多数作る。
他にも、「福と禍 (英語版 ) (Even The Bad Times Are Good)」「君だけの世界(Be Mine)」「虹の立つ丘 (英語版 ) (Suddenly You Love Me)」「マイ・リトル・レディ (英語版 ) (My Little Lady)」「ぼくはナンバーワン (英語版 ) (Call Me Number One)」といったヒットを1971年 頃まで連発する。
ヒット後
1971年 に出した「ライト・ウィール・レフト・ハンマー・シャム」を境に本国イギリスでヒットが出せなくなった。ドイツ 等ではヒットを出したが、これを皮切りに、メンバーの入れ替わりが顕著になる。まずウェストウッドが抜け、ボブ・ベンハムが加入する。続いてブレイクリー、ホークスといった主要メンバーが抜け、アーロン・ウーリーが加入、ウェストウッドが戻って来る。メンバー入れ替えが激しい中でも、マンデンは残った。1983年 、10年ぶりにブレイクリー、ウェストウッド、マンデン、ホークスの4人が戻り、F.R.デイヴィッド (英語版 ) の「ワーズ (英語版 ) 」で小ヒットを出す。
1980年代 後半、ホークスの息子チェズニー・ホークスの歌手デビューに伴い、ホークスはプロデューサーに転向のため脱退。デイヴ・フライヤー、ジョー・ギリンガムが加入、活動を続ける。
1996年 、ブレイクリーが癌のため54歳で他界。ブレイクリー亡き後も、4人体制で活動を続ける。プールも1980年代 に音楽活動を再開し、時折トレメローズと一緒にツアーもする。ホークスも歌手活動を再開し、プール同様、トレメローズと時折行動を共にする。2005年 、フライヤーが脱退、ジェフ・ブラウンが加入。2012年 後半、ウェストウッドが引退。新メンバーに、エディ・ジョーンズが加入。
2020年10月15日、デイヴ・マンデンが76歳で死去[4] 。
メンバー
在籍中のメンバー
ザ・トレメローズ
エディ・ウィーラー (Eddie Wheeler) - ギター 、ボーカル (2021年 - )
レン・“チップ”・ホークス (Len "Chip" Hawkes) - ベース 、ボーカル(1966年 - 1972年、1979年 - 1988年、2019年 - )
ミック・クラーク (Mick Clarke) - ベース、ボーカル(1966年 - 1967年、1992年 - 1996年、2019年 - )
リチャード・マーシュ (Richard Marsh) - ギター、ボーカル(2019年 - )
ジョディ・ホークス (Jodie Hawkes) - ドラムス 、ボーカル(2019年 - )
ザ・トレムズ
ジョー・ギリンガム (Joe Gillingham) - キーボード 、ボーカル(1988年 - )
ジェフ・ブラウン (Jeff Brown) - ベース、ボーカル(2005年 - )
シド・トゥインハム (Syd Twynham) - ギター、ボーカル(2014年 - )
フィル・ライト (Phil Wright) - ドラムス、ボーカル(2019年 - )
旧メンバー
リック・ウェストウッド (Richard Westwood) - ギター、ボーカル(1961年 - 2019年)
デイヴ・マンデン (David Munden) - ドラムス、ボーカル(1958年 - 2018年)※2020年死去[5]
アラン・ブレイクリー (Alan Blakley) - リズムギター 、キーボード、ボーカル(1958年 - 1972年、1979年 - 1996年)※1996年死去
ブライアン・プール (Brian Poole) - ボーカル(1958年 - 1966年、2006年、2016年)
アラン・ハワード (Alan Howard) - ベース、ボーカル(1958年 - 1966年)
ロン・タウンゼント (Ron Townsend) - ギター、ボーカル(1958年 - 1959年)
ボブ・ベンハム (Bob Benham) - ギター、ボーカル(1972年 - 1979年)
アーロン・ウーリー (Aaron Wooley) - ギター、ボーカル(1975年 - 1977年)
デイヴ・フライヤー (Dave Fryer) - ベース、ボーカル(1988年 - 2005年)
エディ・ジョーンズ (Eddie Jones) - ギター、ボーカル(2013年 - 2014年)
ディスコグラフィ
シングル
ザ・トレメローズ 名義
発売年
タイトル
最高位
認定 (RIAA ) [6]
UK [7]
US [9]
1966年
"Blessed "
—
—
—
"Good Day Sunshine "
—
—
—
1967年
"Here Comes My Baby "
4
13
ゴールド
"Silence Is Golden (英語版 ) "
1
11
ゴールド
"Even The Bad Times Are Good"
4
36
ゴールド
"Be Mine"
39
—
—
1968年
"Suddenly You Love Me (英語版 ) "
6
44
—
"Helule, Helule"
14
—
—
"My Little Lady"
6
—
—
"I Shall Be Released "
29
—
—
1969年
"Hello World (英語版 ) "
14
—
—
"Once On A Sunday Morning"
—
—
—
"(Call Me) Number One"
2
—
—
1970年
"By The Way"
35
—
—
"Me And My Life (英語版 ) "
4
—
—
1971年
"Right Wheel, Left Hammer, Sham"
46
—
—
"Hello, Buddy"
32
—
—
1972年
"I Like It That Way"
—
—
—
"Blue Suede Tie"
—
—
—
1973年
"Make It, Break It"
—
—
—
"You Can't Touch Sue"
—
—
—
"Ride On"
—
—
—
1974年
"Do I Love You?"
—
—
—
"Say O.K. (Say You Love Me)"
—
—
—
"Good Time Band"
—
—
—
1975年
"Rocking Circus"
—
—
—
1976年
"Caminando"
—
—
—
1977年
"Gin Gang Goolie"
—
—
—
1978年
"Lonely Nights"
—
—
—
1979年
"Lights Of Port Royal"
—
—
—
1983年
"Words (英語版 ) "
91
—
—
1987年
"Angel Of The Morning "
—
—
—
1989年
"Lean on Me Baby"
—
—
—
アルバム
ブライアン・プール&ザ・トレメローズ名義
LP
Big Hits Of '62 (1963年5月)
Twist And Shout (1964年4月)
Brian Poole Is Here! (1965年4月)
It's About Time (1965年4月)
EP
Swinging on a Star (1964年1月)
Time Is on My Side (1965年3月)
ザ・トレメローズ名義
Here Come The Tremeloes (1967年5月)
Even The Bad Times Are Good / Silence Is Golden (1967年10月)
Alan, Dave, Rick And Chip (1967年11月)
Suddenly You Love Me (1968年3月)
World Explosion! (1968年5月)
Live In Cabaret (1969年8月)
May Morning (1970年2月)
Master (1970年11月)
Shiner (1974年11月)
Don't Let The Music Die (1975年7月)
脚注
注釈
^ 「トレミロ」という名前も、ギター奏法の一種トレモロの間違いつづりである。
出典
参考文献
サイレンス・イズ・ゴールデン / トレメローズ・ベスト・ヒッツ・コレクション TECP-25598 より
The Tremeloes 102 tracks 4CD BOXED! BOX 1011•2 より
関連項目