サンエー浦添西海岸 PARCO CITY(サンエーうらそえにしかいがん パルコシティ)は、沖縄県浦添市西洲に所在し、同県にてスーパーマーケットを展開するサンエーと本土を中心にファッションビルを展開するパルコとの合弁会社株式会社サンエーパルコによって運営される[9]ショッピングモール。
キャッチフレーズ(コンセプト)は、「幸せの共感 〜ここから未来へ〜」[1]。
概要
浦添市による米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)沖の開発事業の一環として出店が実施され、2019年6月27日に開業[10]。商業施設面積で見ると「イオンモール沖縄ライカム」に次いで沖縄県内2番目の大きさとなる[注釈 1]。2016年(平成28年)12月には国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」の採択プロジェクトに選出[12]。建物には太陽熱や地中熱の利用および外気の湿度処理による空調や、太陽光パネルと蓄電池の併用による電力供給といった省CO2設備が配され、日照時間が長く多湿な沖縄の環境を活かした設計となっている[4][13]。また、本施設のエレベーターは火災発生時にも避難手段として利用できるよう、火災が発生した区画および隣接する区画では停止し、それ以外の区画では耐火ケーブルでの電力供給により稼働できる仕組みとなっている。同計画は事業者であるサンエーパルコが三菱電機と提携して整備を行っており、商業施設への導入としては日本初となる[14]。
「PARCO CITY」の名称は2018年(平成30年)12月に決定されたもので、「浦添市の新たな"まち"(CITY)として発展が期待される西海岸地区と、パルコが持つ高い感性の融合」を表現して名付けられた。店舗のロゴはサンエー(SAN-A)とパルコ(PARCO)に共通する「A」を赤字で強調したデザインとなっており、両社が協力することにより沖縄の新たなランドマークとなるようにという思いが込められている[15]。
この他、当施設に隣接するホテル(5階建て、約200室)の建設が同時に計画され、当初は同店舗の開業後に整備を開始し[16]、2022年までの開業が予定されていた[17]。しかしその後は本格的な整備が始まることはなく、この計画はそのまま立ち消えとなった。
沿革
当店舗は「那覇港浦添ふ頭地区第一ステージ都市機能用地事業」として出店され、牧港補給地区の海側8.55ヘクタールを埋め立て造成した土地に建設された[11][18]。
館内構成
店舗は地上6階建てで、うち1階から3階までが商業フロアとなり、それぞれ異なるコンセプトに沿った構成がなされている[4][47]。
1階(72店が入居)は「新しいライフスタイルを提案するフロア」とし、中核テナントとなるサンエー食品館をはじめとした食品物販店、土産物店を中心に構成される[4][47]。
2階(93店が入居)は「都市型ライフスタイルを提案するフロア」とし、ファッションブランドやスポーツ・アウトドアブランドの店舗、化粧品コーナーを中心に構成される[4][47]。
3階(85店が入居)は「時間消費を提案するフロア」とし、沖縄県最大級の店舗や、映画館・アミューズメント施設などで構成される[4][47]。
また、各階ともに飲食エリアや休憩スペース[注釈 2]が設けられる[4][47]。この他1階と2階には大型の吹き抜け空間が設置され、1階は物販イベントの会場、2階はイベントスペースとして展開される[4]。
主要テナント
出店する250店舗のうち、94店舗が沖縄県初出店、2店舗が沖縄エリアでの旗艦店となる[9][10][15]。
テナントの詳細は「フロアガイド」を参照。
★は沖縄県初出店、☆は沖縄県最大級
ファッション
ジュエリー・服飾
化粧品
キッズ・ベビー
スポーツ・アウトドア
ホビー・雑貨
飲食店
カフェ
食品・スイーツ・ドリンク
アミューズメント
その他
ローソン・ユナイテッドシネマ PARCO CITY 浦添
ローソン・ユナイテッドシネマ PARCO CITY 浦添(ローソン・ユナイテッドシネマ パルコシティうらそえ)は、サンエー浦添西海岸 PARCO CITYにあるシネマコンプレックス。開館から2024年12月19日までの名称は「ユナイテッド・シネマ PARCO CITY 浦添」だったが、運営会社の社名変更(ユナイテッド・シネマ→ローソン・ユナイテッドシネマ)に伴い同年12月20日より現館名に改めた[46]。
上映面数は11スクリーンで、沖縄県内では最多[49]。うち3スクリーンにはそれぞれ3つの上映システム(IMAXレーザー、4DX、ScreenX)が導入され、シネマコンプレックスとしては日本初となる[49][50]。
浦添市としては屋富祖にあった「浦添オリオン」が1990年7月1日に閉館[51]して以来29年ぶりの映画館であり、ユナイテッド・シネマとしては県内初出店、かつ国内最南端の劇場であり[注釈 6]、唯一の県外資本によるシネマコンプレックスである[注釈 7]。また、これまで居抜きでの展開が多かったユナイテッド・シネマとしては、前年に建て替えを行った福岡ももち(旧:福岡)を除くとウニクス南古谷以来約11年ぶりの新規出店である。
スクリーン |
座席数 |
備考
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1 |
347 |
IMAXレーザー
|
2 |
216 |
デジタル3D
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3 |
68 |
|
4 |
|
5 |
259 |
|
6 |
114 |
|
7 |
205 |
ScreenX
|
8 |
109 |
|
9 |
96 |
4DX
|
10 |
74 |
|
11 |
99 |
デジタル3D
|
撤退したテナント
アクセス
沖縄西海岸道路から車でも行ける。
無料シャトルバス
- 開業時点ではサンエー那覇メインプレイスにほど近いおもろまち駅前、およびサンエーマチナトシティにほど近い第二城間バス停から無料シャトルバスが運行されており、シャトルバスの利用者はそれぞれ近隣サンエー施設の駐車場を利用可能としていた。開業 - 2019年8月末までは毎日運行し、一時期土日・祝日のみ運行[84]となったあと、サンエー那覇メインプレイスとのシャトルバスのみが存続され(乗車位置がメインプレイス沿いに移動)毎日運行されていたが[85]、2020年3月よりカリー観光による路線バス運行開始に伴い、夜時間帯のパルコシティ発3便のみの運行となっている[86]。
路線バス
サンエーパルコシティを起終点とする路線は施設内道路上のバス停を発着し、経由するのみの路線は隣接道路上のバス停を発着する。
- 26番・宜野湾空港線(琉球バス交通)
- 32番・コンベンションセンター線(沖縄バス)
- 43番・北谷線(沖縄バス)
- 61番・前原線(沖縄バス)
- 309番・大里〜結の街線(沖縄バス)
- 334番・国立劇場おきなわ線(沖縄バス)
- 385番・サンエーパルコシティ線(沖縄バス)
- 391番・城間(サンエーパルコシティ)線(東陽バス)
- 北谷ライナー(カリー観光)
- パルコシティシャトルバス(カリー観光)
脚注
注釈
- ^ 計画中にはイオンモール沖縄ライカムを超えて県内1の大きさとなる予定だったが[11]、イオンモール側が2019年4月に増床を行ったため県内2番目となった。
- ^ 3階の休憩スペースは良品計画による全面プロデュースとなっている。
- ^ 当施設では唯一のリサイクルショップ。
- ^ a b 旗艦店として出店。
- ^ 2024年2月29日まではユナイテッド・シネマ株式会社。
- ^ それまでの最南端は熊本県熊本市にある『ユナイテッド・シネマ熊本』(旧:シネプレックス熊本)だった。
- ^ 他のシネマコンプレックスはすべてスターシアターズ(國場組系列)が運営。
出典
外部リンク