イェーツ郡(英: Yates County)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州の西部に位置する郡である。2010年国勢調査での人口は25,348人であり、2000年の24,621 人から3.0%増加した[1]。郡庁所在地はペンヤン村(人口5,159人[2])であり、同郡で人口最大の自治体でもある。郡名はイェーツ郡創設の法案に署名したニューヨーク州知事ジョセフ・C・イェーツに因んで名付けられた。
イェーツ郡は2013年に公式にロチェスター大都市圏に加えられた。
歴史
1683年にニューヨーク植民地で郡が作られたとき、現在のイェーツ郡地域はオールバニ郡に属していた。これは巨大な郡であり、ニューヨーク州北部とバーモント州の全てを含んでおり、さらに理論的には西の太平洋岸まで広がっていた。1766年7月3日に、カンバーランド郡を分離し、1770年3月16日にグロスター郡を分離したが、どちらも現在はバーモント州に含まれている。
1772年3月12日、オールバニ郡の残りが3つに分割され、1つはオールバニ郡の名前で残った。1つは西部に作られたトライアン郡だった。トライアン郡の東部境界は現在のスケネクタディ市の西約5マイル (8 km) にあり、アディロンダック山地の西側と、デラウェア川西支流より西の領域を含んでいた。トライオン郡に指定された地域には現在のニューヨーク州37郡が入っている。ニューヨーク植民地総督のウィリアム・トライアンに因んで名付けられた。
1776年に先立つ年に、トライアン郡のロイヤリストは大半がカナダに逃亡した。1784年、アメリカ独立戦争を終わらせた条約締結に続いて、トライアン郡はモンゴメリー郡に改名された。これは独立戦争時の将軍リチャード・モントゴメリーに因む命名だった。モントゴメリーはカナダで数か所を占領した後、ケベック市攻略中に戦死した。憎まれたイギリスの総督に代わる命名だった。
1789年1月27日、当時10,480平方マイル (27,140 km2) あったモンゴメリー郡から、オンタリオ郡が分離した。このときのオンタリオ郡は現在の領域よりもかなり広かった。現在のアリゲイニー郡、カタラウガス郡、シャトークア郡、エリー郡、ジェネシー郡、モンロー郡、ナイアガラ郡、オーリンズ郡、スチューベン郡、ワイオミング郡、イェーツ郡の全体と、スカイラー郡、ウェイン郡の一部が含まれていた。
1796年3月18日、オンタリオ郡からスチューベン郡設立のために1,800平方マイル (4,700 km2) が分離した。
1801年4月3日、オンタリオ郡はカユガ郡と領域を交換し、実質的に190平方マイル (490 km2) を減らした。
1802年3月30日、オンタリオ郡からジェネシー郡が分離し、6,540平方マイル (16,940 km2) を減らした。この時のジェネシー郡には、現在のアリゲイニー郡、カタラウガス郡、シャトークア郡、エリー郡、ナイアガラ郡、オーリンズ郡、ワイオミング郡の全体と、リビングストン郡、モンロー郡の一部が含まれていた。
1821年、リビングストン郡とモンロー郡がジェネシー郡とオンタリオ郡の一部を合わせて設立された。
1823年2月5日、イェーツ郡がオンタリオ郡から310平方マイル (800 km2) を分離して設立された。その領域にはバインバレー、ミドルセックス、ペンヤン、ドレスデンの町が含まれていた[3]。
1826年1月1日、スチューベン郡の一部60平方マイル (160 km2) を分離して、イェーツ郡に付加された。その領域にはスターキー、ダンディ、レイクモントの町が含まれた[4]。
1828年4月15日、イェーツ郡から10平方マイル (26 km2) を分離し、セネカ郡とトンプキンス郡に渡された。その大半は森林だった[5]。
1860年3月17日、オンタリオ郡がイェーツ郡からの土地譲渡を承認されたが、実行されることは無かった[6]。
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1946年4月18日、スカイラー郡とセネカ郡から10平方マイル (26 km2) を取得し、現在の領域が確定した[7]。
地理
イェーツ郡はニューヨーク州西部にあり、イサカ市の北西、ロチェスター市の南東に位置している。フィンガーレイクス地域に入っている。アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は376平方マイル (970 km2)であり、このうち陸地338平方マイル (880 km2)、水域は38平方マイル (98 km2)で水域率は9.99%である[8]。
交通
空港
- ペンヤン空港 (PEO)、郡内の主要空港、ペンヤン南の丘陵にある
主要高規格道路
- ニューヨーク州道14号線
- ニューヨーク州道14A号線
- ニューヨーク州道54号線
- ニューヨーク州道54A号線
- ニューヨーク州道245号線
- ニューヨーク州道364号線
隣接する郡
人口動態
人口推移
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年 |
人口 |
|
%±
|
1830 | 19,009 | | — |
1840 | 20,444 | | 7.5% |
1850 | 20,590 | | 0.7% |
1860 | 20,290 | | −1.5% |
1870 | 19,595 | | −3.4% |
1880 | 21,087 | | 7.6% |
1890 | 21,001 | | −0.4% |
1900 | 20,318 | | −3.3% |
1910 | 18,642 | | −8.2% |
1920 | 16,641 | | −10.7% |
1930 | 16,848 | | 1.2% |
1940 | 16,381 | | −2.8% |
1950 | 17,615 | | 7.5% |
1960 | 18,614 | | 5.7% |
1970 | 19,831 | | 6.5% |
1980 | 21,459 | | 8.2% |
1990 | 22,810 | | 6.3% |
2000 | 24,621 | | 7.9% |
2010 | 25,348 | | 3.0% |
[9][10][11] |
以下は2000年の国勢調査による人口統計データである。
基礎データ
- 人口: 24,621 人
- 世帯数: 9,029 世帯
- 家族数: 6,284 家族
- 人口密度: 28人/km2(73人/mi2)
- 住居数: 12,064 軒
- 住居密度: 14軒/km2(36軒/mi2)
人種別人口構成
先祖による構成[12]
- イギリス系:21.3%
- ドイツ系:16.5%
- アイルランド系:11.4%
- アメリカ人:10.7%
- デンマーク系:5.3%
- イタリア系:5.3%
言語による構成
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年齢別人口構成
- 18歳未満: 26.7%
- 18-24歳: 9.3%
- 25-44歳: 24.7%
- 45-64歳: 23.9%
- 65歳以上: 15.5%
- 年齢の中央値: 38歳
- 性比(女性100人あたり男性の人口)
世帯と家族(対世帯数)
- 18歳未満の子供がいる: 31.5%
- 結婚・同居している夫婦: 56.0%
- 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 9.4%
- 非家族世帯: 30.4%
- 単身世帯: 24.6%
- 65歳以上の老人1人暮らし: 11.6%
- 平均構成人数
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収入
収入と家計
- 収入の中央値
- 世帯: 34,640米ドル
- 家族: 40,681米ドル
- 性別
- 男性: 29,671米ドル
- 女性: 21,566米ドル
- 人口1人あたり収入: 16,781米ドル
- 貧困線以下
- 対人口: 13.1%
- 対家族数: 8.9%
- 18歳未満: 20.9%
- 65歳以上: 7.1%
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町と村
町
- バーリントン
- ベントン
- イタリー
- ジェルサレム
- ミドルセックス
- ミロ
- ポッター
- スターキー
- トーリー
村とハムレット
- ベローナ(ハムレット)
- ブランチポート(ハムレット)
- ドレスデン村
- グレノラ(ハムレット)
- ダンディ村
- レイクモント(ハムレット)
- ペンヤン村 - 郡庁所在地
- ラッシュビル村
教育
脚注
- ^ Quickfacts.census.gov - Yates County - accessed 2011-12-06.
- ^ Quickfacts.census.gov - Penn Yan, New York - accessed 2011-12-06.
- ^ New York. Laws of New York.1823, 46th Session, Chapter 30, Section 1; Page 21
- ^ New York. Laws of New York.1824, 47th Session, Chapter 171; Page 182
- ^ New York. Revised Statutes of the State of New York, Passed during the years 1827 and 1828; 3 Volumes; Albany, New York.1829; Volume 3;Pages 14-15
- ^ New York. Laws of New York.1860, 83rd Session, Chapter 76; Page 120
- ^ New York. Laws of New York.1946, 169th Session, Chapter 901; Page 1686
- ^ “Census 2010 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2013年4月13日閲覧。
- ^ http://www.census.gov/population/www/censusdata/cencounts/files/ny190090.txt
- ^ http://factfinder2.census.gov
- ^ http://mapserver.lib.virginia.edu/
- ^ [1]
外部リンク
座標: 北緯42度38分 西経77度06分 / 北緯42.64度 西経77.10度 / 42.64; -77.10