TED
URL
TED.com 言語
英語(多数の動画に多言語での字幕あり) タイプ
ビデオ・オン・デマンド 運営者
クリス・アンダーソン (TED Conferences, LLC) 設立者
リチャード・ソール・ワーマン ハリー・マークス 収益
スポンサー、会員からの会費など スローガン
ideas change everything (アイデアがすべてを変える)(2024年4月から)[1]
(ideas worth spreading (広める価値のあるアイデア)2006年より2024年まで) 登録
任意(閲覧には不要。コメント、字幕翻訳には必要) 開始
1984年 現在の状態
現在運営中
TEDのキュレーター、クリス・アンダーソン。
TED Global
TED (テド、テッド、英 : Technology Entertainment Design )は、アメリカ合衆国 のニューヨーク市 に本部があるLLC 。カナダ のバンクーバー (過去にはアメリカ合衆国 カリフォルニア州 ロングビーチ 、モントレー )で、毎年大規模な世界的講演会「TED Conference 」(テッド・カンファレンス)を開催(主催)している非営利団体である。
カンファレンスは、1984年 に極々身内のサロン 的集まりとして始まったが、2006年から講演会の内容をインターネット上で無料で動画配信するようになり、それを契機にその名が広く知られるようになった。1984年からと、ハイテク系の話題の多いタイプのカンファレンスとしては比較的古くからある一つであり、変遷もあるが、基本的には学術 ・エンターテインメント ・デザイン など様々な分野の人物がプレゼンテーション を行なうというスタイルである。
講演者には非常に著名な人物も多く、ジェームズ・ワトソン (DNAの二重螺旋構造の共同発見者、ノーベル生理学・医学賞受賞者)、ビル・クリントン (元アメリカ合衆国大統領、政治家)、ジミー・ウェールズ (オンライン百科事典ウィキペディア の共同創設者)といった人物がプレゼンテーションを行なっているが、最重要事項はアイディアであり、一般的には無名な人物も数多く選ばれ、事前のコーチングを受けた上でプレゼンテーションしている。
カンファレンス に出席するためには、審査を受けた上で年会費10,000ドルを支払って、TEDの会員になる必要がある[2] 。
特徴
質疑応答が無い - 一般的なプレゼンテーションのイベントである質疑応答の時間が設けられていない。理由としては質問者のプレゼンタイムとなってしまうことことから。[3]
歴史
1984年に、リチャード・ソール・ワーマン とハリー・マークス[4] によって設立された。1990年からは毎年、カンファレンスを開催している。2013年まではカリフォルニア州 のモントレー やロングビーチ で開催されていた(神戸 で開催されたこともある(TED 4、1993年5月7〜9日))。2002年の講演会の後にプロジェクトは設立者のワーマンの手を離れ(ワーマンはTEDMEDに専念)、事業はクリス・アンダーソン (元WIRED誌 のクリス・アンダーソン とは同姓同名の別人)に引き継がれた。
TEDの事業の種類
TED Conference
TED Conference(TEDカンファレンス)はTEDの活動の中心的イベントで、カナダ のバンクーバー (ブリティッシュコロンビア州) にて、毎年開催される講演会のこと。カンファレンスは5日間にわたって開催され、この間 約70人のプレゼンターやパフォーマーが登壇し、1000人程の聴衆が講演を聴く。
TED Active
2015年まで開催されていた、TED conferenceと別都市で行われる同時開催のイベントであり、インタラクティブな生中継が行われ、独自のプレゼンターも登壇する[5] 。
TED Fest
TED conferenceと同時に開催される、TEDxコミュニティを運営する世界中のオーガナイザーたちを中心としたイベント[6] 。
TED Global
TED Global(TEDグローバル)はTEDカンファレンスの姉妹講演会。基本的なスタイルはTEDカンファレンスと同じだが、開催が一年おき、また開催地が毎回変わる。つまりはTEDカンファレンスの世界巡業版。第一回TEDグローバルは2005年、イギリス のオックスフォード で開かれ、第二回は2007年、タンザニア のアルーシャ で開催され、2017年も同地で開催される[7] 。講演テーマに関して、経済成長や開発といったグローバルな問題により重点が置かれている点にも特徴がある。
TED Women
Pat Mitchell により、2010年から2023年まで行われていた女性を中心としたTED主催のイベント。2011年と2012年はTED主催ではなくTEDxWomenとして独立したイベントが行われ[8] [9] 、2014年は行われない等、毎年開催されていた訳ではない[10] 。2016年はサンフランシスコ で開催された[11] 。
TED Translators
世界中のボランティアによる、字幕作成プロジェクト[12] 。20,000人以上が参加し、100言語以上に対応している。
TED Ed
アニメーション を用いた教育 分野の活動である[13] [14] 。
TED Prize
2007年のTED Prize受賞記念講演。ルワンダの医療システム構築について語る元米国大統領、ビル・クリントン 。動画を見る(日本語字幕)
TED Prize(TEDプライズ)は、2005年から始まった賞。2010年までは毎年3人選ばれ、賞金10万ドルとカンファレンス(年会)で記念講演を行った。2010年に受賞者は1名になった。2012年は個人ではなく概念に対して贈られた。2013年に受賞賞金は100万ドルに上がり、世界を鼓舞する願いをもった強いアイデアを叶えるために贈られる[15] 。
2005年
ボノ (ミュージシャン)、エドワード・バーティンスキー (写真家)、ロバート・フィッシェル (英語版 ) (医療機器の発明家)
2006年
ラリー・ブリリアント (医療活動家)、ジェヘイン・ヌジェーム (英語版 ) (映画監督)、キャメロン・シンクレア (英語版 ) (建築家)
2007年
ビル・クリントン (政治家)、ジェームズ・ナクトウェイ (戦場カメラマン)、E.O.ウィルソン (生物学者、環境保護支援者)
2008年
ニール・テュロック (英語版 ) (物理学者)、デイヴ・エガーズ (英語版 ) (作家)、カレン・アームストロング (英語版 ) (作家)
2009年
ジル・ターター (英語版 ) (SETI ディレクター)、シルヴィア・アール (海洋学者)、ホセ・アブラウ (音楽家)
2010年
ジェイミー・オリバー (料理人)
2011年
JR(アーティスト) (英語版 ) (ストリートアーティスト)
2012年
City 2.0(個人ではなく「都市化が進んでいる世界的な現象に接続されているプラットフォーム」という概念)
2013年
スガタ・ミトラ (英語版 ) (インド出身の教育研究者)
2014年
シャーミアン・グーチ (英語版 ) (汚職行為防止活動家)
2015年
デイヴ・アイセイ (英語版 ) (お話し聞こう隊 (英語版 ) 創設者)
2016年
サラ・パルカク (英語版 ) (衛星考古学者、Satellite archaeologist )[16]
2017年
ラジ・パンジャブ (英語版 ) (医師)[17]
TED Talks
インターネットで無料で公開されているTEDカンファレンスの講演ビデオ。ダウンロードして閲覧することも可能。
TED Talksは、ネットを通じて行なわれている動画の無料配信プロジェクトのこと。2006年にスタートし[18] 、TEDの名を広い範囲の人々に知らしめる役を果たしている[19] 。TEDTalksでは、TEDカンファレンス、TEDグローバル、TEDプライズ、TEDxの講演の中から、キュレーションされた動画を公開しており、2015年6月時点で2000本を超える動画が公開されている[20] 。配信はTEDのホームページ、YouTube 上の公式チャネル、TEDのスマートフォン用アプリの三者を通じて並行して行なわれている。2009年5月、Nokia の協賛で各言語への翻訳プロジェクトTED Open Translation Projectが開始された。
TEDx
この節は検証可能 な参考文献や出典 が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加 して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方 ) 出典検索? : "TED" カンファレンス – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2020年6月 )
TEDの精神である「ideas worth spreading」 のもとに、TEDからライセンスを受け、世界各地で発足しているコミュニティー。TEDの名称を使用しているが、運営や人選、設営などにTED本体は関与していない。しかし似非科学 などのアーカイブはTED本体により削除されており、2010年にシャーロット で行われたTEDxのRandy Powellによって行われた『Vortex Based Math』(渦に基づく数学[21] )は正しい数学の話であるが、途中で似非科学のプレゼンにすり替わっているといって削除されているものの、2012年に複数の著名な科学ブロガーが非難するまで注目されずにアーカイブに残り続けた。また、当日のプレゼン会場では普通に拍手され終わっている[22] 。2009年に、TEDxTokyoが開催されたことがきっかけで広まった。名称中にTEDの文字を含むのは、TEDxがTEDのコンセプトを受け継いだ団体であることを示している。TEDxのカンファレンスは、各地のスピーカーによる講演とTEDTalksのビデオの上映によって構成され、参加者が個々にディスカッションを通してアイデアを共有し、横の繋がりを広げていく場でもある。世界中でTEDのコンセプトは広まりつつあり、2012年4月現在126カ国以上の800にも渡る都市でイベントが実施されている。
講演者
TEDには職業、年齢、国籍、性別を問わず、様々な経歴の講演者が登場する。以下にその一例を示す。
資金
TEDの運営に必要な資金は、会員の会費、そして講演会の出席費、そしてスポンサー企業からのサポートによって支えられている。
スポンサー企業
TEDは多くの企業からもサポートを受けている。TEDに物的または金銭的なサポートを与えている(かつてしたことのある)企業には、以下のようなものがある[23] 。
Adobe , Akamai , Aliph, AMD , Autodesk , BMW , Branch Home, Condé Nast Portfolio, Desktop Factory, Ethos Water, Exclaim, GE , Google , Grey Goose Vodka , HotStudio, IBM , Icon Estates Wines, IDEO , Intel , Microsoft , Method, Motorola , The New Yorker , Nokia , Palm , Proflowers, Rolex , Six Apart , Sony , Steelcase, Sun , Target , Tesla Motors , TOYOTA , Viewpoint, Vosges Haut-Chocolat, Weider History Group, WIRED 。
ギャラリー
様々な講演者
会場の様子
会場の受付の様子。TED 2005。
書籍の販売コーナーもある。TED 2007。
スポンサー企業のひとつBMWが会場で展示している最新の水素エンジン車BMW Hydrogen 7。TED 2007。
スポンサー企業のひとつGoogleが提供している喫茶コーナー。飲み物・菓子類ともにすべて無料。
カフェコーナーでGoogleが提供しているお菓子類。取り放題である。
来場者に配られるギフトバッグの山。TED 2007。
ギフトバッグの中身。スポンサー企業から提供を受けた様々な商品が入っている。TED 2007。
脚注
関連項目
外部リンク