Object Management Group (オブジェクト・マネージメント・グループ、OMG) は、コンピュータ業界の非営利の標準化コンソーシアムであり、国際的で誰でも会員になれる。様々な技術および広範囲の業種について企業統合標準を開発している。OMGのモデリング標準は、ソフトウェアや他のプロセスの強力な視覚的設計・実行・保守を可能にする。当初はオブジェクト指向システムの標準化を目的としていたが、後に(プログラム、システム、ビジネスプロセスなどの)モデリングとモデルベースの標準策定に注力している。
2005年6月、Business Process Management Initiative (BPMI.org) とOMGは両者のビジネスプロセス管理 (BPM) 部門を合併し Business Modeling and Integration Domain Task Force (BMI DTF) を結成すると発表した。2006年、BPMN言語仕様がOMGの標準として採用された。
2009年、カーネギーメロン大学のソフトウェア工学研究所と共同で CISQ (Consortium of IT Software Quality) を立ち上げた。CISQには、世界的なIT企業、システムインテグレータ、アウトソーシング業者、パッケージベンダーなどが集まり、ソフトウェア品質の測定の標準化などを行っている。
2011年、Cloud Standards Customer Council (CSCC) を結成。CA、IBMなどが創設スポンサーとなった。CSCCはOMGのエンドユーザー活動グループであり、クラウドコンピューティングの採用促進、セキュリティと相互運用性問題の追究などを行う。CSCCは標準化団体ではないが、既存のクラウドに関する標準に基づき、ユーザーがクラウドに移行しても従来と同程度の選択の自由、柔軟性、開放性を得られることを保証するべく、顧客主導の基本的要求仕様をまとめようとしている。
2011年9月、Vector Signal and Image Processing Library (VSIPL)[2]をOMG標準として採用。この採用についてはメンター・グラフィックスなどが主導的役割を果たした。VSIPLは、信号処理機器や画像処理機器のハードウェアおよびソフトウェアのベンダー、アプリケーション開発者、政府系研究機関などが策定したオープンなAPI規格である。VSIPLとVSIPL++には信号処理に関わる数百の関数が定義されており、基本的算術関数、三角関数、超越関数、信号処理特有の関数、線型代数的関数、画像処理特有の関数などが含まれる。複数のベンダーが各種プロセッサアーキテクチャ(x86、PowerPC、Cell、NVIDIA GPUなど)向けに実装している。
Semantics of Business Vocabulary and Business Rules (SBVR) は、自然言語によるモデリングを採用した標準であり、形式論理のモデルを明示的に提供する。2年の準備期間を経て言語・論理・計算機科学を融合させたもので、自然言語で書かれた仕様から形式論理による表現に変換し、コンピュータで処理できる形にする方法を提供している。SBVRはMDAの重要な部分となっている。