F-DroidはAndroidに対応したソフトウェアリポジトリおよびアプリケーションストアである。Google Playと機能は類似するが、扱っているのはフリーかつオープンソースのソフトウェアのみである。配信アプリケーションはF-Droidのウェブサイトで見ながらインストールできるが、クライアントアプリケーション(Google Playストアからは入手できない)から直接インストールする方法もある。クライアントアプリケーションはインストールしたF-Droid配信アプリケーションを自動的に更新することも出来る。また、ウェブサイトでは全配信アプリケーションのソースコードがダウンロードできるようになっている[2]。ユーザーは登録や、広告、ユーザー追跡といった嫌われる機能があるアプリケーションに悩まされることもフリーでないソフトウェアに依存する必要もない[3]。F-Droidサーバーを動かしているソフトウェアはフリーソフトウェアなので、誰でも自身のAndroidアプリケーションリポジトリをセットアップすることができる[4]。
歴史
2010年にキーラン・ガルトニクス(英語版)によって設立。クライアントはAptoide(英語版)のソースコードからフォークされたものである[6]。このプロジェクトは現在イングランドの非営利組織であるF-Droid Limitedが手がけている[6]。
完全フリーソフトウェアAndroidオペレーティングシステムであるReplicantではF-Droidを既定かつ推奨アプリケーションストアにしている[7][8]。フリーかつセキュアなAndroidアプリケーションスイートであるThe Guardian Projectも2012年初頭に自身のF-Droidリポジトリで動作できるようにした[9]。同年、Free Software Foundation Europeがプロプライエタリソフトウェアのプライバシーとセキュリティのリスクを啓蒙する「Free Your Android!(→あなたのAndroidに自由を)」キャンペーンの一環としてF-Droidを紹介した[10]
[11]。またGNUプロジェクト30周年を記念してフリーソフトウェアのさらなる利用を推進するイベント「GNU a Day」でもF-Droidが紹介された[12]。
プロジェクトの趣旨
2014年11月現在、F-Droidリポジトリにあるアプリケーションは1400タイトル以上であるが、Google Play Storeのそれは130万タイトル以上である。このプロジェクトにはソフトウェアに関する複数のサブプロジェクトがある:
- F-DroidリポジトリにあるAndroidアプリケーションの検索、ダウンロード、検証、更新を手掛けるクライアントソフトウェア
- fdroidserverという既存のリポジトリを管理したり新たなリポジトリを作成するためのツール
- リポジトリに対応したウェブフロントエンド
クライアントアプリケーション
F-DroidのクライアントをインストールするにはユーザーはAndroidの設定で "提供不明元のアプリ" のインストールを許可し[13]、公式サイトからAPK(インストール可能なファイル)をダウンロードする必要がある。Google Playデベロッパー販売/配布契約書の競合禁止条項に反するため、Google Playストア経由でのインストールは不可能である[14]。これはGoogle PlayでAmazon Appstoreアプリケーションの配布を禁止しているのと同じ条項である。
バージョン0.66ではインストールしたアプリケーションをBluetoothを使って他の端末と共有できるようになった[15]。この機能はインターネット接続に依存する必要がなく、メッシュネットワーク環境下でテストされている[16]。
関連項目
脚注
参考資料
外部リンク