臨夏回族自治州(りんか-かいぞく-じちしゅう)は、中華人民共和国甘粛省に位置する自治州。
回族、チベット族、バオアン族、ドンシャン族、サラール族他の少数民族が居住する。
臨夏州は甘粛省の中心から南西に位置し、西は青海省に接する。地形は高地、山岳、黄土高原からなる。黄河はこの県の北西部の黄土地帯を通り、濁った黄色になる。平均海抜は2000m。平均気温は8℃で、無霜期間は年間155日に過ぎない。年間降水量は442mmで半不毛地帯である。
臨夏は清朝に掛けられていた独特の形の丸眼鏡で有名である。それは今日でもまだ生産されている。
1県級市・5県・2自治県を管轄する。
この節の出典[1]
2002年のGDP(国民総生産)は前年より10.7%増の33億人民元。一人当たりGDPは前年比9.9%成長の1,778人民元。農業、手工業、建材、金融、水力発電、観光が主要な産業。特に臨夏市は蘭州のすぐ南にあるため州の商業・物流・工業の中心となっている。
臨夏は自然と文化に恵まれている。州の北部、黄河が流れる永靖県には劉家峡ダムとその巨大な貯水池を有する。永靖はまた、岩窟仏で有名な炳霊寺石窟への旅の出発点でもある。乾いてごつごつした荒地のような地形には化石が豊富にあり、将来は恐竜のテーマパークの建設が提案されている。多数のモスクと寺院は臨夏の至るところで見られる。太子山自然風景区では美しい山の風景が見られる。2002年にこれらの観光地他へは40万の観光客(20%増)が訪れ、1億1000万人民元の経済効果があった。域内の豊富な丹霞地形、石窟、恐竜化石などにより、2024年にユネスコ世界ジオパークに指定された[2]。
臨夏はまた、蘭州から夏河のラプラン寺など甘粛南部のチベット人地域への旅の宿泊地となっている。
(直轄郷級行政区)