神田まつや(かんだまつや)は、東京都千代田区神田須田町にある蕎麦の専門店である。本店のほか、吉祥寺にも支店(東急百貨店吉祥寺店9階)がある。
1884年(明治17年)、初代・福島市蔵が現在地に創業、その後福島家が二代続く。
1925年(大正14年)、関東大震災の後に福島家から小高家に受継がれ、初代・小高政吉が継承する。現在の建物はこのとき新たに建造されたもの。
二代目・小高賢次郎は、「魚籃坂の藪そば」に於いて関谷作太郎(後に「大森梅屋敷の藪そば」の創業者)に学ぶ。三代目・小高登志は「藪風会」に於いて「神田藪そば」の先代、「上野蓮玉庵」の先代、「神田錦町更科」の先代等に、そば打ちの技法並びにつけ汁の技術等を学んだ。
日清食品から2012年11月26日に「老舗の逸品 神田まつや監修 鶏南ばんそば」[1]が、2013年6月10日に「老舗の逸品 神田まつや監修 カレー南ばんそば」[2]がそれぞれ全国発売されている。いずれも同店の監修により制作された、甘辛く濃いめのつゆと具材が特徴である。
2019年、四代目・小高孝之が継いでいる(以上、特に断らない限り出典:[3][4])。
食通としても知られる小説家の池波正太郎がひいきにした店で、池波のエッセー『散歩のとき何か食べたくなって』や『むかしの味』でもよく足を運ぶと記されている[5]。
店舗は関東大震災後の1925年(大正14年)に建築された木造2階建ての建物で、2001年(平成12年)に東京都選定歴史的建造物に選定されている。