『狐笛のかなた』(こてきのかなた)は、理論社出版の上橋菜穂子のファンタジー小説。カバー装画及び、イラストは白井弓子。2006年には新潮文庫からも刊行された。
本作は上橋菜穂子作品の中で『月の森に、カミよ眠れ』以来の設定国籍が日本の物語である。本作は第42回野間児童文芸賞及び、第51回産経児童出版文化賞推薦を受賞した。
2009年9月には劇団「風ノ環~fu-ring~」による舞台化が決定した。また、「風ノ環~fu-ring~」は本作が第一回公演となる。
物語は、古き日本を舞台に<聞き耳>の才を持つ者や<霊獣>などと言った、日本風な霊的描写で進行していく。登場用語については後述参照のこと。
12歳の小夜はある晩に森で怪我を負い、猟犬に追われる子狐を助ける。助けたのは、呪者に使い魔にされた霊狐だった。 そのことから、彼らは、隣り合う二国の、過去の因縁と呪いの渦に巻きこまれていく。