柳承敏(ユ・スンミン、Ryu Seung Min、1982年8月5日 - )は、大韓民国の元男子卓球選手、現韓国ナショナルチームコーチ。アテネオリンピック男子シングルス金メダリスト。オリンピック男子史上2人目のトリプルメダリスト(金銀銅)である。(男女通算では4人目)
略歴
京畿道富川市出身[1]。幼いころから韓国国内では「神童」とよばれており、1997年世界選手権マンチェスター大会に14歳の若さで出場。1999年にはアジアジュニア選手権を優勝し、翌2000年のシドニーオリンピックの代表にも選ばれダブルスではベスト4に入る。2004年アテネオリンピックでは準決勝でヤン=オベ・ワルドナーを、決勝で王皓を下しシングルス金メダルを獲得した。
金メダルを獲得した後、マスコミの取材などによって練習時間がとれなくなりしばらくラケットを握っていなかった。その結果調子を大幅に落とし、2005年世界選手権上海大会ではシングルスで優勝候補に挙げられながらも2回戦で姿を消した。2006年頃から調子を取り戻し、フットワーク、ドライブにもキレが戻りはじめ、2007年世界選手権ザグレブ大会ではシングルスで銅メダルを獲得するも、その後は怪我や年齢のせいもあり段々と実力は落ちていった。
2011年のロッテルダムで行われた世界選手権(個人戦)では第一シードの王皓にフルセットの大激戦を繰り広げたが、惜しくも敗れロンドンオリンピックシングルス代表への切符を手にすることができなかった。しかし、その後団体戦の3人目の代表に決定し、大会では銀メダルを獲得した。
2013年の韓国オープンを最後に韓国代表を引退し、ブンデスリーガからも2013-2014シーズンを最後に退き選手としての現役を引退した。その後はアメリカへ留学する予定だったが、低迷している韓国チームのために留学を延期し韓国ナショナルチームのコーチに就任した。[2]
2018年現在、韓国卓球協会副会長、IOCメンバー(卓球界発の選手出身のメンバー)[3]。
プレースタイル
日本式ペンホルダーの選手。裏面にはラバーを貼らず、表面だけを使う韓国の伝統的なプレー。速いフットワークを活かした回り込みなどのダイナミックなプレーと体を目一杯使ったパワードライブが特徴であり、現役時代は世界最速のドライブの使い手と言われていた。
フットワークが衰えはじめた現役終盤はバックハンドのブロックを軸としたプレースタイルに切り替えた。
主な戦績
脚注
外部リンク