時忠[1](ときただ、4488 Tokitada)は、小惑星帯にある小惑星である。
1987年10月、鈴木憲蔵と浦田武が愛知県豊田市で発見した。
名称
平安時代末期の公卿である平時忠(1130年 - 1189年)にちなむ[2]。時忠は平家一門の全盛期に「平家にあらずんば人にあらず」と放言したことで知られる人物である。壇ノ浦の戦いののち捕らえられ、能登国に配流されてその地で没した。
小惑星回報(MPC)に掲載された命名文では平清盛のおじ(uncle)とされているが、これは義弟(清盛の妻である平時子(二位尼)の弟)の誤りである。また、武将(military commander)とされているが、時忠は清盛と同じ平姓であっても公卿の家(堂上平氏)の出であり、天皇家の外戚として宮廷内で権勢をふるった政治家であるため、正しくない。命名文では、能登とパーシヴァル・ローウェルの縁について触れられている。
浦田は、多くの小惑星に『平家物語』に登場する平安時代末期(保元・平治の乱から源平合戦にかけて)の人物の名を付けており、時忠に関連する人物では
- (4959) 二位尼:姉、平時子。
- (4375) 清盛:義兄(時子の夫)、平清盛。
- (3585) 後白河:後白河法皇。時忠の妹・平滋子(建春門院)を妃とした。
- (5578) Takakura:甥(後白河法皇と建春門院の子)、高倉天皇。
- (5242) 建礼門院:姪(清盛・時子の娘)、平徳子。高倉天皇の妃。
- (3686) 安徳:安徳天皇。高倉天皇と建礼門院の子。
- (3178) 義経:娘婿、源義経。平家滅亡後に娘を嫁がせた。
も小惑星に命名されている。
脚注
関連項目
外部リンク