日渡 奈那(ひわたり なな、 1977年10月4日 - )は、日本のギタリスト。神奈川県横須賀市出身。
母の手ほどきでギターをはじめる。日本ではギターを津田昭治・原善伸に、ポピュラー理論を江部賢一に、通奏低音を今村泰典に師事する。スイスではオスカー・ギリアに師事する。
2010年よりスイス・ベルン州立音楽学校(Musikschule Konservatorium Bern)にて教鞭をとり、ベルン・パウルクレーセンター等で演奏。
ソロのほか、スイスの現代音楽アンサンブルNEC(Nouvel Ensemble Contemporain)との共演等、様々なジャンルの演奏家と共演・活動する。現スイス在住。
活動の拠点をスイスとし、ベルン州にある2つの音楽学校にて教える一方、年に2回日本で演奏活動を行っている。日本での滞在はいずれも短期間ながらも、バーゼル音楽院で学んだことを日本へ還元できるよう、不断の努力を行っている。
この他、絵本のプロデュースも手がけるなど、総じてアニメ音楽や児童文化への関心を持ち、現在でも模範演奏CDに新しい演奏が加わっている。例えば、師の一人である江部賢一編曲の楽譜の付属CDにて模範演奏をしている(「模範演奏CD」の項目参照)が、2007年にリリースされた『ジブリ・ザ・ギター』は、この模範演奏CDが基になっている(ただし、録音開始から7年を経てリリースされているため、結果としてこのアルバムは ジブリ関連作品と呼ぶよりはむしろ彼女自身の成長・成果を示すアルバムともなっている)。
スイスへ渡ってからは、これに加えて前衛的な現代音楽への関心を急速に深めた。これは海外で暮らすことで、日本の国際的な作曲家である武満徹への関心を深めるに至ったからである。
2005年の『虹色に輝く夜』演奏は現代音楽への関心の結実の一例であり、通常ギターを弾かない(しかもギター曲を作曲するのは初めてであった)伊藤が考案した、特殊調弦や多様なタッピングを用いた、音のテクスチュアの微細なズレを具現化した演奏であった。また、2006年の日本での一連のコンサートでは、武満や細川俊夫の作品に加え、ルチアーノ・ベリオの『セクエンツァXI』を演奏した。この曲は近年日本のギタリストによって演奏される機会が少なく、きわめて野心的な試みであった。その他スイスでは、尺八やオルガンなど、従来ギターと共演する機会がほとんどなかった楽器と共演するなど、意欲的な音楽的開拓を続けている(日本においても2009年に『アランフエス協奏曲』をポジティフ・オルガンとの共演で演奏した)。
このように、前衛的な現代音楽(それも、ギタリストでない作曲家たちの音楽)を積極的に吸収し、演奏する姿勢は、ギターの革命児と呼ばれた佐藤紀雄を思わせるものがある。近年の日本のギタリストとはまた異なった角度から、クラシックギターの可能性を広げる試みを不断に行なっており、その将来が注目される存在である。
早稲田大学教育学部に在学中、児童文化研究会(サークル)に所属。主に人形劇等に携わった。学外でもしずくまち♭(旧:にゃおにゃおProject)での演劇制作・伴奏、室内楽団「カッセ・レゾナント」にゲスト参加するなど数々のユニット、セッションで活躍している。なお、現在でもこのような活動は継続されている。
浜松ギター鑑賞友の会(第26回鑑賞会)での「アランフエス協奏曲」演奏の際に共演者の譜面が落ちるというハプニングがあったが、機転を利かせて場を和ませるなど、どこか人を安心させる性格で人柄面でのファンも多い。
また、共演の形で他楽器との演奏を行う際の演奏などには着目すべき才能を発揮する。彼女自身の人柄として、多くの人々と交流し深く共感を持ち、そこから心情をより多彩で豊かなものにしていく素質が垣間見える。
前述の「現代ギター」インタビュー記事内では、趣味のロックバンドでベースを担当し、そこから学ぶこともあると述べている。
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