情報セキュリティアドミニストレータ試験(じょうほうセキュリティアドミニストレータしけん、Information Systems Security Administrator Examination、略称情報セキュアド、略号SU)は、情報処理技術者試験にあった区分である。 当時の高度情報処理技術者ではITSS-LV3ないしLV4の区分の一つであった。
情報セキュリティに対する意識の高まりにより制定されたものである。ソフトウェア開発技術者試験(ITSS-LV3)の上位に位置しシステム管理/開発者側の試験とされていた。 管理者として情報システムのセキュリティを知る必要があるので、試験範囲の広さは基本情報技術者試験(ITSS-LV2)以上であり、システム監査技術者試験(ITSS-LV5※)を含めた他の区分も満遍なく知っている必要があった。 制定当初は、情報セキュリティに関する唯一の国家試験であったが、後にテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験(ITSS-LV4)が制定されたため、利用者側に立っての試験は情報セキュリティアドミニストレータを、開発者側に立っての試験はテクニカルエンジニア (情報セキュリティ)を受験するというキャリアパスが提示されるようになった。 情報セキュリティアドミニストレータの受験者合格率は低く13%台、志願者合格率は8%台である。受験者層は下位の基本情報技術者や初級システムアドミニストレータ、ソフトウェア開発技術者のみならず、他の高度試験の合格者なども受験しており難易度は高く高度情報処理技術者のひとつである。
※旧制度の情報処理技術者試験では、ITSSはLV1~5を想定していた。
沿革
試験時間100分。四肢択一式(マークシート使用)で55問出題され全問解答。
試験時間90分。記述式で4問出題され3問選択し解答。
試験時間90分。記述式で2問出題され1問選択し解答。
情報セキュリティアドミニストレータ試験(情報セキュアド)と同じ利用者側(ITを利活用する者)のセキュリティ知識・技能を認定する試験区分として、情報セキュリティマネジメント試験(セキュマネ)が2016年(平成28年)より実施されており、セキュマネが情報セキュアドの事実上の後継資格と捉えられることもあるが、実際の出題範囲および試験形式は大きく異なる。また、合格難易度も情報セキュアドのほうが遥かに高いものであった。
IP ITパスポート試験 (旧初級システムアドミニストレータ試験の一部)
SG 情報セキュリティマネジメント試験 FE 基本情報技術者試験 (旧第二種情報処理技術者試験、旧基本情報情報技術者試験及び初級システムアドミニストレータ試験の統合)
AP 応用情報技術者試験 (旧第一種情報処理技術者試験、ソフトウェア開発技術者試験)
ST ITストラテジスト試験 (旧システムアナリスト試験、旧上級システムアドミニストレータ試験の統合) SA システムアーキテクト試験 (旧特種情報処理技術者、アプリケーションエンジニア) PM プロジェクトマネージャ試験 NW ネットワークスペシャリスト試験 (旧オンライン情報技術者試験、テクニカルエンジニア(ネットワーク)) DB データベーススペシャリスト試験 (旧オンライン情報技術者試験、テクニカルエンジニア(データベース)) ES エンベデッドシステムスペシャリスト試験 (旧マイコン応用システムエンジニア試験、テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)試験) SM ITサービスマネージャ試験 (旧システム運用管理エンジニア試験) AU システム監査技術者試験 (旧情報処理システム監査技術者)
PE プロダクションエンジニア試験 (2000年(平成12年)春期試験まで) SV テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験 (2008年(平成20年)春期試験まで)(現情報処理安全確保支援士試験) SW ソフトウェア開発技術者試験 (2008年(平成20年)秋期試験まで) SU 情報セキュリティアドミニストレータ試験 (2008年(平成20年)秋期試験まで) AN システムアナリスト試験 (2008年(平成20年)秋期試験まで) SD 上級システムアドミニストレータ試験 (2008年(平成20年)秋期試験まで) AD 初級システムアドミニストレータ試験 (2009年(平成21年)春期試験まで) SC 情報セキュリティスペシャリスト試験 (2016年(平成28年)秋期試験まで)(現情報処理安全確保支援士試験)