『彩紋家事件』(さいもんけじけん)は、2004年に発表された清涼院流水による日本の小説作品、及び同作者による小説「JDCシリーズ」の作品世界において1977年から1980年にかけて発生した架空の連続怪死・殺人事件。
作者のデビュー作「コズミック」「ジョーカー」(1996年発表)の頃から作中で言及されている、後に犯罪革命と称される事件。10年の構想を経て、2年をかけて書き上げられた。
「コズミック・ジョーカー」内では、
奇術師の一家・彩紋家で1979年から1980年に起こった連続殺人事件。鴉城蒼司と当時まだ6歳だった彩紋十九(後の九十九十九)により解決されたが、19人もの犠牲者が出た事件として話題に上っている。また、この事件の解決により日本探偵倶楽部の名が世間に広く知られるようになり、JDCへと改称された。
この事件は「L犯罪」認定されていたため、その全貌はほとんど知られていなかったが、実際は、1977年9月から1979年3月の19ヵ月間に連続で起こった一族の怪死事件(前半の事件)と1979年4月から1980年10月の19ヵ月間に起こった連続殺人事件(後半の事件)の2つの事件が存在する。
島根県津和野の旧家・彩紋家は、奇術サーカスの一門として名を馳せていた。
1977年9月19日、彩紋家の最長老・彩紋珠子の白寿の祝いの席。娘に車椅子を押してもらい、舞台に登場した珠子。突然照明が落ち、数十秒の暗転の後、背景のめでたい紅白の幕は鯨幕に変化し、珠子も事切れていた。自然死と判断されたが、彼女の死を皮切りに、毎月19日に一族が次々と怪死していく。
サーカスの座長・曾我天水は、この連続怪死事件が単なる偶然であることを証明してほしい、とかねてより懇意にしていた日本探偵倶楽部の鴉城蒼司に依頼してきた。鴉城は部下の螽斯を伴って津和野を訪れる。しかし、なすすべもなく縁者の怪死事件は続いていく。そして、驚愕の真実が明かされる。
日本探偵倶楽部が発足されて数年、まだ小さな探偵事務所だった時代の物語。
京都・河原町通沿いにある5階建ての雑居ビル「馬多野(まだの)ビル」の3階に居を構える。総代、名誉顧問、探偵12人、事務長、事務員4人の19人で総員だった。蒼司が総代を務めるという条件で、鴉城蒼神・不知火善蔵らが後見となり、蒼司が所長をしていた「鴉城探偵事務所」と不知火が所長をしていた「不知火探偵事務所」を合併させる形で誕生した。元々不知火探偵事務所にいた7人は、不知火を班長とする「不知火班」、鴉城探偵事務所にいた5人は螽斯を班長とする「螽斯班」に振り分けられていた。双方の班員は、水面下で争っており、互いの班に露骨に否定的な態度を取るのは、不知火班では武者小路・有戸・薬師寺、螽斯班では雷王寺・愛編。
開祖は鎌倉時代にまで遡り、津和野城の筆頭家老として城下町に君臨し続けてきた。明治時代中期以降、石見に銀山を発掘し、「山陰の成金」と呼ばれた九十九家・冬扇家と蜜月関係を築いていった。その関係は現在も続いており、相互婚姻も繰り返されてきた。
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