市橋 秀夫(いちはし ひでお、1943年(昭和18年) - )は、日本の医学者・精神科医。専門は、精神病理学・児童精神医学・精神療法[1][2]。元福島大学教授。学位は、医学博士[3]。統合失調症とパーソナリティ障害の臨床と研究で知られる。その臨床経験から精神療法家として知られており、著書も多い。
来歴
- 市橋クリニック院長。精神保健指定医。精神科専門医・指導医。精神科治療学編集顧問[1][5]。
人物
1989年には境界性パーソナリティ障害(BPD)患者が引き起こす操作性に対して、医療機関が対応する際の指針を簡潔に提示した『ボーダーラインシフト(BLS)』を提唱し[6]、後の精神科医療におけるBPD対応の標準化に多大な影響を与えた[7][8][9][10][11]。また、精神療法のスーパービジョン等を通じて、長年に渡り専門医の教育に力を注いでいる[12]。パーソナリティ障害臨床の第一人者である[13]。著書は専門書多数。
受賞歴
学会
これまでの主な学術活動[14]
著書
単著
共著
監修
一部監修
編著
共編
共編著
分担執筆
脚注
参考文献
図書
- 市橋秀夫「境界人格障害の治療」『日本精神病院協会雑誌』第8巻第12号、1989年、1118-1125頁。
- 市橋秀夫『心の地図〈下〉—こころの障害を理解する』星和書店、1997年。ISBN 9784791103560。
- 市橋秀夫「戦後60年の価値観の変化と青年の変貌」『外来精神医療』第4巻第1号、2004年、7-13頁。
- 市橋秀夫『ダイエット依存症を乗りこえる!正しい治し方と知識』日東書院本社、2012年。ISBN 9784528016996。
- 井原裕「都市型臨床の時代(1) 治療文化のフロンティア」『こころの科学』第129号、2006年、94-100頁。
- 上島国利、大平健、市橋秀夫、福島章「現代日本人の心性と社会的異常現象をどうみるか」『日本医師会雑誌』第119巻第9号、1998年、1355-1370頁。
- 河野伸子「精神障害を持つ人の看護 ボーダーラインシフト」『萱間真美(編):精神科看護実習ガイド パーフェクト臨床実習ガイド』、照林社、2007年、179-180頁。
- 中井優子、青木恵美、幸田恵、山本玲華、高田章代、山岡由紀子「人格に課題を有するPTSD患者にボーダーラインシフトを試みて 急性期病棟での実践の考察」『日本精神科看護学会誌』第48巻第1号、2005年、198-199頁。
- 那須誠二、穴田幸一、藤野弘樹、瀬尾美香、山田久子「境界例患者への対応 ボーダーラインシフトの実施」『日精看四国地区看護研究論文集録』第6号、2002年、69-72頁。
- 村上靖彦、永田俊彦、市橋秀夫、中安信夫『座談 精神科臨床の考え方—危機を乗り越えるべく』メディカルレビュー社、2005年。ISBN 9784896008265。
- 山内昭雄、今忠、青野牧子、大場奏子、仲田洋子、三島節子、横井妙『こころの辞典』丸善出版、1997年。ISBN 9784621043660。
- 山本愛子、渡辺由美子、林芳弘、他スタッフ一同「境界性人格障害患者の退院までのプロセス—家族との関わりとボーダーライン・シフトの有効性—」『日本精神科看護学会誌』第21巻、1996年、105-107頁。
Web
関連人物
関連項目
外部リンク
- 公式
- 記事