岡山機関区(おかやまきかんく)は、岡山県岡山市北区にある日本貨物鉄道(JR貨物)の車両基地および乗務員基地である。
概要
山陽本線岡山貨物ターミナル駅に隣接しており、同駅から本線を走行することなく機関車の入出区が行われる。当区所属の機関車は伯備線や予讃線へ乗り入れる貨物列車を牽引しているほか、一部は水島臨海鉄道へも乗り入れている。また東海道・山陽本線の高速貨物列車の運用にも入っており、関東地方にも赴く。
西日本旅客鉄道(JR西日本)下関総合車両所岡山電車支所所属の機関車の検修も受託している。
貨車の交番検査も所管しており[1][2]、貨車検修施設も有する。また、貨車の検修基地として高松貨物ターミナル駅構内に高松派出を、倉敷貨物ターミナル駅構内に水島派出を、それぞれ設置している[2]。水島派出は水島臨海鉄道の機関区に併設され、業務は同社グループにより行われる[3]。
所在地
配置車両に表示される略号
「岡」:岡山を意味する「岡」から構成される。
- なお、前述のJR西日本岡山電車支所所属の機関車に表示される略号も「岡」である。
所属車両
2021年3月現在の配置車両[4]。
電気機関車
- EF210形
- 900番台1両、0番台18両、100番台13両の計32両(901・1 - 18・101・102・126 - 131・137・138・147・148・153号機)が所属している。
ディーゼル機関車
- DE10形
- 1000番台1両、1500番台2両、3500番台1両の計4両(1164・1561・1743・3508号機)が所属している。
- なお、2024年6月時点で
- 1164・1743・3508は運用離脱している。
近畿車輛からの甲種輸送牽引(徳庵駅~放出駅~吹田貨物ターミナル駅間)を担当する。近畿車輛からの甲種輸送については、吹田機関区に常駐している車両が使用される。2022年6月までは川崎車両からの甲種輸送牽引(兵庫駅~神戸貨物ターミナル駅~吹田貨物ターミナル駅間)も担当していた[5]。2023年3月17日までは山陽本線(岡山貨物ターミナル駅 - 倉敷駅間)、水島臨海鉄道水島本線での運用を担当していた[6]。また、水島臨海鉄道のDD200形が検査・修理時には、当該運用の代走運用を担当している。
ハイブリッド機関車
- HD300形
- 0番台13両(16・18 - 28・36号機)が所属している。
稲沢駅、吹田貨物ターミナル駅、大阪貨物ターミナル駅、安治川口駅、岡山貨物ターミナル駅、東福山駅、広島貨物ターミナル駅、福岡貨物ターミナル駅などでの入換作業に使用されている。HD300形は苗穂車両所、新鶴見機関区と本区の3カ所へ集約されて配属されているため、広域での入換運用となっている。
過去の所属車両
- EF64形
- 1000番台5両(1046 - 1050号機)が配置されていたが[7]、2010年3月のダイヤ改正以後愛知機関区に転出した。ただし、その後も愛知機関区所属のEF64形が数両常駐し、伯備線の貨物列車牽引に使用されている。
- EF65形
- 2011年2月28日時点で0番台4両と、1000番台13両の計17両(100・114・115・118・1036・1037・1040・1041・1043・1046・1077・1079・1119・1121 - 1123・1129号機)が配置されていたが[8]、2011年3月のダイヤ改正以後ATS-PF保安装置を搭載する車両が新鶴見機関区に転出し、搭載しない車両は運用から離脱した[9]。
- EF66形
- 1991年9月から10月にかけてに100番台5両(129 - 133号機)が新製配置された[10]。その後、吹田機関区からの転入により最大で15両(106 - 115・129 - 133号機/1995年4月1日時点)が所属した[10]が、1996年3月16日のダイヤ改正で全車が吹田機関区に転出している[10]。
歴史
脚注
関連項目