寺田 静(てらた しずか、1975年3月23日[1] - )は、日本の政治家。参議院議員(1期)。旧姓は江上。
来歴
秋田県横手市生まれ。父親の仕事の都合で、小学3年生の夏に青森市へ引っ越す。小学6年生のときに茨城県へ移り、中学3年生で横手市に戻り、横手市立横手南中学校に転校する。学校の進める管理教育に合わず、11月から卒業までの5か月間登校しなかったという。進学した秋田県立横手城南高等学校でも、進路指導などを通じ再び管理教育に合わず、3年生の1992年(平成6年)5月に中退した。同年9月、大検に合格[2]。1年浪人し、仙台市の代々木ゼミナールに通ったのち、1994年(平成8年)、育英会の奨学金を受けて早稲田大学人間科学部に進学[2]。卒業にともない、学士(人間科学)の学位を取得した。大学卒業後、東京大学生産技術研究所に勤務する。
ハワイ大学海洋科学部に学士入学。一時帰国中の2003年(平成15年)、父親から言われ、最初の衆議院選挙を迎えていた寺田学の選挙を手伝うことになる。2009年(平成21年)9月に寺田学と結婚。夫と川口博の公設秘書をあわせて約10年務める[3]。また、電気自動車普及協会にも勤務した[1]。
参議院議員へ
2018年(平成30年)から立憲民主党、国民民主党、社会民主党の3党の県連と連合秋田は、次期参院選秋田県選挙区の統一候補の擁立作業を行う。ところが要請を受けていた元民進党県連代表の沼谷純県議が同年末に不出馬を表明。2019年(平成31年)2月4日、3党および連合秋田は寺田に立候補を要請することで一致した。寺田を薦めたのは社民党県連の石田寛代表であった[4]。同年3月7日、立候補する意向を正式に表明した[5]。日本共産党は当初、党役員の藤本友里を候補者に立てていたが、寺田支持を決断し、6月3日に藤本を比例区に回すことを明らかにした[6]。
同年7月21日に行われた第25回参議院議員通常選挙で、自民党現職の中泉松司を破り初当選を果たした。寺田は県内25市町村のうち15市町村で中泉の得票を上回った[7]。中泉が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備の可否に関する考えを明らかにしなかったのに比べ、寺田は配備反対の姿勢を強調し続けた。大票田でもある候補地の秋田市で地上イージス批判層からの票を上積みし、中泉を引き離した[8]。
2020年(令和2年)9月16日召集の第202回国会における首相指名選挙で、国民民主党の伊藤孝恵に投票した[9]。伊藤の名が読み上げられると、「自分で入れたのか」「記録に残るのに何をやっているんだ」とやじが飛び交った[10]。同日付のブログで寺田は、「女性が意思決定の場に増えれば(生きづらい社会は)変わっていく」との思いから伊藤に投票したと述べた[11]。
政策・主張
- 憲法改正について、2019年のアンケートで「反対」と回答[12]。
- 「他国からの攻撃が予想される場合には先制攻撃もためらうべきではない」との問題提起に対し、2019年のアンケートで「反対」と回答[12]。
- 「北朝鮮に対しては対話よりも圧力を優先すべきだ」との問題提起に対し、2019年のアンケートで「どちらかと言えば反対」と回答[12]。
- 選択的夫婦別姓制度の導入について、2019年のアンケートで「賛成」と回答[12]。
- 同性婚を可能とする法改正について、2019年のアンケートで「賛成」と回答[12]。
- 「治安維持のためプライバシーや個人の権利の制約は当然だ」との問題提起に対し、2019年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[12]。
- アベノミクスについて、2019年のアンケートで「どちらかと言えば評価しない」と回答[12]。
- 消費税率を10%より高くすることについて、2019年のアンケートで「どちらかと言えば反対」と回答[12]。
- 創作物の表現規制を主張する「子供の性搾取被害悪化の現状に鑑み、国連勧告に沿った児童買春・児童ポルノ禁止法の第三次改正を求めることに関する請願」の共同提出者の一人である[13]。
所属団体・議員連盟
脚注
外部リンク