孫 泰藏(そん たいぞう、韓国名:손태장、1972年9月29日 - )は、日本の実業家、投資家。
2015年現在、A hub for startup ecosystemを標榜するMistletoe株式会社の代表取締役社長。その他、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の創業者で取締役(元代表取締役会長)、実践型インターンシップ・社会起業・起業支援を行う特定非営利活動法人エティックの理事など[1]。東京大学経済学部卒業。兄はソフトバンクグループの創業者である孫正義。
佐賀県鳥栖市出身。全教研久留米本部で学び久留米大学附設中学校・高等学校を卒業。東京大学経済学部在学中の1996年、Yahoo! JAPANの立ち上げに参画し、コンテンツ開発の統括者としてプロジェクトに大きく貢献した[2]。その後、Yahoo! JAPANの運営やコンテンツ制作をサポートするインディゴ株式会社を設立し[3]、代表取締役に就任。アプリケーションサービスプロバイダやシステムインテグレーション等、インターネット関連ビジネスを手掛ける[4]。
1998年、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の前身となるオンセール株式会社の設立に参画、代表取締役に就任。2002年に現行の社名に変更するとともに、韓国のゲーム会社であるGravity社よりラグナロクオンラインの日本国内運営権を獲得し、PCオンラインゲーム運営事業を開始。同社は2005年3月9日に大証ヘラクレス市場(現・ジャスダック)上場[5]。
2012年2月にリリースしたスマートフォン・タブレット向けアプリ「パズル&ドラゴンズ」(iOS/Android) は同社の業績に大きく貢献し、2013年には時価総額が一時、1兆円を突破した[6]。
2009年、本格的なスタートアップ支援を開始するために、MOVIDA JAPAN株式会社を設立、代表取締役CEOに就任。スタートアップ企業への投資および育成を行うシード・アクセラレーター部門を設置し、数多くのスタートアップ企業を輩出した[7][8]。なお、2014年6月をもって、MOVIDA JAPANのシード・アクセラレーション・プログラムは終了しており、MOVIDA JAPANの投資機能はベンチャー・キャピタル・ファンドであるGenuine Startupsとして独立した[9]。
2013年、シード・アクセラレーションから踏み込んでさらに広範囲なスタートアップ支援を行うべく、Mistletoe株式会社を設立。同社は、IoTスタートアップの育成を行う株式会社ABBALab(アバラボ)や、インダストリアル・デザイナーの起業教育を行うGEUDA(ギウーダ)一般社団法人等の数多くの起業家・スタートアップ育成活動のサポート、スタートアップ・コミュニティの構築、国内外のスタートアップ企業への出資ならびに育成および、独立系ベンチャー・キャピタル・ファンドへの出資等、包括的にスタートアップ生態系の形成・発展に貢献している[10][11]。