夫婦喧嘩(ふうふげんか)とは、夫婦の間での喧嘩のことである。
夫婦喧嘩は、喧嘩の中でも最もありふれたものに分類される類のものである。
昔から「夫婦喧嘩は犬も喰わない[1]」と言うが、この表現には、夫婦喧嘩というのは放置しておいても自分たちで勝手に仲直りしてしまう、よけいなおせっかいはしないほうがいい、という意味が込められている[2]。ただしこれらの考え方が警察や行政によるドメスティックバイオレンスやモラルハラスメント対策の遅れを招いたとの批判も存在する[3][4]。
近年では夫婦喧嘩に関するアンケート調査も行われているほか、この仲裁で警察官が出動するケースも多い[5]。
また、夫婦喧嘩を起こさないためのノウハウや、喧嘩をこじらせない方法などに関する書籍も何冊も出版されている。
株式会社結婚情報センター(Nozze)が、2008年に、20~60代の既婚男女660人(男女比1:1)を対象に、夫婦喧嘩に関するアンケート調査を行ったことがある[6]。そのアンケート調査では次のような結果が出た。
なお、地域ごとに傾向があり、たとえば甲信越地方は「ケンカの頻度」が高く、仲直りは「夫から歩み寄る」割合が高い。四国地方は、「ケンカの頻度」がかなり低く、仲直りは「妻から歩み寄る」割合がかなり高い。九州地方は、仲直りは「妻から歩み寄る」割合がかなり高く、「離婚の危機」が低い。沖縄は、ケンカの原因の2位に「家計・金銭トラブル」が入っており、「離婚の危機」が高い。
2013年にNHKの番組「あさイチ」が既婚者に対するネットアンケートを行ったところ、「夫婦喧嘩をしますか?」との設問に対して、回答者2800人のうち「喧嘩をする」と回答した人は72%[7]。「しない」と回答した人は22%にとどまった[7]。
最近の日本の夫婦喧嘩の傾向としては、家事(炊事・掃除・洗濯)のしかた、あるいはちょっとした物の置き場所など、日常的で些細なことをきっかけとして喧嘩を始めて、やがて互いの言葉の選び方や言葉の抑揚や調子が互いの感情を逆なでするようなことも加わり、喧嘩をすっかり大きなものにしてしまうことも多い[7]。