名古屋市立向陽高等学校(なごやしりつ こうようこうとうがっこう)は、愛知県名古屋市昭和区広池町47に所在する市立高等学校。
概要
名古屋市立の高等学校としては2番目に古い。生徒の自主・自律を尊重し、生徒会活動や部活動も盛んに行われている。
2006年度(平成18年度)から、文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定(5年間)を受けていたが、2015年度(平成27年度)から、再びSSHの指定を受けた。また、同年から普通科に加え、三河地区からの進学も可能な専門学科である国際科学科を新たに開設した。さらに、2020年度(令和2年度)から、第三期のSSHの指定を第二期から継続して受けた。
周辺は閑静な住宅街で、名古屋市立大学や名古屋市博物館等もある。最寄り駅は名古屋市営地下鉄鶴舞線 荒畑駅及び名古屋市営地下鉄桜通線 桜山駅である。複合選抜制度下では尾張学区第2群Aグループ(国際科学科は専門学科Aグループ)に属している。
沿革
教育方針
民主的で文化的な国家を建設し、世界の平和と人類の福祉に貢献できる青少年の育成。
知・徳・体の調和のとれた人格を重視し、自律的に人格形成ができる青少年の育成。
校訓は、「こころあたたかく、ひとみくもりなく、ちからたくましく」。これは、「思いやりのある暖かい心、真理を愛する態度、強健な身体を育成する」という、知・徳・体の調和の取れた人間形成を目指したものである。
授業形態
1時限65分授業を採用し、1日5時限(木曜日のみ6時限)の授業が行われている。
国際科学科
SSクラスの後継として、2015年度(平成27年度)から併設された新学科で、愛知県内の公立高校で初の高度理数系教育を行う学科である。なお、R2〜R6年度まで第三期のSSH指定を受けている。
国際科学科の特徴として、3年間にわたる研究活動、大学や研究機関・技術系企業との連携、理数系の専門教育等がある。研究活動では日本語のみならず英語での発表も行い、通常授業に加え発展的な理数系科目や科学英語の授業も行われている。さらに、最先端の世界の科学についての見聞を広げるために、海外研修旅行を実施している。
2017年(平成29年)、国際科学科1期生によりオイラーの素数生成多項式を超える素数生成多項式が発見される。ユリの花粉管誘導の論文が神奈川大学全国高校生理科・科学論文大賞で優秀賞、口頭発表ではSSH生徒研究発表会で審査委員長賞を受賞している。
2019年(令和元年)12月、国際科学科のユリ研究グループ2名の共同研究が、日本学生科学賞の中央審査に於いて、内閣総理大臣賞を受賞している。[2]また、同賞の受賞により、2020年(令和2年)5月に開催されるISEF(国際学生科学技術フェア)への派遣も内定した。
その他
向陽祭は、文化祭・博覧会・後夜祭の3つから構成されており、例年3日間開催される。最終日の博覧会のみ一般公開されている。
男子ホッケー部は古豪で、国民体育大会ホッケー競技で3度優勝(第5回、7回及び10回大会)、全国高等学校ホッケー選手権大会で2度優勝(第13回及び15回大会)しており、近年でも全国大会の常連校である。
エスポワールという像がある。1992年(平成4年)に美術部の卒業記念作品として製作された。
2007年(平成19年)夏、各教室にエアコンが設置された。
2010年(平成22年)12月、益川敏英氏ノーベル賞受賞記念碑が建立された。
2011年(平成23年)12月、SSクラスのゼニゴケ研究グループ4名の共同研究が、日本学生科学賞の中央審査に於いて、文部科学大臣賞を受賞した。
2021年(令和3年)10月、18年間本校で教諭を務める伊藤政夫が中日教育賞を受賞した[3]。
アクセス
- 名古屋市営地下鉄
- 名古屋市営バス
- 「広見町」停留所下車、徒歩で約8分。
- 「出口町」停留所下車、徒歩で約1分。
- 「滝子」停留所下車、徒歩で約8分。
- 「恵方町」停留所下車、徒歩で約8分。
著名な卒業生
脚注
- ^ SSH指定校一覧 科学技術推進機構
- ^ 日本学生賞第63回入賞作品
- ^ 中日教育賞受賞者
- ^ 『愛知県人物・人材情報リスト 2021(第1巻)』日外アソシエーツ 2020年10月 81頁
関連項目
外部リンク