『台所戦争』(だいどころせんそう、The Little Orphan、1949年4月30日、劇場公開時『食いしん坊の子ねずみ』)は、「トムとジェリー」の作品の一つ。1948年アカデミー短編アニメ賞受賞作品。
作品内容
今日は感謝祭。ジェリーの下へ孤児院から子ネズミが訪ねて来た。
「
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この子はニブルス、感謝祭の晩餐会にゲストとしてお招きいただいた小さな孤児です。 この度はありがとうございます。“バイダウィー・マウス・ホーム”[注 1] 追伸:この子はいつもお腹を空かせています。
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」
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孤児院からの手紙を読んだジェリーはニブルスに何か食べさせようとするが生憎食糧は切らしていた。そこでトムのミルクを失敬させることにしたものの、トムに見つかってしまい全て飲まれてしまう。
丁度その時、ダイニングではお手伝いさんが感謝祭の準備をしていた。白い食卓に並べられたメインディッシュのローストターキーや色とりどりのデザートなどを見てジェリーは早速ニブルスを連れてダイニングへ乗り込む。大喜びのニブルスはジェリーも呆気に取られるほどの異常な食欲で次々とご馳走を食いつくし、蝋燭など食べられない物までもかじり始め、アクシデントを起こしてはジェリーをハラハラさせる。
そんな中、テーブル上のドタバタで吹っ飛んだオレンジを飲み込み、トムは再び目を覚ます。テーブルの上を見上げた彼はピルグリム・ファーザーズの格好をしてご馳走を食べ歩く2匹のネズミを発見。早速、羽根ハタキを被ってインディアンに扮し、テーブルの上で三つ巴の戦いを繰り広げる。
ついにジェリーを捕え、狂喜の雄叫びを挙げるトム。しかしニブルスの活躍によりコテンパンにやられ、ついに白旗を揚げる。
こうして「戦争」は終結し、和解したトム達は食前に感謝の祈りを捧げる。そして、ローストターキーを皆で味わおうとした矢先、ニブルスが一足先に全てペロリとたいらげてしまうのだった。
登場キャラクター
- トム
- 昼寝をしていたところへジェリーとニブルスのドタバタに巻き込まれ、やがて3者による追いかけっこへと発展。自身は箒を冠代わりにかぶってインディアンに扮し、様々な手段を駆使してジェリーとニブルスに襲いかかる。ついにジェリーを捕まえて勝利を手中に収めようとした矢先、ニブルスの猛攻を受け降伏した。
- ジェリー
- 孤児院からやって来たニブルスの世話をする。食いしん坊かつ油断ならない行動を繰り返すニブルスに肝を冷やすが、トムに捕まってしまったところをニブルスに救われた。
- ニブルス
- 孤児院から来た食いしん坊の孤児ネズミ。旺盛な食欲で食べられない物にまでかじりついてしまう。感謝祭の食卓でも突拍子もない行動を繰り返しジェリーをヒヤヒヤさせたが、トムとの対決ではピンチに陥ったジェリーを救い、最後は七面鳥を真っ先にたいらげた。
- お手伝いさん
- 感謝祭のご馳走を作って食卓に並べる。なお本作ではワンシーンのみの登場であり台詞もなく、その後の騒動についても一切関与していない。
スタッフ
補足
- 1960年に本作がCBSでテレビ放映された際には、チャック・ジョーンズらによって一部のシーンが再編集された。トムがジェリーを足止めするべく投げたナイフが「フォーク」へ差し替えられ、丸焦げにされたトムの頭部にインディアン風の装飾が原型を留めているように描き加えられている。(TBS版でもこのバージョンを使用。)
- 作中トムがロウソクで黒こげになるシーンがあるが、現在発売されているDVD版では黒人問題の影響でトムのしっぽにロウソクが溶け込む途中で終わっている。また、シャンパンの瓶に押し出されるシーンもカットされている[注 2]。
- 後の1957年にシネマスコープにて「Feedin' the Kiddie」(日本未公開)の題でリメイク版が作られた。
- エンドクレジットの「The End」の文字の次に「AN M.G.M Tom and Jerry CARTOON」が表示されたが、「MADE IN HOLLYWOOD, U.S.A.」は演出されなかった。
脚注
外部リンク
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