北海道炭礦汽船真谷地炭鉱専用鉄道(ほっかいどうたんこうきせんまやちたんこうせんようてつどう)は、北海道空知支庁管内夕張市の北海道旅客鉄道(JR北海道)石勝線沼ノ沢駅から、東方の真谷地炭鉱までの4.4kmを結んでいた北海道炭礦汽船の専用鉄道で、同炭鉱の閉山に伴い1987年(昭和62年)10月13日に廃止された。一時期「沼ノ沢」「真栄町」(6区)「清真台」(5区)「真谷地」の乗降場が設置され、便乗扱いで客車が運行された時期もあり、「勘合証」と呼ばれる乗車券が発行された。
石炭輸送は1966年(昭和41年)まで日本国有鉄道(国鉄)の蒸気機関車が乗り入れ、8100形は客車牽引、入換に使用された。その後4110形、9600形などが石炭輸送に従事した。
東映の映画『新幹線大爆破』では、国鉄の協力が得られなかったため、9600形蒸気機関車は旧夕張鉄道(北炭化成専用線)と当鉄道のものを使用、この専用鉄道線で貨物5790列車の走行シーンを撮影した。
歴史
駅一覧
沼ノ沢 - 真栄町(6区) - 清真台(5区) - 真谷地
- 国鉄駅舎の反対側に沼ノ沢連絡所があり、専用鉄道の乗降場となっていた。
車両
機関車
- 5 - 1900年、米ボールドウィン製車軸配置0-6-0(C)形タンク機関車。1940年1月、北海道炭礦汽船継立専用鉄道から転入(旧日本製鋼所 9 ← 鉄道院 1181)。1951年4月廃車。
- 5051 - 1897年、米ボールドウィン製車軸配置2-6-0(1C)形テンダー機関車。1950年、国鉄から譲受。旧番 8118。1966年、北星炭礦美流渡礦業所に譲渡。
- 5052 - 1897年、米ボールドウィン製車軸配置2-6-0(1C)形テンダー機関車。1951年、国鉄から譲受。旧番 8106。1966年廃車。
- 5055 - 1919年、三菱重工業製車軸配置0-10-0(E)形過熱式タンク機関車。1965年11月、三菱鉱業美唄鉄道 3(国鉄4110形同形機)を譲受。1971年5月廃車。
- 5056 - 1917年、川崎造船所製車軸配置0-10-0(E)形過熱式タンク機関車。1966年、三菱鉱業美唄鉄道 4142(旧鉄道省)を譲受。1969年廃車。
- 5055・5056は牽引力不足のため追分機関区の9600形を借り入れることもしばしばあり、また先輪がないためレールを痛めることから夕張鉄道 24を譲り受けることになったという[5]。
- 24 - 1914年、川崎造船所製車軸配置2-8-0(1D)形過熱式テンダー機関車。1969年5月、夕張鉄道 24を譲受。旧国鉄9645。1977年廃車後、深川市で保存。
- 22 - 1915年、川崎造船所製車軸配置2-8-0(1D)形過熱式テンダー機関車。1971年6月、夕張鉄道 22を譲受。旧国鉄9682。1975年廃車。
- 01 - 1974年、日立製作所製45トン級ディーゼル機関車。北海道炭礦汽船新鉱専用鉄道から転入。
- DD1002 - 1969年、日立製作所製56トン級ディーゼル機関車。1975年4月、夕張鉄道から譲受。
客車
- コハフ1 - 1941年夕張鉄道コハ1を譲受。1960年に車体改造。
- ホハ1 - 1952年国鉄ホハ2210(1899年新橋工場製)を譲受。1956年に車体改造。
脚注および参考文献
外部リンク
関連項目