保福寺(ほうふくじ)は、山梨県上野原市にある曹洞宗の寺院。
歴史
1588年(永禄元年)、加藤景忠の開基である。景忠は上野原城の城主で、武田氏の家臣であった。甲斐国の東端にあり、後北条氏に対峙していた。武田氏滅亡の際に武蔵国多摩郡箱根ヶ崎(現・東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎)に逃れたが、その地で討ち死にした[1][2]。
当寺の「安寧山」の扁額は承天によるものである。承天は泉岳寺の役僧を務めており、赤穂事件の際に赤穂浪士を保護したことで知られている[2]。
また当寺は小説家中里介山の『大菩薩峠』に登場する「月見寺」のモデルとされており、介山本人が書いた「月見寺」の石碑が建てられている[1][2]。
文化財
- 雲版(山梨県指定有形文化財 昭和40年5月13日指定)[3]
- 保福寺の山門と鐘楼(上野原市指定有文化財)[4]
交通アクセス
脚注
参考文献
- 山梨県高等学校教育研究会地歴科・公民科部会 編『山梨県の歴史散歩(歴史散歩19)』山川出版社、2007年
外部リンク