仙岩道路(せんがんどうろ)は、岩手県岩手郡雫石町橋場より秋田県仙北市田沢湖生保内にいたる、国道46号のバイパスである。
盛岡市・秋田市の両県庁所在地を結ぶ重要な道路として1964年(昭和39年)、仙岩峠を越える自動車道(別名:南八幡平パークライン)が、岩手・秋田両県の大きな期待を集めて開業した。しかし、この道路は急勾配と急カーブの連続で通行しにくく、また冬季は積雪のため通行止めになってしまうなど、当初期待されていた目的を果たせない状態であった。そのため、開通間もない1970年(昭和45年)には、新たな道路の工事が始まった。
こうして、当時最新鋭の技術と莫大な建設費を投入し、険しい山にとりつく桟道のような橋と、仙岩トンネル(全長:2,544m)を始めとする長大トンネルを連ねた道路が1976年(昭和51年)11月に開通[1]。両県の県境は通年の通行が可能となり、当初期待されたような秋田・岩手両県を結ぶ大動脈の一部として機能するようになった。
概要
- 総延長:11.6km
- 起点:岩手県岩手郡雫石町橋場字荒沢(岩手県道266号国見温泉線交点、国見温泉入口交差点)
- 終点:秋田県仙北市田沢湖生保内字武蔵野(武蔵野交差点)
- 通行不能区間:無し。
道路施設
|
施設名
|
よみ
|
全長
|
完成年
|
所在地
|
B1
|
宝風橋
|
たからかぜはし
|
209.4m
|
昭和48年
|
秋田県仙北市
|
B2
|
湖山橋
|
こざんはし
|
229.6m
|
昭和50年
|
T1
|
湖山トンネル
|
こざんとんねる
|
235.0m
|
昭和47年
|
B3
|
須神橋
|
すがみはし
|
210.0m
|
昭和47年
|
T2
|
須神トンネル
|
すがみとんねる
|
405.0m
|
昭和47年
|
B4
|
桂巣橋
|
かつらすはし
|
41.9m
|
昭和47年
|
T3
|
桂巣トンネル
|
かつらすとんねる
|
392.5m
|
昭和49年
|
B5
|
堀木橋
|
ほりきはし
|
147.2m
|
昭和49年
|
T4
|
堀木トンネル
|
ほりきとんねる
|
155.0m
|
昭和48年
|
B6
|
蛇沢橋
|
へびさわはし
|
87.9m
|
昭和48年
|
B7
|
猿倉橋
|
さるくらはし
|
64.3m
|
昭和48年
|
B8
|
樹海橋
|
じゅかいはし
|
23.0m
|
昭和47年
|
T5
|
板谷トンネル
|
いたやとんねる
|
149.0m
|
昭和48年
|
B9
|
板谷橋
|
いたやはし
|
40.0m
|
昭和46年
|
T6
|
生保内トンネル
|
おぼないとんねる
|
588.4m
|
昭和47年
|
B10
|
木滝沢橋
|
きたきざわはし
|
151.6m
|
昭和48年
|
B11
|
熊見橋
|
くまみはし
|
53.6m
|
昭和47年
|
B12
|
山紫橋
|
さんしはし
|
40.8m
|
昭和48年
|
T7
|
大平トンネル
|
おおひらとんねる
|
470.0m
|
昭和49年
|
B13
|
大平沢橋
|
おおひらさわはし
|
155.0m
|
昭和48年
|
T8
|
仙岩トンネル
|
せんがんとんねる
|
2,544.0m
|
昭和48年
|
岩手県岩手郡雫石町
|
B14
|
下晩鳥橋
|
しもばんどりはし
|
65.0m
|
昭和48年
|
B15
|
竜川第2陸橋
|
りゅうかわだいにりっきょう
|
83.0m
|
昭和48年
|
B16
|
下鹿倉橋
|
しもしかくらはし
|
73.0m
|
昭和47年
|
B17
|
竜川陸橋
|
りゅうかわりっきょう
|
34.5m
|
昭和48年
|
B18
|
上竜川橋
|
かみりゅうかわはし
|
70.0m
|
昭和47年
|
B19
|
下竜川橋
|
しもりゅうかわはし
|
101.0m
|
昭和47年
|
B20
|
下荒沢橋
|
しもあらさわはし
|
30.0m
|
昭和46年
|
B21
|
大平橋
|
おおだいらはし
|
51.3m
|
昭和47年
|
出典
関連項目
外部リンク