ロロ諸語 (彝諸語、Ngwi[2]、Nisoic[3]とも) は、シナ・チベット語族チベット・ビルマ語派ロロ・ビルマ諸語の一支であり、50-100ほどの言語から成る。主に中国の雲南省で話される。
従来、ロロ諸語はリス語と彝諸語を含む北部語支 (Nothern) と、それ以外の南部語支 (Southern) に区分されてきた。しかし、Bradley[2]やThurgood[4]は、これに加えて中央語支 (Central) という区分を提唱している。中央語支は、これまで北部語支・南部語支のいずれかに分類されてきた言語を含む。さらにBradley[5][6]は、南東語支 (Southeastern) という区分も提唱している。以下はBradleyによるロロ諸語の下位分類である (カッコ内は話者数)。
Bradley (1997) は、ウゴン語をビルマ諸語(英語版)に含めている。その他、下位分類のなされていないロロ諸語も存在する (Gokhy語, Lopi 語, Ache語)。
Lama (2012) は音韻論・語彙における共有改新の数理的な分析に基づいて、ロロ・ビルマ語群のうち36言語の下位分類を試みている。そこからビルマ諸語(英語版)とモンズ諸語(英語版)を除いたロロ諸語の系統分類は以下の通りである。
Hanoish languages: チノ語, アカ語, ハニ語, ビス諸語
Lahoish: ラフ語, Kucong
Naxish: ナシ語, ナムイ語
Nusoish: Nusu, Zauzou (Rouruo)
Kazhuoish: Katso (Kazhuo), Samu (Samatao), Sanie, Sadu,[7] Meuma[8]
Lisoish: リス語, ロロポー語 など
Nisoish: Northern Loloish languages, Southeastern Loloish languages
以下の表は、ロロ諸語に属するアカ語[9]、ラフ語[10]、リス語[11]の基本的な語彙をいくつか比較したものである。