リクガメ科(リクガメか、Testudinidae)は、爬虫綱カメ目に分類される科。
オーストラリア大陸と南極大陸を除く世界各地[3]
現生の最大種はアルダブラゾウガメ(A. g. hololissaを亜種とした場合)で最大甲長138センチメートル[5]。化石種も含めた最大種はColossochelys atlasで甲長約200センチメートル[5]。最小種はシモフリヒラセリクガメで最大甲長9.6センチメートルとカメ目全種でも最小種[4]。背甲はドーム状やアーチ状に盛り上がる傾向がある[3][4]。
頭部は中型でやや分厚く、縦幅は短いが幅広い[4]。吻端はあまり突出しない傾向がある[4]。咬合面や顎を覆う角質(嘴)は幅広い[4]。種によっては嘴に鋸状の突起や畝があり、歯のように植物を切断したりすることができる[4]。舌は発達するが、舌を支える骨格(舌弓)は軟骨質であまり発達しない[4]。頸部はやや短い[4]。四肢は太くて短く、指趾は退化して短い[4]。趾骨が2個以上ない[3]。頭部や四肢は大型鱗で覆われる[4]。
始新世の北アメリカやヨーロッパで出現したと考えられている[6]。核DNAやミトコンドリアDNAの分子系統的解析からイシガメ科に最も近縁とされ、単系統群を形成すると考えられている[4]。
以下の分類・英名は、Turtle Taxonomy Working Group(2017)に従う[2]。和名は安川(2008)・中井(2021)に従う[4][7]。
カメ目で唯一陸棲種のみで構成されるが、セオレガメ属の一部やムツアシガメ属などのように頻繁に水に漬かるような生活を送る種もいる[4]。
食性は植物食(一部は植物食傾向の強い雑食)だが、昆虫、陸棲の貝類、動物の死骸などを食べることもある[4]。
生息地では、食用とされることもある。
開発による生息地の破壊、食用やペット用の乱獲などにより生息数が減少している種もいる[4]。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。主に平面的な活動を行うため、床面積の広いケージを用意する[4]。