ヘッダール・スターヴ教会

ヘッダール・スターヴ教会
Heddal stave church
Heddal stavkirke
基本情報
所在地 ノルウェーテレマルク県
ノトデン市、ヘッダール
座標 北緯59度34分46秒 東経9度10分36秒 / 北緯59.579491度 東経9.176642度 / 59.579491; 9.176642座標: 北緯59度34分46秒 東経9度10分36秒 / 北緯59.579491度 東経9.176642度 / 59.579491; 9.176642
宗教 ノルウェー国教会
建設
建築家 不明[1]
様式 スターヴ教会
完成 13世紀
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ヘッダール・スターヴ教会Heddal stave church , Heddal stavkirke))は、ノルウェーテレマルク県ノトデン市郊外のヘッダール村に現存する、同国最大級のスターヴ教会(樽板教会)である。[2][3]

概要

ヘッダール・スターヴ教会は3重の身廊を持つ大型のスターヴ教会で、13世紀前半から中頃に建築された。様式的には、同国のボルグンド・スターヴ教会などに類似する。保存状態が良くなかったため、1849年から1851年に掛けて保存修復工事が行われたが、この工事もあまり質の良いものではなく、1950年代に再度、修復工事が行われている。教会の内装は、1950年代の修復保存工事の影響もあり、16世紀宗教改革以後の特徴の見られるものとなっている。

伝説

ヘッダール・スターヴ教会には、この教会がわずか三日間で建てられたという伝説がある。

ヘッダール村に住む5人の農夫 (Raud Rygi, Stebbe Straand, Kjeik Sem, Grut Grene, Vrang Stivi)が、この地に教会を建てようとしていた。

ある日、5人の農夫の1人 (Raud Rygi)が不思議な妖怪に出会った。この妖怪は教会を建てる事が得意で、農夫達の代わりに教会を建ててくれると言うのだが、その代わりに3つの"条件"を出してきた。そして、教会が完成した暁には、3つの内どれかひとつの条件を選んで、農夫に実行してもらうとの事だった。

その三つの条件とは

  • 太陽と月を空から取ってくる事。
  • 農夫が命を差し出す事。
  • 妖怪の名前を当てる事。

というものだった。

農夫は、3つ目の条件ならなんとかなるだろうと考え、妖怪に教会の建設を頼んだ。

しかし、妖怪が作業を始めると、最初の一日で必要な材料が全て集まり、二日目にはもう教会の尖塔が建っていた。このままでは、三日目にはもう、教会は完成してしまいそうであった。

農夫は困り果てて、何とか妖怪の名前のヒントでも探そうと、近くの野原を歩き回っていた。彼は歩き回り、"Svintruberget"と呼ばれる教会の南東の岩場に差し掛かったところ、どこからか不思議な、そしてとても綺麗な女性の歌声が聞こえてきた。それは、子供をあやす母親の歌で、

「明日になれば、フィンが月、太陽、そして人間の心臓を持ってきてくれますよ。」

と歌っていた。

これを聞いた農夫は、教会を建てている妖怪が山に住む妖精のトロールであり、フィンという名前であるとわかった。

翌日、妖怪は農夫の元を訪れ、二人は連れ立って出来上がった教会を見に行った。

農夫は教会の柱の一つに近づいて様子を見、こう言った。

「おい、フィン!この柱はちょっと曲がってるぞ!」

妖怪は名前を当てられたことを悔しがって、教会から去っていった。

農夫はこうして、わずか三日で壮大なスターヴ教会を手に入れたのであった。

名前を当てられたトロールのフィンは、出来上がった教会の鐘の音を聞くことなく、家族を連れて、別の地に移っていった。

脚注・出典

外部リンク

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