インド・ヨーロッパ祖語の *bh, *dh が母音間で f になる。ラテン語では b, d になる。上の例では carefo(ラテン語 carebo)にそれが現れている。この点はオスク語・ウンブリア語と共通する。
インド・ヨーロッパ祖語の *kw は qu になる。この点はラテン語と一致し、オスク語・ウンブリア語が p になるのと異なる。
語頭で h と f が交替する。上の例で foied(ラテン語 hodie)がそれにあたる。同様の現象はサビニ語やエトルリア語にも見られる。
二重母音は ai > ē, ou > ō のように変化した。
語末子音が消滅する。上の例では cra(ラテン語 cras)がそれにあたる。
ラテン語と同様に、第二変化の単数属格が -ī になる。
第二変化の単数与格が -oi になる。
三人称単数の第二次語尾が -d で終わる。
未来形に -f- (ラテン語の -b-)が使われる(上の例の pipafo, carefo)。
完了形に畳音が使われる。
脚注
^James P. T. Clackson (2004). “Latin”. In Roger D. Woodard. The Cambridge Encyclopedia of the World's Ancient Languages. Cambridge University Press. p. 789. ISBN9780521562560
^ abL. R. Palmer (1988) [1954]. The Latin Language. University of Oklahoma Press. pp. 59-60. ISBN080612136X