ナフタリ・ベネット(ヘブライ語: נַפְתָּלִי בֶּנֶט, ラテン文字転写: Naftali Bennett, 1972年3月25日 - )は、イスラエルの政治家。現在、新右翼(英語版)党首。首相(第18代)、副首相、経済大臣[1]や国防大臣など複数の閣僚ポストを経験している。
来歴
1972年にハイファで生まれ、イスラエル国防軍に入隊すると特殊部隊「サイェレット・マトカル」や「サイェレット・マグラン(英語版)」で将校となり、レバノンなどでの任務に関わる。
軍を除隊後1999年にアメリカのマンハッタンでソフトウェア会社「Cyota」を創業。「Cyota」は2005年にRSAセキュリティの買収を受け、2008年に「Soluto」の運営などに関わる。
また2011年には市民団体「イスラエル・シェリー」の創始者となり、2012年には右派政党「ユダヤ人の家」党首になる。
2021年3月23日に執行された総選挙を受けたベンヤミン・ネタニヤフ首相による組閣作業は困難を極め、5月4日に組閣を断念[2]。6月2日、新右翼(英語版)を含む野党8党が連立政権樹立で合意し、ベネットが首相を2年間務めた後、中道のイェシュ・アティッド党首ヤイル・ラピドが首相を務める輪番制を採用することとなった[3][4]。6月13日に新内閣が議会で賛成60、反対59票の僅差で承認され、首相に就任した[5]。
2021年11月には予算案を4年ぶりに通すなど実績も上げたが、8政党による連立政権の舵取りは困難を極め離脱者が続出した[6]。とりわけ2022年6月6日には、ヨルダン川西岸地区に入植したイスラエル国民50万人に対してイスラエルの公共サービスを引き続き提供するための法案が各党の党利党略の末に議会で否決され、政権は窮地に陥った[7]。6月21日、連立政権は議会解散と総選挙を実施する方針を固め、ベネットがこれを発表した[8]。6月29日、総選挙へ出馬しない意向を表明[9]。6月30日、クネセトは国会解散法を可決し、11月1日の総選挙執行を決定、またベネットはラピドに首相職を譲ることとなった[10]。7月1日よりラピド内閣の副首相を務める[11]。
人物
- 英語を流暢に話すことができ、アメリカのメディアのインタビューなどにもよく応じている。
- 両親は1967年にサンフランシスコからイスラエルに移住したユダヤ人である、父親は不動産仲介業者で、仕事のために家族ともどもアメリカ、カナダとイスラエルの間を数回往復したが、1982年以降、家族とともにイスラエルに定住する[12]。
脚注
外部リンク