『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』(DRAGON QUEST MONSTERS Joker2)は、2010年4月28日にスクウェア・エニックスからニンテンドーDS向けに発売されたロールプレイングゲーム。『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー』シリーズの第2作。2011年3月31日に発売された『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』(DRAGON QUEST MONSTERS Joker2 PROFESSIONAL)についても説明する。
ゲーム中に登場するモンスターを育成するRPGであるドラゴンクエストモンスターズシリーズの第5作。2006年に発売された前作から実に約4年ぶりの新作である。
今作も略称の"DQM"が大きく書かれたロゴになっており、その横には2(○の中に2)と書かれている。前作と同じく、ナンバリングシリーズの"黄金トリオ"が製作に関わっている。
「★」マークの付いたキャラクターはプロフェッショナル版でのみ登場することを示す。
前作の『ジョーカー』では210種のモンスターしか登場しなかったが、今作では101種類が追加され、併せて311種類のモンスターが登場する。モンスターが増えたことにより、配合方法がより複雑になっており、配合の組み合わせも若干変わっている。プロフェッショナル版でも更に124種の登場モンスターが追加され合計421種(強・最強などの進化配合を含めると886種)ものモンスターが登場する。また追加された種族や進化配合などにより、配合の組み合わせも通常版から変更された部分もある。全てのモンスターに位階値が割り当てられており、「強」「最強」モンスターの例外を除き位階が高いモンスター程ランクが高い。「強」「最強」モンスターとなっても位階は変わらない。★は、プロフェッショナル版のみ登場
★
★マークの地名はプロフェッショナル版で追加されたことを示す。
おおまかな概要については『ドラゴンクエストシリーズの呪文体系』を参照。
前作では廃止になっていた「ギラ系」が復活している。 相手の残りHPに応じてダメージが変動する「ベタン系」が加わった。元ネタは『ドラゴンクエスト~ダイの大冒険~』に登場するオリジナル呪文。 今回は二つのタイプを持つ呪文が登場している。 二つのタイプを持つ場合、相手の耐性が低い方のダメージを与える(例えばヒャド系弱点メラ系吸収のフレイムにメドローアを撃つとヒャド系のダメージを与える)。
前作にあった「ベホマ」が廃止、代わりに「ベホイマ」になった。ベホマズンの回復量が全回復からHP350~回復になった。リホイミを除き、かしこさが高いと回復量が上昇する。
MP回復呪文に「マフエル」が加わった。
今作からザオリクで復活させた味方のHPは全回復せず、ザオラルと同じ1/2回復になった。蘇生呪文に「リザオラル」が加わった。
前作と同じ最大3匹までを1組にしたチームバトルになっているものの、今作からモンスターには大きさの概念が登場し、1マス=小型モンスター1体という風になっている。そのため、大型モンスターは2マス、超巨大モンスターは3マス消費し、超巨大モンスターを出す場合は、他のサイズのモンスターが登場できないようになっている。小型モンスター・大型モンスター・超大型モンスターは、それぞれSサイズ(1マス)・Mサイズ(2マス)・Gサイズ(3マス)と大きさが分かれるが、Gサイズモンスターは一度ゲームをクリアし、スカウトリングを強化しないと使用はおろか、スカウトすることすらできない。Mサイズモンスターには、メガボディ、Gサイズモンスターには、ギガボディといった特性がある。メガボディは、通常攻撃や特技(メガンテ、ザオラル、ザオリク、精霊の歌を除く)で与えるダメージや回復量が1.2倍になり、レベル上昇時の能力値の上昇量が1.5倍になり、ギガボディは、通常攻撃や斬撃特技で(ギガスラッシュ、爆裂拳を除く)て敵全体を攻撃できる他、斬撃以外の特技(メガンテ、ザオラル、ザオリク、精霊の歌を除く)で与えるダメージや回復量が1.5倍になり、レベル上昇時の能力値の上昇量が2倍になるという効果の特性となっている。なお、今作より戦闘中の細かいメッセージ表示が廃止された。
前作にもモンスターごとに成長限界が設定してあり、決められたステータス以上は上昇しなくなる。成長限界に達したステータスに「種」や「きのみ」を使おうとしても能力アップができなくなっている。今作ではモンスターに大きさの概念が登場したこともあり、HP・MP・攻撃・防御・早さ・賢さのステータスがドラクエシリーズ初の4桁を超えるようになった。ステータスが成長限界に達しても、『最大HP+10』や『攻撃力+5』など、スキル振りで覚える能力アップは有効である。また、レベルアップの上限も設定されており配合回数によって基本の50レベルから75、100レベル(ゲーム上の表記は「☆」)となる(99より上のレベルが登場したのも初めてである)。
前作と同様、特別な力を持った主人公のみ行える「スカウトアタック」を使用し仲間にする。今作から大型モンスターも仲間にできるようになった。なお、モンスターの攻撃力が高くなればなるほどスカウトの成功率は上がる。「AI2回行動」などの特性を持っているモンスターでも1回しか「スカウトアタック」をしなくなった。今作ではモンスターの名前を8文字まで入れることができる。登場するモンスター名には漢字が存在するが、仲間にした場合は漢字を使用できない。名前の欄の字をすべて消すと自動的にそのモンスターの種族名が名前となり、漢字が含まれていた場合は**と伏字になる。
前作と同じくレベルアップ時にもらえる「スキルポイント」の振り分け式。モンスターの大きさによって覚えられるスキルの数が最大5つになる。前作同様、ある特定の条件を揃えると、特別なスキルを覚えることも可能。
これまでと同様スタメン3匹・スタンバイ3匹。今作ではバトル中にスタメンとスタンバイの入れ替えが可能になった。残りのモンスターは預かり所に預ける形になる。仲間にできるモンスターは最大100匹だが、100匹を超えるとスカウトが出来なくなるので注意が必要。バトル中に能力UPのスキル&アイテムを使った後にスタンバイと交換しても、能力UPはされたままである。しかし、悪い効果がついたり、ルカニなどの能力ダウンの効果も保持される。
前作と同じく2匹のモンスターでの配合の場合、最大3パターンの結果が生じる。前作では親のスキルに割り振らなかったスキルポイントは1/4しか子に受け継がれなかったが、今作ではスキル割り振り分と同じく1/2が子に受け継がれる。あるモンスター同士を掛け合わせないと生まれないモンスターがいる。配合を有利にする杖がある。
通常の配合と異なり、2つ前の世代が孫の種族を決定する配合。例えば、ドラキー同士の配合では通常はドラキーが生まれるが、祖父母の代がドラキー4匹なら、おおドラキーが生まれる。
今作では新モンスターとして「強スライム」「最強スライム」などの名前で、『強種族』『最強種族』というモンスターが登場する。この強、最強種族は進化配合で作ることができるが、普通の配合と違ってレベル制限+同種類のモンスターの配合が必要。強種族を作る場合は、その元となるモンスターの2匹のレベルが20以上必要であり、また、最強種族の場合は強種族2匹のレベルが50以上必要。こうして生まれた強、最強種族は通常のものより能力値の上限、属性耐性が高く、特性も変化している。プロフェッショナル版ではAランク以下の全てのモンスターが最強モンスターへ配合可能で、F~Dランクのモンスターは強種族(ランクはC)を経て最強種族(ランクはS)へ。C~Aランクのモンスターは強種族が存在せず、直接最強種族へと進化配合できる。また、片方の親が一定以上のレベルでも進化配合できるようになった。
すれちがい通信によるバトルだけでなく、今作ではニンテンドーWi-Fiコネクションでのリアルタイム対戦(オンライン対戦)が可能になっている。すれちがい通信でのバトルは、VIとIXとの連動が可能になっている(ただし、VIとIXには何も変化しないようになっている)[7]。
プロフェッショナルでは「最強マスター決定戦」に変更。階級は「F~D RANK級」「C~A RANK級」「S・SS RANK級」「むさべつ級」の4つから選べ、それぞれに対応したランクのモンスターでチームを作らないと参加できなくなった。また、前回の大会で多く使われた、あまり使われなかったモンスターも挙げられるようになり、後者のモンスターで作ったチームを使うと勝ち点が高くなる。
PC版と同じ日に公開された携帯版の公式サイトでは、主人公の待ち受け画面とイメージ画像の待ち受け画面が配信された。
新モンスター・新マップを追加し、育成・配合や対戦を強化したマイナーチェンジ版。Aランクのモンスター以下という制限はあるが、『ジョーカー2』から通信で移動させることが可能[8]。本作はスクウェア・エニックス最後のDSパッケージソフトであった。
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