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ドウダンツツジ (灯台躑躅・満天星躑躅、学名 : Enkianthus perulatus )は、ツツジ科 ドウダンツツジ属 の落葉低木 。庭木や公園樹にされる。中国名 は臺灣吊鐘花[1] 。和名 の「ドウダン」は、枝分かれしている様子が昔、夜間の明かりに用いた灯台 (結び灯台)の脚部と似通っていることに由来し[4] 、その「トウダイ」から転じたもの。満天星の表記は本種の中国語名の表記をそのまま引用し和名のドウダンツツジの読みを充てたもの。
分布
日本 の本州 (関東地方 ・伊豆半島 以西)、四国 、九州 の低地に分布する[4] 。温暖な岩山に生えるが、自生地は少なく、野生の個体は稀である[4] 。自生するものは、蛇紋岩 など超塩基性岩質のところに多い。庭や公園の植え込みとしてはごく普通に植えられる。寒冷地 でも耐えるが、関東 以西の温暖な地に多く植えられる。
特徴
落葉 広葉樹 。低木で、大きくても3メートル (m) 程になる。株立ちして枝を出し、若木の樹皮 は灰褐色をしていて、成木になると表面が不規則にはがれてまだら模様になる[4] 。葉 は、菱形 に近い卵形で先がやや尖り、大きさは通常約2センチメートル (cm) 、大きなものは、約5 cmになる。葉身 には少し毛がある。ドウダンツツジ類は、枝先に5 - 7枚前後の葉が集まってつくことが多い。ツツジ科の特徴として根が浅いので、乾燥に弱い。新緑、花期、紅葉 と、見頃が多い。
花期は、葉が出てから約1週間後(4月上旬から5月中旬頃、地方によって違う)。花序は散形花序 である。花がつく枝は上を向いていて、1カ所から数本花が出て下向きに咲く。花は、白色の釣鐘形(ベル形)で、5ミリメートル (mm) ほどの大きさ。紅葉は寒冷な地で10月中旬から11月上旬頃、温暖な地で11月中旬から12月中旬頃であり、ツツジ科の中でもひときわ美しく鮮やかな赤色に紅葉する。日当たりが悪いところでは、橙色から黄色に色づき、グラデーションになる。
冬芽は黄褐色から赤褐色で、長枝と短枝の先につく頂芽は卵形[4] 。頂芽の最も外側にある芽鱗は、頂芽の長さの半分以下になるのも特徴である[4] 。葉痕は三角形で、稜が下に伸びている[4] 。
利用
かなり強く剪定してもよく耐え、樹形を自由に調整できるため古くから生垣 用の植物として好まれ庭に植えられてきた。また庭園、公園、ビル街の植え込みなどに植えられることも多い。
木本であるが樹高が低く場所を取らないため近年でも庭木としての人気が高く現在では近縁種のサラサドウダンなどとともに街の花店やホームセンターの園芸コーナーなどでも複数の品種が流通し容易く苗を入手できる。
迷信
本種は古来より有毒であると言われ続けてきた。これは比較的近年まで続いていたことであり1980年代以前の植物図鑑などには本種を有毒とする表示のある物も多数存在した。しかし、実際の中毒事例は人は元より家畜やペットなどの動物を含めても全く報告事例が無く、さらに分子科学的解析が行われても該当するような物質が全く見当たらず現在では単なる迷信 であり本種は無毒 であると結論付けられている。しかしツツジ科 の植物には実際に有毒な植物も多く存在する。
近縁種
本種と似た同属植物にサラサドウダン (更紗満点星、学名 : E. campanulatus 、別名:フウリンツツジ)、カイナンサラサドウダン (学名:E. sikokianus )、ベニドウダン (学名: E. cernuus f. rubens )、アブラツツジ(学名: E. subsessilis )がある。これらは総状花序 であることや、花にピンクのラインがあることから本種と区別できる。
花の色が、赤みが強いものにベニサラサドウダン (学名: E. campanulatus var. rubicundus )がある。花色が白いものにシロドウダン (学名: E. cernuus f. cernuus )がある。
文化
1991年2月に発見された小惑星6786 には本種にちなみドウダンツツジの名が与えられているが、これの漢字表記は「満天星」の表記が採用されている。
脚注
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
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