『デンジャラス・ラン』(原題: Safe House)は、2012年制作のアメリカ合衆国・南アフリカ共和国合作のスパイ・サスペンス・アクション映画作品。デンゼル・ワシントン(兼・製作総指揮)、ライアン・レイノルズ出演。PG12指定。
あらすじ
元CIA工作員トビン・フロストは組織を裏切ったため、4大陸の世界36カ国で指名手配され、10年間も逃亡を続けていた。南アフリカ共和国でフロストはMI-6の旧友から極秘情報のデータファイルを受け取るが、謎の追手の一味に命を狙われ、ケープタウンのアメリカ領事館に逃げ込み出頭する。一方、ケープタウンのCIAの隠れ家「セーフハウス」では、各施設に1人配属される管理人、通称「客室係」であるマット・ウェストンが退屈な任務に不満を感じていた。
CIAはフロストをマットのセーフハウスに収監し尋問を始めるが、直後に謎の傭兵部隊が施設を襲撃し、フロストとマット以外は全員殺されてしまう。突然の出来事にとまどいながらも、マットはフロストに手錠をかけて連行し、施設から脱出に成功する。CIA本部の指示で他の隠れ家へフロストを連行することになるマットだが、一方でフロストの話術によってCIAに疑念を抱き始める。そんな中、移動経路に選んだワールドカップ開催中のスタジアムでフロストは誘拐の被害者を装い、地元警察を利用して逃走を図る。マットは拘束から逃れつつフロストを追うが、発砲する地元警察に反撃して警官を射殺してしまう。任務から外されたマットだが、自力でフロストを捕らえるため単独行動を開始し、恋人のアナに別れを告げる。
フロストはスラム街に住む旧友と再会し偽の身分証を作ってもらうが、傭兵部隊に襲撃され銃撃戦となる。追い詰められるフロストだが、そこに行き先を突き止めたマットが現れフロストを援護する。銃撃戦の末、マットは傭兵の1人を拘束すると雇い主がCIAの人間であることを聞き出す。傷の手当てをする間、フロストは自身の過去を語り、CIAも決して清廉潔白ではないことを告げる。マットは南アフリカ郊外のセーフハウスにたどり着くと、再びフロストに手錠をかける。移送部隊を待つ間に休息を取るマットだが、突然そこの客室係に襲われ、死闘の末に重症を負ってしまう。マットは体を引きずってフロストのもとへ向かうと、ケープタウンに現れた目的はデータファイルの入手であり、それには世界中の諜報機関の汚職工作員リストが入っていることを明かされる。フロストはマットから手錠の鍵を渡されると、彼をその場に残して去っていく。
CIAは事態収拾のため幹部のキャサリン・リンクレイターと、同じく幹部でマットの上司デヴィッド・バーローを南アフリカに派遣していた。しかし、デヴィッドは移動中にリンクレイターを射殺する。隠れ家で目覚めたマットの前にはデヴィッドが傭兵部隊と共におり、自身も汚職を行っていることを認めるとフロストの行き先を尋ねる。隠れ家に潜んでいたフロストは傭兵部隊を襲撃し全滅させ、マットのもとに向かい一緒に移動しようとするが、傷が浅かったデヴィッドに撃たれてしまう。マットは近寄ってきたデヴィッドを射殺すると、フロストから汚職工作員リストを託される。フロストはマットが正しい人間になることを望み息を引き取った。
CIA本部に帰還したマットはデヴィッドの悪行を記述した報告書を提出するが、副長官は国家の為にそれをもみ消すと語る。続けて副長官はフロストが持っていたデータファイルについて尋ね、それを外部に漏らせば世界中の諜報機関が敵になると脅すが、マットは知らないと嘘を吐き通す。CIA本部を後にするマットは汚職工作員リストをマスコミにリークして大騒ぎになる。その頃マットはアナがいるパリにいた。
キャスト
日本語吹替
評価
制作費8,500万ドル[1]に対し、興行成績は2億800万ドルをあげた[2]。
批評家の反応は芳しくない。映画批評サイトのRotten Tomatoesでは、183件のレビューで評価は53%、平均点は5.7/10である[4]。また、Metacriticでは、36件のレビューで加重平均値は53/100である[5]。
関連項目
参考文献
外部リンク