デカルトの正葉線。a=1の場合。
デカルトの正葉線 (デカルトのせいようせん、folium of Descartes)は直交座標 の方程式
x
3
+
y
3
− − -->
3
a
x
y
=
0
{\displaystyle x^{3}+y^{3}-3axy=0\,}
によって表される曲線 である。パラメータ 表示では
x
=
3
a
t
1
+
t
3
,
y
=
3
a
t
2
1
+
t
3
(
t
≠ ≠ -->
− − -->
1
)
{\displaystyle x={\frac {3at}{1+t^{3}}},~y={\frac {3at^{2}}{1+t^{3}}}\;(t\neq -1)}
と表される[ 1] 。
原点Oで自らと交わる。
x
+
y
+
a
=
0
{\displaystyle x+y+a=0}
を漸近線 に持つ。ループで囲まれる面積 は
S
=
3
a
2
2
{\displaystyle S={\frac {3a^{2}}{2}}}
である。
歴史
1638年、ルネ・デカルト によって提案・研究された[ 2] 。デカルトの正葉線は微積分学 の発展におけるデカルトとフェルマー との出来事で有名になった。デカルトは、フェルマーが接線を発見する方法を発見したと聞いて、フェルマーに曲線の任意の点上における接線を引く問題を出した。フェルマーはデカルトが解決できなかった方法を簡単に解決した[ 3] 。微積分学の発展に伴い、現在は陰関数 の微分 によって曲線の接線の傾きを求められることが知られている[ 4] 。
グラフ
デカルトの正葉線は極方程式 によって、次の形で表す事ができる[ 4] 。
r
=
3
a
sin
-->
θ θ -->
cos
-->
θ θ -->
sin
3
-->
θ θ -->
+
cos
3
-->
θ θ -->
,
or
r
=
3
a
sec
-->
θ θ -->
tan
-->
θ θ -->
1
+
tan
3
-->
θ θ -->
.
{\displaystyle r={\frac {3a\sin \theta \cos \theta }{\sin ^{3}\theta +\cos ^{3}\theta }},\quad {\text{or}}\quad r={\frac {3a\sec \theta \tan \theta }{1+\tan ^{3}\theta }}.}
パラメータ表示、
x
=
3
a
t
1
+
t
3
,
y
=
3
a
t
2
1
+
t
3
(
t
≠ ≠ -->
− − -->
1
)
{\displaystyle x={\frac {3at}{1+t^{3}}},~y={\frac {3at^{2}}{1+t^{3}}}\;(t\neq -1)}
において、
t
<
− − -->
1
{\displaystyle t<-1}
の部分は第四象限、
− − -->
1
<
t
<
0
{\displaystyle -1<t<0}
の部分は第二象限、
0
<
t
{\displaystyle 0<t}
の部分は第一象限に対応している。
性質
デカルトの正葉線は、原点 と漸近線に二重点 をもつ。
また、直線 y = x で対称であり、y = x とは原点と
(
3
a
/
2
,
3
a
/
2
)
{\displaystyle (3a/2,3a/2)}
で交わる。
デカルトの正葉線を陰函数微分 すると、接線 の傾き が次の式で与えられることが分かる[ 4] 。
d
y
d
x
=
a
y
− − -->
x
2
y
2
− − -->
a
x
.
{\displaystyle {\frac {dy}{dx}}={\frac {ay-x^{2}}{y^{2}-ax}}.}
マクローリンの三等分曲線との関係
マクローリンの三等分曲線 (英語版 ) はデカルトの正葉線をアフィン変換 したものである。
x
3
+
y
3
=
3
a
x
y
,
{\displaystyle x^{3}+y^{3}=3axy\,,}
を45°回転させる、つまり、
x
=
X
+
Y
2
,
y
=
X
− − -->
Y
2
.
{\displaystyle x={{X+Y} \over {\sqrt {2}}},y={{X-Y} \over {\sqrt {2}}}.}
としてXYについて解くと
2
X
(
X
2
+
3
Y
2
)
=
3
2
a
(
X
2
− − -->
Y
2
)
.
{\displaystyle 2X(X^{2}+3Y^{2})=3{\sqrt {2}}a(X^{2}-Y^{2}).}
となる。これをY方向に
3
{\displaystyle {\sqrt {3}}}
拡大すれば、マクローリンの三等分曲線
2
X
(
X
2
+
Y
2
)
=
a
2
(
3
X
2
− − -->
Y
2
)
,
{\displaystyle 2X(X^{2}+Y^{2})=a{\sqrt {2}}(3X^{2}-Y^{2}),}
となる。
出典
参考文献
J. Dennis Lawrence: A catalog of special plane curves , 1972, Dover Publications. ISBN 0-486-60288-5 , pp.106–108
George F. Simmons : Calculus Gems: Brief Lives and Memorable Mathematics , New York 1992, McGraw-Hill, xiv,355. ISBN 0-07-057566-5 ; new edition 2007, The Mathematical Association of America (MAA )
外部リンク