ダニエル・ドーソン(Daniel Dawson、男性、1977年10月15日 - )は、オーストラリアのキックボクサー、プロボクサー。西オーストラリア州カルグーリー出身。「The Rock(岩)」の異名通りの頑丈な身体と拳に加え、「豪州最強のテクニシャン」と評される技術を誇る。
元PABAスーパーウェルター級スーパー王者。元WBA・IBF世界ミドル級王者ダニエル・ゲールや元WBO世界スーパーウェルター級王者セルゲイ・ジンジラクとの対戦経験があるがいずれも敗れている。
ボクサーとしては2013年9月20日にWBF世界スーパーウェルター級王座を獲得しマイナーながら世界王座を獲得しているが、主要4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)の世界王座の獲得経験は無い。
地域王座としてはPABAスーパーウェルター級王座を4度獲得し、2012年8月17日にはPABAからスーパー王座に認定されている。
キックボクサーとしては獲得時期は不明だがWMTA世界スーパーウェルター級王座とISKAムエタイ世界スーパーウェルター級王座の2冠王であった。2001年7月15日にはシェイン・チャップマンに勝利しJudgement Day Super 8で優勝している。
日本ではシュートボクシングへの参戦で知られるようになった。かつてはルンピニー・スタジアムのジュニアミドル級8位にランク入りしたこともある。
来歴
最初に習い始めた格闘技はテコンドー。その後、キックボクシングに転向。
キックボクシング
1999年5月23日、XPLOSION 1にてジョン・ウェイン・パーと対戦し、判定負け。
2000年4月2日、メルボルンでのJudgement Day Super 8にてジョン・ウェイン・パーと再戦し、延長判定勝ち。
2001年1月12日、Wolf Revolution 〜Second Wave〜で初来日。小比類巻貴之と対戦し、判定勝ち。
2001年7月8日、X-PLOSION ON JUPITERにて緒形健一に3RTKO勝ち。
緒形戦から1週間後の7月15日、Judgement Day II "Super 8 Eliminator"の1DAYトーナメントでアンドリュー・コーグ、サム・ソリマン、シェイン・チャップマンに勝利して優勝。
2002年7月7日、シュートボクシング「S-cup 2002」に参戦。1回戦で後藤龍治に判定勝ちするも、右膝の靭帯を負傷。準決勝で鄭裕蒿(ジョン・イーゴ)と対戦するも、ローキックを受けた際に膝を悪化させタオル投入によるTKO負け。
2003年11月18日、K-1初参戦となったK-1 WORLD MAX 2003 〜世界王者対抗戦〜で小次郎と対戦し、判定勝ち。
2006年11月3日、シュートボクシング「S-cup 2006」に参戦。1回戦でヴァージル・カラコダに判定勝ちするも、準決勝でアンディ・サワーに判定負け。
2007年4月4日、K-1 WORLD MAX 2007 〜世界最終選抜〜にてジョーダン・タイに判定勝ち。
2007年6月22日、XPLOSION 16 Super Fightsにてブルース・マクフィーから3度のダウンを奪って3RKO勝ち。
2008年3月3日、NO RESPECT 4でのA1世界ミドル級タイトルマッチでマイク・ザンビディス。優勢に戦っていたが、不可解な僅差判定負け。
2008年10月24日、No Contest Thai Boxing Challenge 08でブルース・マクフィーと再戦し、判定負けでリベンジを許す。
ボクシング
2002年11月9日、プロデビュー。
2003年4月14日、パースのノースブリッジでフランク・マルザーノと西オーストラリア州スーパーウェルター級王座決定戦を行い、7回TKO勝ちを収め王座を獲得した。
2003年6月13日、オーバーン・シティのオーバーン・RSL・クラブでイアン・シャファーとノンタイトル6回戦で対戦し、4回KO勝ちを収めた。
2003年6月27日、パースのノースブリッジでクリス・コラードと対戦し初防衛に成功した。
2003年7月28日、パースのWAイタリアン・クラブで行われたオーストラリアスーパーウェルター級王座決定戦でスティーブン・エングと対戦し、8回TKO勝ちを収め王座を獲得した。
2004年2月5日、パースのWAイタリアン・クラブで行われたWBFインターナショナルミドル級王座決定戦でエルビン・マルブンと対戦し、5回1分33秒TKO勝ちを収め王座を獲得した。
2004年3月21日、シャナン・テイラーの王座返上に伴いパースのチャレンジスタジアムでニック・ルンドとPABAスーパーウェルター級王座決定戦を行い、4回TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。
2004年5月21日、シドニーのホームブッシュ・ベイでイアン・マクレードと対戦し、12回2-1(117-111、119-111、116-117)の判定勝ちを収めPABA王座の初防衛に成功した。
2004年7月9日、シドニーのホームブッシュ・ベイでフレッド・キヌティアとWBOアジア太平洋スーパーウェルター級王座決定戦を行い、キヌティアが8回終了時に棄権した為王座獲得に成功した。
2004年12月12日、シティ・オブ・ペンリスのパンサーズ・ワールド・オブ・エンターテインメントでジョシュ・クレンショーとオーストラリアミドル級王座決定戦を行い、10回3-0(99-95、2者が96-95)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。
2007年4月28日、パースのスビアコでピーター・カジーの王座返上に伴いリー・オッティとPABAスーパーウェルター級王座決定戦を行い、5回2分55秒KO勝ちを収め2年9ヵ月ぶりとなる王座返り咲きに成功した。
2007年8月31日、パンチボウルのクロアチアンクラブでアントン・ソロコフと対戦し、1回1分46秒KO勝ちを収め初防衛に成功した。
2007年12月14日、キャンベルタウンでダニエル・ゲールとIBO世界ミドル級王座決定戦を行い、プロ初黒星となる0-3(2者が110-120、109-119)の判定負けを喫し王座獲得に失敗、デビュー以来の連勝も29でストップした。
2008年5月4日、カルグーリーでシントゥン・キャットブサバとPABAスーパーウェルター級王座決定戦を行い、8回1分42秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。
2008年9月20日、パースのカニングベールでPABA王座の防衛戦とWBAパンアフリカンスーパーウェルター級王座決定戦をウェルカム・ニジンギラと行い、12回3-0(117-111、118-110、116-112)の判定勝ちを収めPABA王座の初防衛に成功、WBAパンアフリカン王座の獲得にも成功した。
2008年10月11日、パースのパース・コンベンション・アンド・エキシビジョン・センターでプラサクダ・シンワンチャーと対戦し、初回1分49秒KO勝ちを収めPABA王座の2度目の防衛に成功した。
2009年2月1日、パースのWAイタリアン・クラブでPABA王座の防衛戦とIBFパンパシフィックスーパーウェルター級王座決定戦をアリエル・ヘラルド・アパリシオと行い、3回37秒KO勝ちを収めPABA王座は3度目の防衛、IBFパンパシフィック王座を獲得した。
2010年5月14日、カリフォルニア州サンタバーバラ郡サンタイネスのチュマッシュ・カジノでWBO世界スーパーウェルター級王者のセルゲイ・ジンジラクと対戦し、10回2分12秒TKO負けを喫し王座獲得に失敗した[1]。
2010年5月19日、西オーストラリア州ジューンダラップのジューンダラップ・アリーナでキング・デビッドソンの王座剥奪に伴いフランク・ロポルトとPABAスーパーウェルター級王座決定戦を行い、12回0-3(2者が112-116、111-117)の判定負けを喫し王座獲得に失敗した。
2011年7月23日、パースのWAイタリアン・クラブでヴァージル・カラコダとPABAスーパーウェルター級暫定王座決定戦を行い、12回1-1(113-115、116-112、114-114)の判定で引き分けたため王座獲得に失敗した。
2011年12月9日、パースのWAイタリアン・クラブでフランク・ロポルトの王座返上に伴い空位のPABAスーパーウェルター級並びにWBAパンアフリカンスーパーウェルター級王座決定戦をヴァージル・カラコダと再戦し、12回2-0(116-112、114-114、115-113)の判定勝ちを収めPABA王座への返り咲くと共にWBAパンアフリカン王座への3年ぶりの返り咲きとなった。
2012年8月17日、パースのWAイタリアン・クラブでマルコ・トゥフムリーと対戦し、5回2分58秒KO勝ちを収めPABA王座の初防衛に成功し、PABAからスーパー王座に認定された。
2012年12月16日、パースのWAイタリアン・クラブでエウセビオ・バルアルテと対戦し、3回KO勝ちを収め、PABA王座の2度目の防衛に成功した。
2013年9月20日、パースのWAイタリアン・クラブでPABA王座の防衛戦とWBF世界スーパーウェルター級王座決定戦をアレックス・ブネマと行い、12回3-0(117-111、117-110、114-113)の判定勝ちを収めPABA王座の3度目の防衛に成功、WBF王座の獲得にも成功した[2]。
2014年8月22日、アメリカ合衆国カリフォルニア州テメキュラのペチャンガ・リゾート・アンド・カジノ内ペチャンガ・サミットにて元WBA世界スーパーウェルター級王者のオースティン・トラウトとスーパーウェルター級契約10回戦を行い、10回0-3(3者とも90-97)の判定負けを喫した[3]。
2015年3月7日、マカオのザ・ベネチアン・マカオ内にあるコタイ・アリーナでNABO北米スーパーウェルター級王者のグレン・タピアと対戦し、3回1分42秒TKO負けを喫し王座獲得に失敗した[4]。
戦績
キックボクシング 戦績
|
65 試合
|
(T)KO
|
判定
|
その他
|
引き分け
|
無効試合
|
53 勝
|
31
|
|
|
0
|
0
|
12 敗
|
|
|
|
| |
プロボクシング
プロボクシング 戦績
|
46 試合
|
(T)KO
|
判定
|
その他
|
引き分け
|
無効試合
|
40 勝
|
26
|
14
|
0
|
1
|
0
|
5 敗
|
{{{KOloss}}}
|
3
|
0
|
戦
|
日付
|
勝敗
|
時間
|
内容
|
対戦相手
|
国籍
|
備考
|
1 |
2002年11月9日 |
勝利 |
3R |
TKO |
マイケル・キルマレー |
オーストラリア |
プロデビュー戦
|
2 |
2003年1月9日 |
勝利 |
3R |
TKO |
ハンドリック・アリトナン |
インドネシア |
|
3 |
2003年2月21日 |
勝利 |
1R |
KO |
バリー・ハンコック |
オーストラリア |
|
4 |
2003年3月15日 |
勝利 |
6R |
判定3-0 |
ゲリー・コマー |
オーストラリア |
|
5 |
2003年4月24日 |
勝利 |
7R |
TKO |
フランク・マルザーノ |
オーストラリア |
西オーストラリア州スーパーウェルター級王座決定戦
|
6 |
2003年5月30日 |
勝利 |
7R |
TKO |
ムーホーディ |
インドネシア |
|
7 |
2003年6月13日 |
勝利 |
4R |
KO |
イアン・シャファー |
オーストラリア |
|
8 |
2003年6月27日 |
勝利 |
3R |
TKO |
クリス・コラード |
オーストラリア |
西オーストラリア州スーパーウェルター級王座防衛1
|
9 |
2003年7月28日 |
勝利 |
8R |
TKO |
スティーブン・エング |
オーストラリア |
オーストラリアスーパーウェルター級王座決定戦
|
10 |
2003年8月15日 |
勝利 |
10R |
判定2-0 |
ヤシール・シアジャン |
インドネシア |
|
11 |
2003年10月3日 |
勝利 |
6R |
判定3-0 |
マイク・コープ |
オーストラリア |
|
12 |
2004年2月15日 |
勝利 |
5R |
KO |
エルビン・マルブン |
インドネシア |
WBFインターナショナルミドル級王座決定戦
|
13 |
2004年3月21日 |
勝利 |
4R |
TKO |
ニック・ルンド |
オーストラリア |
PABAスーパーウェルター級王座決定戦
|
14 |
2004年5月21日 |
勝利 |
12R |
判定2-1 |
イアン・マクレード |
オーストラリア |
PABAスーパーウェルター級王座防衛1
|
15 |
2004年7月9日 |
勝利 |
8R |
TKO |
フレッド・キヌティア |
オーストラリア |
WBOアジア太平洋スーパーウェルター級王座決定戦
|
16 |
2004年9月8日 |
勝利 |
2R |
TKO |
チャオワリス・ジョッキージム |
タイ |
|
17 |
2004年10月13日 |
勝利 |
1R |
KO |
ファバンチャ・シスサローン |
タイ |
|
18 |
2004年12月12日 |
勝利 |
10R |
判定3-0 |
ジョシュ・クレンショー |
オーストラリア |
オーストラリアミドル級王座決定戦
|
19 |
2005年3月3日 |
勝利 |
5R |
KO |
ジャック・スロデイ |
インドネシア |
|
20 |
2005年4月22日 |
勝利 |
10R |
判定3-0 |
デビッド・コスワラ |
インドネシア |
|
21 |
2005年7月3日 |
勝利 |
8R |
判定3-0 |
ホルヘ・ダリオ・デビッド・ゴメス・ペレス |
パラグアイ |
|
22 |
2005年8月7日 |
勝利 |
10R |
判定3-0 |
ジョシュ・クレンショー |
オーストラリア |
|
23 |
2005年12月11日 |
勝利 |
4R |
TKO |
マイク・ワンプラサート |
タイ |
|
24 |
2006年9月20日 |
勝利 |
2R |
TKO |
ディンド・カスタナレス |
フィリピン |
|
25 |
2006年12月2日 |
勝利 |
2R |
KO |
アブヘイ・チャンド |
フィジー |
|
26 |
2007年2月17日 |
勝利 |
6R |
判定3-0 |
ジャクリット・スワンナリード |
タイ |
|
27 |
2007年3月24日 |
勝利 |
2R |
TKO |
サクナロン・チャチョティラット |
タイ |
|
28 |
2007年4月28日 |
勝利 |
5R 2:55 |
TKO |
リー・オッティ |
ニュージーランド |
PABAスーパーウェルター級王座決定戦
|
29 |
2007年8月31日 |
勝利 |
1R 1:46 |
TKO |
アントン・ソロコフ |
ロシア |
PABAスーパーウェルター級王座防衛1
|
30 |
2007年12月14日 |
敗北 |
12R |
判定0-3 |
ダニエル・ゲール |
オーストラリア |
IBO世界ミドル級タイトルマッチ
|
31 |
2008年5月4日 |
勝利 |
8R 1:42 |
TKO |
シントゥン・キャットブサバ |
タイ |
PABAスーパーウェルター級王座決定戦
|
33 |
2008年9月20日 |
勝利 |
12R |
判定3-0 |
ウェルカム・ニジンギラ |
南アフリカ |
WBAパンアフリカンスーパーウェルター級王座決定戦 PABAスーパーウェルター級王座防衛1
|
34 |
2008年10月11日 |
勝利 |
1R 1:49 |
KO |
プラサクダ・シンワンチャー |
タイ |
PABAスーパーウェルター級王座防衛2
|
35 |
2009年2月1日 |
勝利 |
3R 0:37 |
KO |
アリエル・ヘラルド・アパリシオ |
アルゼンチン |
IBFパンパシフィックスーパーウェルター級王座決定戦 PABAスーパーウェルター級王座防衛3
|
36 |
2010年5月14日 |
敗北 |
10R 2:12 |
TKO |
セルゲイ・ジンジラク |
ウクライナ |
WBO世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
|
37 |
2010年10月9日 |
敗北 |
12R |
判定0-3 |
フランク・ロポルト |
オーストラリア |
PABAスーパーウェルター級王座決定戦
|
38 |
2010年12月12日 |
勝利 |
8R |
判定3-0 |
ジェイソン・リホーラー |
アメリカ |
|
39 |
2011年3月12日 |
敗北 |
8R |
判定2-0 |
アーネル・ティナンペイ |
フィリピン |
|
40 |
2011年7月23日 |
引分 |
12R |
判定1-1 |
ヴァージル・カラコダ |
南アフリカ |
PABAスーパーウェルター級暫定王座決定戦
|
41 |
2011年12月9日 |
勝利 |
12R |
判定3-0 |
ヴァージル・カラコダ |
南アフリカ |
PABAスーパーウェルター級王座決定戦 WBAパンアフリカンスーパーウェルター級王座決定戦
|
42 |
2012年8月17日 |
勝利 |
5R 2:58 |
KO |
マルコ・トゥフムリー |
インドネシア |
PABAスーパーウェルター級王座防衛1
|
43 |
2012年12月16日 |
勝利 |
3R |
KO |
エウセビオ・バルアルテ |
フィリピン |
PABAスーパーウェルター級王座防衛2
|
44 |
2013年9月20日 |
勝利 |
12R |
判定3-0 |
アレックス・ブネマ |
コンゴ |
PABAスーパーウェルター級王座防衛3 WBF世界スーパーウェルター級王座決定戦
|
45 |
2014年8月22日 |
敗北 |
12R |
判定0-3 |
オースティン・トラウト |
アメリカ |
|
46 |
2015年3月7日 |
敗北 |
3R 1:42 |
TKO |
グレン・タピア |
アメリカ |
NABO北米スーパーウェルター級タイトルマッチ
|
テンプレート
|
獲得タイトル
脚注
関連項目
外部リンク