タチアナ・スアレス(Tatiana Suarez、1990年12月19日 - )は、アメリカ合衆国の女子レスリング選手、総合格闘家。カリフォルニア州コビーナ出身。ミレニアMMA所属。元Gladiator Challenge女子フライ級王者。UFC世界女子ストロー級ランキング1位。TUF 23女子ストロー級優勝。タティアナ・スアレス、タチアナ・パディーヤとも表記される。
来歴
レスリング
兄の影響で4歳頃からレスリングを始め[2]、2007年の世界ジュニア選手権59kg級で銀メダルを獲得。2008年にはパンアメリカン選手権59kg級で優勝、世界選手権55kg級で銅メダルに輝いた。2010年の世界選手権では準々決勝で吉田沙保里に敗れたものの、敗者復活戦を勝ち抜いて再び銅メダルを獲得した。
しかし翌年、ロンドン五輪へ向けたトレーニング中に首の痛みを覚えMRIとCT検査を受けたところ、首の椎間板疾患と甲状腺癌が見つかったため、放射線治療を受け、甲状腺と複数のリンパ節を摘出する手術を受けた[2]。治療が成功し、甲状腺癌が消失すると、スアレスはブラジリアン柔術を始め、その後総合格闘技を始めた。
総合格闘技
2013年から総合格闘技の練習を始めると、翌年からアマチュアの試合に参戦し、2連勝を記録[1]。
2014年7月19日、プロデビュー戦でいきなりGladiator Challengeの女子フライ級王座決定戦に挑み、タイラ・パーカーを相手に3-0の判定勝ちを収め、王座獲得に成功した[3]。
The Ultimate Fighter
2016年4月、リアリティ番組『The Ultimate Fighter』のシーズン23に参加。イリミネーションマッチでチェルシー・ベイリーを下し、クラウディア・ガデーリャがコーチを務める「チーム・クラウディア」に選抜されると、UFCとの契約を懸けた女子ストロー級トーナメントを全試合一本勝利で勝ち上がり、決勝に進出した。
UFC
2016年7月8日、The Ultimate Fighter 23 Finaleの女子ストロー級トーナメント決勝でアマンダ・クーパーと対戦し、1Rにダースチョークで一本勝ちを収め優勝を果たした。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2018年5月19日、UFC Fight Night: Maia vs. Usmanで女子ストロー級ランキング9位のアレクサ・グラッソと対戦し、1Rにリアネイキドチョークで一本勝ち。
2018年9月8日、UFC 228で女子ストロー級ランキング6位の元UFC世界ストロー級王者カーラ・エスパルザと対戦。3Rにマウントポジションから肘打ちとパウンドを連打しTKO勝ちを収めた。
2019年6月8日、UFC 238で女子ストロー級ランキング3位のニーナ・アンサロフと対戦し、3-0の判定勝ち。
首の骨棘と椎間板の問題の再発により約2年間のブランクを作り、2021年9月のUFC 266で復帰が決まるも、レスリングのトレーニング中に膝の前十字靱帯、外側側副靱帯、内側側副靱帯、半月板を断裂、後十字靱帯を部分断裂した[4]。
2023年2月25日、約3年8カ月ぶりの復帰戦となったUFC Fight Night: Muniz vs. Allenでモンタナ・デ・ラ・ロサと対戦し、ギロチンチョークで2R一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[5]。
2023年8月5日、UFC on ESPN: Sandhagen vs. Fontで女子ストロー級ランキング5位の元UFC世界女子ストロー級王者ジェシカ・アンドラージと対戦し、ギロチンチョークで2R一本勝ち。2試合連続のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[6]。
2024年2月17日、UFC 298でアマンダ・レモスと対戦予定[7]。
人物・エピソード
戦績
プロ総合格闘技
総合格闘技 戦績
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10 試合
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(T)KO
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一本
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判定
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その他
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引き分け
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無効試合
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10 勝
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2
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5
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3
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0
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0
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0
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0 敗
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0
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0
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0
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0
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総合格闘技エキシビション
アマチュア総合格闘技
勝敗
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対戦相手
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試合結果
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大会名
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開催年月日
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○ |
ジェシカ・プライヤー |
2分3R終了 判定3-0 |
Spartan Spar Promotions |
2014年3月7日
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○ |
エリザベス・ロドリゲス |
1R 1:19 TKO(パンチ連打) |
Armoured Wings 14 |
2014年2月8日
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獲得タイトル
レスリング
総合格闘技
表彰
脚注
関連項目
外部リンク