「ズビズビズー」(ラテン文字: Zou Bisou Bisou、Zoo Be Zoo Be Zoo)は、1960年のフランスの楽曲である。
概要
ビル・シェパードとアラン・トゥー(英語版)が制作し[1]、フランス語詞でのヴァージョンはミシェル・リヴゴーシュ(フランス語版)による[2]。本作のオリジナルは、初期のヴァージョンが連想させる通り、イエイエ・ムーブメント(英語版、フランス語版、スペイン語版)から派生したものだった。そのテーマは、あからさまな愛の告白として、或いは口づけの歓びとして様々な表現がなされている。
本作は1960年夏のジリアン・ヒルズ(英語版、ハンガリー語版)最初のシングルであった[3]。フランス語で録音され、タイトルは「Zoo Be Zoo Be Zoo」。プロデュースはジョージ・マーティンが務め、英語で歌唱したのはソフィア・ローレンだった[4][5][† 1]。大部分の情報源が本作のオリジナルをヒルズとしているが、ニューヨーク誌は “作詞作曲のクレジットによればローレンのヴァージョンをオリジナルとするのがもっともらしい” と主張している[1]。スレート誌(英語版)のデビッド・ホグランドはヒルズのバージョンは初期の録音の中で最も有名なものだと指摘している[7]。ローレンの歌唱は1961年、日本でも7インチシングル盤で発売されている[8]。
本作は、マッドメン・シーズン5の第1話(2012年3月26日放送)の中でメーガン・ドレーパー(英語版)を演じるジェシカ・ペア(英語版、ドイツ語版、スペイン語版)が歌唱した[9][10]。そのAMCでの放送の翌日[9]、本作は楽曲配信と特別版のレコードで発売された[10]。ペアのパフォーマンスは事前の録音とのリップシンクであった[11]。
ヴァージョン
Amazonでは本作の9つのヴァージョンが楽曲ダウンロードで販売されているが、ペアのものは含まれない。Amazonではヒルズのヴァージョンはツイスティン:ザ・ロック – vol.9(Twistin': The Rock - Vol.9)から、カサビアンカのバージョンはレ・シャンソン・ド・マ・ジュネス(Les Chansons de ma jeunesse)から、ラダ・レッドスターが参加したバート・アンド・ベイカーの異なる3つのリミックスは、ザ・ズビズビズー・エクステンデッド・プレイ(the Zou Bisou Bisou extended play)から、ローレンの「Zoo Be Zoo Be Zoo」による2つのヴァージョンは、ピート・アンド・ソフィア(Pete & Sophia)から採用し、さらにカラオケヴァージョンもある[12]。さらに、ジルズ・デューティーのチャチャチャ・ヴァージョンを "Bisou Zou Bisou" のタイトルで Ca Tourne En Gironde から採用している[12]。
日本でのカヴァー
1961年4月、森山加代子がカヴァー、シングルで発売している。7インチシングル盤規格品番:JP-5063、日本語詞:みナみカズみ、編曲:ダニー飯田、演奏:宮間利之とニューハード・オーケストラ。この音源は1993年1月27日にCD化[13]、1996年7月10日に再発されている[14]。ISRC:JPTO09250620[6]。
同年には田代みどりも「ズビ・ズビ・ズー」のタイトルでカヴァーしており、この音源は1998年10月14日にCD化された。ISRC:JPTE06119090[6]。
他には同年にスリー・グレイセスが「ズビ・ズビ・ズー」のタイトルで、アルバム『山のロザリア』に収録。1990年11月21日にCD化されている。ISRC:JPCO06116510[6]。
備考
JASRACに於いては2018年現在、外国作品/出典:PJ (サブ出版者作品届) /作品コード 0Z0-0240-5 ZOO BE ZOO BE ZOOとして登録[15]。計6組の歌手が「アーティスト」として登録されているが、ソフィア・ローレンは登録されていない[15]。
訳詞として登録が為されているのは、みナみかずみ[15]。
出版者は、LORNA MUSIC CO LTD。日本でのサブ出版[† 2]はシンコーミュージック・パブリッシャーズである[15]。
脚注
注釈
- ^ ソフィア・ローレン音源ISRC:GBAYE6000112[6]。日本では2014年12月3日、2枚組コンピレーション・アルバム『ギガ・ヒッツ 60's』に収録。発売:ワーナーミュージック・ジャパン、規格品番:WPCR-16177/8[6]。
- ^ 音楽出版者が全世界の地域について単独でその活動を行うことは難しいことから、特定地域の出版者と、その地域についての利用開発やプロモーションを任せる契約を結ぶことがある。この場合、作詞者・作曲者から直接権利を取得した音楽出版者はOP(Original Publisher)と呼称し、OPと契約を結び特定地域についての活動を任せられた音楽出版者はSP(Sub Publisher)と呼称する。
出典