スキャットダディ(英:Scat Daddy[1])は、アメリカ合衆国の競走馬、種牡馬。主な勝ち鞍は2007年のフロリダダービー(GI)、2006年のシャンペンステークス(GI)。
日本に輸入されたヨハネスブルグが米国に残した代表産駒で、種牡馬としても2018年のアメリカクラシック三冠馬ジャスティファイを筆頭に多くの活躍馬を送り出した[3]。
競走馬時代
ケンタッキー州でアクセル・ウェンド(Axel Wend)により生産され、1歳の時に25万ドルでジェームズ・スキャットゥオーシオ(James Scatuorchio)によって購入される。その後、クールモアグループのマイケル・テイバー(Michael Tabor)、デリック・スミス(Derrick Smith)を加えた3名による共同所有となる[3]。
名門トッド・プレッチャー厩舎に入り、2歳時にシャンペンステークス(GI)に優勝する。3歳時にはフロリダダービー(GI)を制覇し、ケンタッキーダービー(GI)にも有力馬の一頭として挑むが、レース中に軽度の腱損傷を負った影響でストリートセンスの18着に沈み、このレースを最後に現役を引退した[3]。
競走成績
以下の内容は、EQUIBASEの情報[2]に基づく。
種牡馬時代
2008年にアッシュフォードスタッドで種牡馬入り。初年度の種付け料は3万ドルであった。不況の影響を受け、一時は種付け料が引き下げられたが、2011年に初年度産駒がデビューすると、リーディングフレッシュマンサイアーに輝く。36頭の産駒がステークスウイナーとなるなど目覚ましい活躍を見せた2015年には、翌年から10万ドルに引き上げられることが発表されていた。しかし、2015年12月14日に囲い放牧場から出た際に、突然倒れて急死した[3]。
2018年のケンタッキーダービーには、種牡馬としては1875年および1878年のエンクワイアラー(Enquirer)、1923年のチクル(Chicle)に続いて史上3頭目となる産駒4頭出しを果たす[4]。その中の1頭、ジャスティファイが無敗でのケンタッキーダービー制覇を成し遂げると、プリークネスステークス、ベルモントステークスを連勝して無敗のアメリカクラシック三冠を達成した[5]。
シャトル種牡馬として2008年にはオーストラリアのクールモア牧場、2009年から2011年にかけてはチリのパソネバド牧場で供用され、2013年~2014年にはチリのリーディングサイアーとなっている[3]。
2019年の高松宮記念でミスターメロディが勝利し、日本のGⅠ初制覇を成し遂げた。
- 2009年産
- 2011年産
- 2012年産
- 2013年産
- ニックネーム(Nickname)- 2015年フリゼットステークス
- ハーモナイズ(Harmonize)- 2016年デルマーオークス
- 2014年産
- 2015年産
- 2016年産
母の父としての主な産駒
- 2013年産
- 2016年産
- 2017年産
- 2019年産
- 2020年産
血統表
半妹Antipathy(父A.P. Indy)は米G3シュヴィーハンデキャップ勝ち馬で米G1パーソナルエンスンステークスで4着。母Love Styleは未出走。祖母Likeable Styleは米G1ラスヴァージネスステークス勝ち馬。曾祖母Personable Ladyは重賞勝ちこそないものの米G1サンタスサーナステークス(現在のサンタアニタオークス)で2着になった実績がある。ただし祖母・曾祖母ともに他には活躍馬を出しておらず、勢いのある牝系とは言えない。
出典
外部リンク