ジェームズ・スタンリー・マッカーティ(Jim McCarty、James Stanley McCarty、1943年7月25日 - )は、イングランド出身のミュージシャン、ドラマー。
1960年代の著名なロックバンド「ヤードバーズ」の創設メンバー。「ルネッサンス」や「イリュージョン」など、フォーク/プログレッシブロックの分野でも活動した。
略歴
「ヤードバーズ」(The Yardbirds)の創設に携わり、1968年まで在籍して、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ[1]と活動した。
1968年、ヤードバーズを脱退して、同僚のキース・レルフとフォーク・ロック・デュオ「トゥゲザー」(Together)を結成。翌1969年、レルフらとフォーク/プログレッシブ・ロック・バンド「ルネッサンス」(Renaissance)を結成する。両名とも初期の段階で離脱したが、ルネッサンスが同分野を代表するバンドになる基礎を作った[2]。
1977年、ルネッサンスの初期メンバー[注釈 1]と、プログレッシブ・ロック・バンド「イリュージョン」(Illusion)を結成。しかし当時のロック界はパンク/ニュー・ウェイヴ流行の最中であり、イリュージョンはアルバムを2作発表した後、1979年に解散した。
1992年、かつての同僚だったクリス・ドレヤと共にヤードバーズを再結成。この活動は長らく続いており、35年ぶりのアルバム発表や来日公演も果たした[3]。
1992年、ヤードバーズがロックの殿堂入りを果たし、マッカーティは受賞者の一人に選ばれた。レルフの未亡人と遺児、ポール・サミュエル=スミス、ドレヤ、ベック、ペイジと共に授賞式に出席した。
1994年に待望のソロ・アルバム『Out of the Dark』[4]を発表。
2001年、イリュージョンのメンバーが再集結してルネッサンス・イリュージョンの名義で、23年ぶりの新作アルバム『スルー・ザ・ファイアー』を発表。
2009年『Sitting On The Top Of Time』[5]、2018年『Walking in the Wild Land』[6]とソロ・アルバムを発表[7]。
2019年、ルネッサンスの結成50周年記念公演に客演[8]。
人物
- ヤードバーズではサミュエル=スミスと「スティル・アイム・サッド」を共作。同曲は1965年に「いたずらっ娘」と両A面シングルとして発表され、イギリスでヒットした[注釈 2]。
- ルネッサンスの2ndアルバム『幻想のルネッサンス』に収録された「Face of Yesterday」は、ルネッサンスの代表曲の一つである。再編成されたルネッサンスが発表した3rdアルバム『プロローグ』にも、彼が作曲した楽曲が取り上げられた。
- イル―ジョンではギターとヴォーカルを担当し、楽曲の殆ど全てを作詞・作曲した。
ディスコグラフィ
ソロ・アルバム
- Out of the Dark (1994年、Higher Octave)
- Sitting on the Top of Time (2009年、Troubadour)
- Walking in the Wild Land (2018年、Angel Air)
脚注
注釈
- ^ レルフも参加したが、バンドが本格的に始動する前の1976年5月に事故死した。
- ^ 後にレインボーが取り上げた。
出典
外部リンク