ジェファーソン郡(英: Jefferson County)は、アメリカ合衆国ミズーリ州の東部に位置する郡である。人口は22万6739人(2020年)[1]。郡庁所在地はヒルズボロであり、同郡で人口最大の都市はアーノルドである。ジェファーソン郡は1818年に組織化され、郡名は代3代アメリカ合衆国大統領トーマス・ジェファーソンに因んで名付けられた。
ジェファーソン郡はセントルイス都市圏(英語版)に属しており、セントルイス市南の郊外地域を構成している。2000年10月16日、郡内ゴールドマン近くでの飛行機墜落事故で当時のミズーリ州知事メル・カーナハンが死亡した。
地理
アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は664.09平方マイル (1,720.0 km2)であり、このうち陸地656.80平方マイル (1,701.1 km2)、水域は7.29平方マイル (18.9 km2)で水域率は1.10%である[2]。
主要高規格道路
- 州間高速道路55号線
- アメリカ国道61号線
- アメリカ国道67号線
- ミズーリ州道21号線
- ミズーリ州道30号線
- ミズーリ州道141号線
隣接する郡
国立保護地域
人口動態
以下は2000年の国勢調査による人口統計データである。
基礎データ
- 人口: 198,099人
- 世帯数: 71,499 世帯
- 家族数: 54,553 家族
- 人口密度: 116人/km2(302人/mi2)
- 住居数: 75,586軒
- 住居密度: 44軒/km2(115軒/mi2)
人種別人口構成
年齢別人口構成
- 18歳未満: 27.9%
- 18-24歳: 8.5%
- 25-44歳: 31.8%
- 45-64歳: 22.5%
- 65歳以上: 9.2%
- 年齢の中央値: 35歳
- 性比(女性100人あたり男性の人口)
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世帯と家族(対世帯数)
- 18歳未満の子供がいる: 38.9%
- 結婚・同居している夫婦: 61.0%
- 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 10.4%
- 非家族世帯: 23.7%
- 単身世帯: 18.9%
- 65歳以上の老人1人暮らし: 6.1%
- 平均構成人数
収入
収入と家計
- 収入の中央値
- 世帯: 60,636米ドル
- 家族: 66,697米ドル
- 性別
- 男性: 37,822米ドル
- 女性: 25,440米ドル
- 人口1人あたり収入: 25,058米ドル
- 貧困線以下
- 対人口: 6.8%
- 対家族数: 4.9%
- 18歳未満: 8.1%
- 65歳以上: 6.3%
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2008年時点の登録有権者数は146,316人である[3]。
教育
郡内の高等教育機関としては、アーノルド市にITT工業大学[4]、ヒルズボロ市に2年制コミュニティカレッジのジェファーソン・カレッジ[5]がある。
都市と町
- アーノルド †
- バーンハート
- バーンズミル †
- シーダーヒル
- シーダーヒルレイクス †
- クリスタルシティ †
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- ダンビー
- ディットマー
- デソト †
- フェスタス †
- フレッチャー
- グラブビル
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- ハーキュレニアム †
- ヘマタイト
- ハイリッジ
- ヒルズボロ † - 郡庁所在地
- ホリーン
- ハウススプリングス
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- インペリアル
- キムズウィック †
- リゴーリ
- マパビル
- モースミル
- マーフィー
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- オリンピアンビレッジ †
- オットー
- パークデール †
- ペブリー †
- スコッツデール †
- サルファースプリングス
- バレスマインズ
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- † 法人化市町村
政治
地方
ジェファーソン郡の地方レベルでは民主党が大半の政治を支配しており、郡の選挙で選ばれる役職は2人を除いて独占している。
国政
大統領選挙の結果
年
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共和党
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民主党
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その他
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2008年
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47.91% 50,804
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50.42% 53,467
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1.67% 1,779
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2004年
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49.99% 46,624
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49.38% 46,057
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0.63% 583
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2000年
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47.62% 36,766
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50.02% 38,616
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2.36% 1,822
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1996年
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36.12% 23,877
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48.52% 32,073
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15.36% 10,152
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都市郊外部にある郡として、大統領選挙のレベルではかなり独立色が強いが、やや民主党支持の傾向がある。大統領選挙は常に接戦である。2004年の大統領選挙では、ジョージ・W・ブッシュが600票足らず、支持率では50%を僅かに切るという僅差でジェファーソン郡を制した。2000年はアル・ゴア、2008年はバラク・オバマがやはり僅差で郡を制した。1992年と1996年はビル・クリントンが10ポイント以上の差を付けてジェファーソン郡を制した。
ジェファーソン郡は国内の都市郊外部にある郡と同様、社会的には中道だが経済的にはリベラルな傾向がある。2004年の州民投票では、結婚を男と女の結合として定義する州憲法改正案をジェファーソン郡は72.56%という圧倒的多数で賛成した。州全体でも71%の賛成で可決し、ミズーリ州は同性結婚を禁止する最初の州になった。2006年の州民投票では、胚性幹細胞の研究を予算化し、合法化する憲法改正案が掛けられたが、ジェファーソン郡では51.85%が賛成した。州全体では51%の賛成と辛うじて改正が成立し、胚性幹細胞の研究を最初に認めた州の1つになった。郡民は伝統的に社会問題に保守的であるが、最低賃金の増加のような人民主義的施策は支持する傾向にある。やはり2006年の州民投票で最低賃金を時間あたり6.50ドルに増やす命題については、ジェファーソン郡では79.90%が支持した。この命題は州内のどの郡でも支持され、75.94%が賛成した。
2008年大統領予備選挙
2008年の大統領予備選挙で、ジェファーソン郡は共和党のジョン・マケインと民主党のヒラリー・クリントンを選んだ。民主党の予備選挙ではヒラリー・クリントンが1位となり、さらに共和党予備選挙で投じられた総票数よりも多かった。
共和党
ジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州)が得票率33.54%で1位、ミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事が30.45%で第2位、マイク・ハッカビー元アーカンソー州知事が30.19%で第3位と大接戦を演じた。最終的に州全体ではマケインが1位、ハッカビーが2位となった。
民主党
ヒラリー・クリントン元上院議員(ニューヨーク州)が61.32%を獲得し、バラク・オバマに2対1に近い差をつけて圧勝した。クリントンに対するジェファーソン郡の支持は国内の郊外部郡の中でも最大級のものだった。最終的に州全体ではオバマが1位、クリントンが2位となった。
脚注
外部リンク
座標: 北緯38度16分 西経90度32分 / 北緯38.26度 西経90.54度 / 38.26; -90.54