ザ・コアーズ (The Corrs) は、アイルランド出身のフォーク・ロック・バンド。コアー兄妹(姉妹3人とその兄)により1990年に結成され、1995年にレコード・デビューした。2005年に活動を休止したが、2015年より活動を再開している。
アイルランドの伝統的なケルト・サウンドとモダンなポップスを見事に融合させたサウンドが世界中で支持を受けている。
歴史
映画『ザ・コミットメンツ』 (1991) のオーディションを受けるため結成(兄妹全員が出演)。映画でミュージック・アドバイザーをしていたジョン・ヒューズ(後にザ・コアーズのマネージャーとなる)に目を付けられ、デヴィッド・フォスターに紹介される。そこでアコースティックのパフォーマンスを披露して認めてもらい、彼のレーベルである143 レコードと契約することとなる。
1995年にフォスター自らプロデュースを担当してアルバム『遙かなる想い』でデビューし、世界中の売り上げがいきなり450万枚を超え、セリーヌ・ディオンが行った1996年のワールド・ツアーに前座で参加するという幸運を手に入れる。それに先立つ1994年にはアメリカ大使の招待によりFIFAワールドカップでパフォーマンスし、それがきっかけで143レコードの親会社アトランティック・レコードとも契約している。
ヒット・プロデューサーのグレン・バラードを加えたアルバム『トーク・オン・コーナーズ』(1997年)も前作の人気を引き継ぐ大ヒットとなり、各国でチャート1位を獲得する。その後MTVアンプラグドの収録を1999年10月5日に行い、これも世界的なヒットとなる。この頃には累計売上が1,000万枚を越えており、人気は揺るぎないものとなっていた。
世界各地で大きな人気を得ていたザ・コアーズだが、アメリカ市場ではアイルランド系人を中心とした人気に留まっていた。アルバム『イン・ブルー』(2000年)では多数のポピュラー・ヒット作を出しているロバート・ジョン・"マット"・ラングがプロデューサーとして参加してよりキャッチーな音楽性となり、シングル「ブレスレス」の全英No.1ヒットに引っ張られるようにアメリカを含む全27か国でプラチナ・ディスクとなる出世作となる。『イン・ブルー』からは、「ブレスレス」が第43回グラミー賞の最優秀ポップ・パフォーマンス部門にノミネートされ、収録曲「レベル・ハート」は最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス部門にノミネートされた[3]。
アルバムとツアーを大成功させた後、バンドは休息に入る。ジムは飛行機操縦の免許を取り、シャロンは家庭を持ち、キャロラインは出産し、アンドレアは映画に携わった。
再びバンドが集結し、アルバム『ボロウド・ヘヴン』(2004年)の制作に入る。プロデューサーとしてラングの下で働いていたオレ・ロモが参加し、前々作までのケルティック・フォークの色彩を取り戻したサウンドが旧来のファンと新しいファン双方に受け入れられ、大きくヒットした。収録曲「サマー・サンシャイン」が、日本のコンビニエンスストアセブンイレブン店内のBGMに使用されたことがある。
2005年にはLive 8に出演し、同年9月に発表したアルバム『ホーム』は故郷アイルランドの伝統的な民謡を中心に収録したカバー・アルバムとなった。キャロラインの発案により制作を開始したアルバムは、バンドのファンでもあった母(1999年他界)へのトリビュート・アルバムでもある。また同年にはコンサートを通じたチャリティが評価されたことで駐アイルランド大使より大英帝国勲章の打診があり、これを4人全員が受諾してエリザベス2世より勲章が授与された。
ザ・コアーズは2005年よりバンドとしての活動を休止し、その間にアンドレアとシャロンはソロ活動を行った[4]。そして2015年に活動を再開し、10月にシングル「ブリング・オン・ザ・ナイト」、11月に10年ぶりの新作アルバム『ホワイト・ライト』を発表した[5]。さらに2017年11月に、新作アルバム『ジュピター・コーリング』を発表する[6]。
メンバー
ディスコグラフィー
スタジオ・アルバム
年
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タイトル
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アルバム詳細
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チャート最高位
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認定
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IRE [7]
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AUS [8]
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AUT [9]
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CAN [10]
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FRA [11]
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GER [12]
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NLD [13]
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SPA [14]
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UK [15]
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US [16]
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1995
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Forgiven, Not Forgotten
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2 |
1 |
10 |
50 |
16 |
86 |
38 |
4 |
2 |
131
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1997
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Talk on Corners
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- 発売日: 1997年10月28日
- レーベル: Atlantic, 143, Lava
- フォーマット: CD, LP, cassette
- 全英売上: 296万枚[23]
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1 |
3 |
9 |
87 |
5 |
9 |
13 |
5 |
1 |
72
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2000
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In Blue
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- 発売日: 2000年7月17日
- レーベル: Atlantic, 143, Lava
- フォーマット: CD, LP, cassette, DVD
- 全英売上: 90万枚[17]
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1 |
1 |
1 |
5 |
2 |
1 |
2 |
1 |
1 |
21
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2004
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Borrowed Heaven
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1 |
4 |
5 |
21 |
5 |
2 |
4 |
2 |
2 |
51
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2005
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Home
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- 発売日: 2005年9月26日
- レーベル: Atlantic
- フォーマット: CD, LP, digital download
- 全英売上: 6万枚[17]
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1 |
44 |
13 |
— |
5 |
12 |
15 |
8 |
14 |
—
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2015
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White Light
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- 発売日: 2015年11月27日
- レーベル: East West
- フォーマット: CD, digital download
- 全英売上: 10万枚[17]
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10 |
18 |
13 |
— |
28 |
11 |
17 |
25 |
11 |
—
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2017
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Jupiter Calling
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- 発売日: 2017年11月10日[31]
- レーベル: East West
- フォーマット: CD, LP, digital download
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20 |
27 |
46 |
— |
52 |
42 |
31 |
13 |
15 |
—
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"—"は未発売またはチャート圏外を意味する。
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ライブ・アルバム
- 『ザ・コアーズ・ライヴ』 - The Corrs Live (1997年)
- 『ザ・コアーズ・アンプラグド』 - The Corrs Unplugged (1999年)
- VH1 Presents: The Corrs, Live In Dublin (2002年)
- Live in Germany 1998 (2011年)
コンピレーション・アルバム
シングル
- 「ランナウェイ」 - "Runaway" (1995年)
- "Forgiven Not Forgotten" (1995年)
- "The Right Time" (1995年)
- "Love to Love You" (1996年)
- "Closer" (1997年)
- 「夢の中で抱きしめて」 - "Only When I Sleep" (1997年)
- "I Never Loved You Anyway" (1997年)
- 「ホワット・キャン・アイ・ドゥ」 - "What Can I Do" (1998年)
- 「ドリームス」 - "Dreams" (1998年)
- "What Can I Do (Tin Tin Out remix)" (1998年)
- "So Young (K-Klass remix)" (1998年)
- "Runaway (Tin Tin Out remix)" (1999年)
- "Radio" (1999年)
- "Old Town" (2000年)
- 「ブレスレス」 - "Breathless" (2000年)
- "Irresistible" (2000年)
- "Give Me a Reason" (2001年)
- "All the Love in the World" (2001年)
- "Would You Be Happier" (2001年)
- "Summer Sunshine" (2004年)
- "Angel" (2004年)
- "Long Night" (2004年)
- "Heart Like a Wheel / Old Town" (2005年)
- "Goodbye" (2006年)
- "Bring on the Night" (2015年)
- "I Do What I Like" (2016年)
映像作品
- 『ライヴ・アット・ザ・ロイヤル・アルバート・ホール』 - The Corrs Live at the Royal Albert Hall (1998年)
- 『アンプラグド』 - The Corrs Unplugged (1999年)
- 『ライヴ・アット・ランズダウン・ロード』 - The Corrs: Live at Lansdowne Road (2000年)
- 『ライヴ・イン・ロンドン』 - The Corrs: Live in London (2001年)
- 『ベスト・オブ・ザ・コアーズ』 - The Corrs: The Best of the Corrs (2002年)
- 『オール・ザ・ウェイ・ホーム ~ ヒストリー・オブ・ザ・コアーズ』 - All the Way Home: A History of the Corrs (2005年)
- Live in germany 1998 (2011年)
脚注
- ^ a b Bush, John. The Corrs Biography, Songs & Albums - オールミュージック. 2021年10月2日閲覧。
- ^ “The Corrs captivate Cap Roig audiences with their Irish folk-rocksound”. Agencia EFE (EFE). (2016年8月16日). https://www.efe.com/efe/english/entertainment/the-corrs-captivate-cap-roig-audiences-with-their-irish-folk-rocksound/50000264-3014154 2021年10月2日閲覧。
- ^ The Corrs News - Yahoo! Music - 2011年12月31日閲覧
- ^ “The Corrs get back together after 9-year hiatus”. INQUIRER.net (2015年6月17日). 2017年2月8日閲覧。
- ^ Corner, Lewis (2015年10月19日). “The Corrs are back with wistful new single 'Bring on the Night'”. Digital Spy. Hearst UK Entertainment Network. 2017年2月8日閲覧。
- ^ "The Corrs are back with new album Jupiter Calling", Hot Press(2017/09/13), 2017/10/06閲覧.
- ^ Peak chart positions for albums in Ireland:
- ^ Australian (ARIA Chart) peaks:
- ^ “The Corrs discography” (German). AustrianCharts.com. Hung Medien. 24 February 2016閲覧。
- ^ “RPM Top Albums/CDs – The Corrs”. RPM. Library and Archives Canada. 24 February 2016閲覧。
- ^ “The Corrs discography” (French). LesCharts.com. Hung Medien. 24 February 2016閲覧。
- ^ Peak chart positions for albums in Germany:
- ^ “The Corrs discography” (Dutch). DutchCharts.nl. Hung Medien. 24 February 2016閲覧。
- ^ a b c d e f Peak chart positions for albums and singles in Spain:
- pre-2005: Salaverri, Fernando. Sólo éxitos: año a año, 1959–2002 (1st ed.). Spain: Fundación Autor-SGAE. ISBN 8480486392
- post-2005: “The Corrs discography” (Spanish). SpanishCharts.com. Hung Medien. 24 February 2016閲覧。
- ^ “The Corrs - Full Official Chart History”. Official Charts Company. 24 February 2016閲覧。
- ^ “The Corrs Album & Song Chart History: Billboard 200”. Billboard. Prometheus Global Media. 24 February 2016閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k "British album certifications – The Corrs". British Phonographic Industry. 2016年2月24日閲覧。 Select albums in the Format field. Type The Corrs in the "Search BPI Awards" field and then press Enter.
- ^ a b “Corrs, tops in eight countries”. Irish Independent (4 August 2000). 24 February 2016閲覧。
- ^ “ARIA Charts – Accreditations – 2000 Albums”. Australian Recording Industry Association. 24 February 2016閲覧。
- ^ a b c "Canadian album certifications – The Corrs". Music Canada. 2016年2月24日閲覧。
- ^ a b c d e "French album certifications – The Corrs" (French). Syndicat National de l'Édition Phonographique. 2016年2月24日閲覧。
- ^ a b c "American album certifications – The Corrs". Recording Industry Association of America. 2016年2月24日閲覧。
- ^ Copsey, Rob (5 January 2017). “20 classic albums that turn 20 years old in 2017”. Official Charts Company. 5 January 2017閲覧。
- ^ “ARIA Charts – Accreditations – 1999 Albums”. Australian Recording Industry Association. 24 February 2016閲覧。
- ^ a b c "Gold-/Platin-Datenbank (The Corrs)" (German). Bundesverband Musikindustrie. 2016年2月24日閲覧。
- ^ a b “Westlife Sixth No. 1, Against All Odds + The Corrs”. Showbiz.ie (25 September 2000). 22 March 2016閲覧。
- ^ “ARIA Charts – Accreditations – 2001 Albums”. Australian Recording Industry Association. 24 February 2016閲覧。
- ^ "Austrian album certifications – The Corrs" (German). IFPI Austria. 2016年2月24日閲覧。 Enter The Corrs in the field Interpret. Select album in the field Format. Click Suchen
- ^ “ARIA Charts – Accreditations – 2004 Albums”. Australian Recording Industry Association. 24 February 2016閲覧。
- ^ “2005 Certification Awards”. The Irish Charts. Irish Recorded Music Association. 4 June 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。24 February 2016閲覧。
- ^ Jack White (13 September 2017). “The Corrs announce their new album Jupiter Calling is out this November”. Official Charts Company. 13 September 2017閲覧。
- ^ 2014年3月17日発売予定だったがメーカー都合により中止。Irish Collection Corrs (コアーズ) - HMV ONLINE - 2014年4月18日閲覧
外部リンク
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