『ザナドゥ』(英: Xanadu)は、1980年公開のアメリカ映画。地上に最高の音楽の殿堂を作るために、と集まる人々を描くミュージカル・ファンタジー映画。
2007年には、この映画のブロードウェイ・ミュージカル劇場版が制作・上演された。各シーンで使用される楽曲は、映画サントラ盤とほぼ同じであるが、LP未収録のシングル盤B面曲は削除された。その代わりにオリビアの『そよ風の誘惑』とELOの『イーヴィル・ウーマン』が追加された。
ブロードウェイ版は、酷評された映画とは対照的に『ニューヨーク・タイムズ』で絶賛されるなどし、翌年のトニー賞にミュージカル作品賞、台本賞、主演女優賞、振付賞で候補となり、予想以上のロングラン上演となった(512公演)[1]。ブロードウェイ以外でも次々に新演出で公演されるようになり、オーストラリアでの公演は本作の振付家ケニー・オルテガが手掛けた。2015年にはロンドンで英国初演もされた。
解説
1947年のリタ・ヘイワース主演映画『地上に降りた女神』Down to Earth(日本劇場未公開、2004年「リタ・ヘイワース フィルム・コレクション」と1作としてDVDスルー)の非公式なリメーク作品とされる。
『ザナドゥ』はクビライ・カーンの設けた伝説の歓楽の都をテーマにした詩 (Kubla Khan) にインスパイアされて、この映画としては音楽の殿堂を重ね合わせている。
当時大人気を誇る歌手オリビア・ニュートン=ジョンと、半ば引退状態にあった往年のミュージカル・スター、ジーン・ケリーの競演、音楽はエレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)が担当するなど、話題性十分の作品だった。当時の宣伝コピーは「ファンタジー。ミュージカル。夢が実現するところ。(A fantasy. A musical. A place where dreams come true.)」であった。
途中、アニメーションのみで構成されるシーンが挿入される。このアニメーションパートは、ドン・ブルース・プロダクションが制作している。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
受賞
サウンドトラック
映画は批評的/商業的に失敗したものの、サウンドトラックアルバムは全米4位(Billboard Albums)に入る大きな成功を収めた。詳しくはザナドゥ (アルバム)を参照。
このサウンドトラック・アルバムからは下記の5枚のシングル盤が20位以内にチャートインした。
シングルチャート最高位
アルバムチャート最高位
脚注
外部リンク