サルタン (Sultan) とは、イギリスの競走馬である。19世紀初頭に活躍し、種牡馬としては同時代を代表するほどに成功した。馬名は父セリムがセリム1世にちなんでいることからサルタン(スルターンの英語読み)と名づけられたのが由来。
2歳でデビューし[1]、8歳でトライアルに勝つなど息の長い活躍を見せた。クラシック競走こそエプソムダービーでテイレシアスの2着、セントレジャーステークスは人気での惨敗と勝利にはいたらなかったものの、5歳時にニューマーケットゴールドカップ、6歳時にエプソムダービー馬グスタヴスとのマッチレースを制すなど合計14勝をあげた。ニューマーケット競馬場は得意で、勝ち星の多くがニューマーケットでのものであった。
引退後はバーレイのマーカススタッドで種牡馬入りしている。産駒のベイミドルトンは無敗で二冠を達成し、グレンコーも種牡馬として成功した。特筆すべきは2000ギニー優勝馬を5頭輩出したことで、産駒の勝ち数として同レース最多である。リーディングサイアーには1832 - 1837年の6年に渡り輝いており、この時代をリードしていた。父方直系子孫はその後微衰したが、トウルビヨンを通して現在にもつながっている。
おもな産駒
- ベイミドルトン(2000ギニー、エプソムダービー、8戦不敗)
- ガラタ(1000ギニー、オークス、アスコットゴールドカップ)
- グレンコー(2000ギニー、アスコットゴールドカップ、米リーディングサイアー8回)
- デスティニー(1000ギニー)
- グリーンマントル(オークス)
- ほかAchmet、Augustus、Ibrahimの3頭(2000ギニー)
血統表
サルタンの血統(ウッドペッカー系(ヘロド系) / Herod4・5×4・5=18.75% Eclipse4×4・5=15.63% Highflyer4×4=12.50%ほか) |
(血統表の出典)
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父 Selim 1802 栗毛
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父の父 Buzzard 1787 栗毛
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Woodpecker
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Herod
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Miss Ramsden
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Misfortune
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Dux
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Curiosity
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父の母 Alexander Mare 1790 鹿毛
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Alexander
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Eclipse
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Grecian Princess
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Highflyer Mare
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Highflyer
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Alfred Mare
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母 Bacchante 1809 青鹿毛
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Williamson's Ditto 1800 鹿毛
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Sir Peter Teazle
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Highflyer
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Papillon
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Arethusa
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Dungannon
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Prophet Mare
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母の母 Mercury Mare 1791 鹿毛
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Mercury
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Eclipse
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Tartar Mare
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Herod Mare
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Herod
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Folly F-No.8-b
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脚注
- ^ サラブレッドヘリテイジ サルタン2013年11月28日閲覧
外部リンク