『コンタクト』(Contact)は、1997年のアメリカ映画。カール・セーガン[2]によるSF小説の映画化作品。SETIプロジェクト、人類と宗教、科学、政治、地球外生命、などをテーマとするSF映画。
あらすじ
SETIプロジェクトの研究者エリナー・アロウェイ(愛称エリー)はアレシボ天文台で探査と研究をしていた。しかし、先の見えないSETIプロジェクトに対し懐疑的な天文学の権威ドラムリンによって、エリーのチームは研究費とアレシボの利用権を打ち切られ、研究は中断を余儀なくさせられてしまう。
エリーは独自の資金源を求め各企業を渡り歩き、ついにS・R・ハデンという富豪スポンサーを得ることに成功する。こうしてニューメキシコの超大型干渉電波望遠鏡群を独自の資金で渡りをつけ探査を再開したある日、彼女は遂にヴェガから断続的に発信し続けられる有意な電波信号を受信。チームは色めき立ち、早速その解析を進めるが、独断でこれを公にしたことでドラムリンや政府(NSA)が介入。探査は進むが、次第にエリーの思惑とは関係ない方向へと事態が進行していく。政府の宗教顧問パーマー・ジョスやカルト宗教家、さらに出資者ハデンまでもがそれぞれの思惑で動き始めたことで、探査の主導権や解析結果の解釈を巡る駆け引きは政治と科学と宗教を巻き込んだ展開となる。
キャスト
製作
リアリティの追求のため、「メッセージ」に対する世界の反応を追うニュース発信源としてCNNが使われ、実際に25人以上のCNNリポータが出演している。また、「ラリー・キング・ライブ」や「クロスファイア」といった番組も使われている。アメリカ大統領が会見を行うシーンで、当時のビル・クリントン大統領の実際の会見映像をデジタル加工したものを使用した。
マシーン2号機の存在場所は、表示された地図上から、北海道の知床半島の付け根の南側であるとわかる(ただし、実際には実在しない架空の場所である)。またマシーン2号機に向かうエリーの船室の内装や部屋着はいわゆるハリウッド映画に頻繁にみられる誤った日本のイメージで描かれている。
作品解説
手のひらのクローズアップなどいくつかのシーンで円弧状に並んだ光点のパターンが繰り返しあらわれる。これはカール・セーガンのお気に入りの星座で、その形が電波望遠鏡を思わせるかんむり座の星の並びになっている。カール・セーガンは自作の小説が映画化されることを非常に喜んでいたが、1996年12月20日に永眠。完成した映画を見られなかった。この映画の最後には「FOR CARL(カールに捧ぐ)」という文字が表示される。
エリーが経験した地球外知的生命との接触の真偽について、作中では政府の公式見解が明確にされていないが、少なくとも以前よりも宇宙観測の環境が整う結果につながったことが控えめに示唆されている。
原作
出典
関連項目
外部リンク
|
---|
1970年・80年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|
2010年代 | |
---|
2020年代 | |
---|
カテゴリ |
|
---|
1950年代 | |
---|
1960年代 | |
---|
1970年代 | |
---|
1980年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|