クルミ科 (クルミか、学名 :Juglandaceae)は、被子植物 の科 の1つで、ブナ目に属し、9-10属約50種を含む。クルミ属 のほか、サワグルミ属 、ペカン属 (カリア属)、フジバシデ属 、ノグルミ属 が含まれ、そのうち実が食用になるのはクルミ属とペカン属である[ 1] 。高木 または低木 の植物からなり、クルミ やサワグルミ 、オニグルミ 、ペカン などを含む。種子や材を利用する。
形態
葉は羽状複葉または3出複葉で大きく、芳香があり、通常20〜100 cmに達する。多くは互生するが、Alfaroa 属とOreomunnea 属では対生する。
花序は尾状花序で、風によって送粉する。
果実は乾燥するが、ペカン属やクルミ属では外側に厚い総苞が発達し包まれるため、核果状となり、クルミ状果(tryma)と表現されることもある。
分類
エングラー は、尾状花序を持つ植物は花 の構造が単純であることから、それらを原始的な被子植物 として扱い、クルミ科はヤマモモ科 と共に古生花被植物亜綱 クルミ目 に含めた。
クロンキスト は、マンサク亜綱 にクルミ目を置いてロイプテレア科 と共にクルミ科を含めた。
一方、DNAの分子系統学解析に基づいたAPG分類体系 では、真正双子葉類バラ類のマメ類と、比較的派生的な植物として位置づけられ、ブナ目 に含められる。
現生のクルミ科の植物は、以下のように分類される[ 2] 。
系統
分子系統学 の研究により、 クルミ科の関係は以下のように推定されている[ 4] 。
脚注
^ 辻井達一 『日本の樹木』中央公論社 〈中公新書〉、1995年4月25日、76頁。ISBN 4-12-101238-0 。
^ Manos, P. S.; D. E. Stone (2001). “Evolution, phylogeny and systematics of the Juglandaceae”. Annals of the Missouri Botanical Garden 88 : 231–269. doi :10.2307/2666226 .
^ “GRIN Genera of Juglandaceae ”. Germplasm Resources Information Network . United States Department of Agriculture. 2015年9月24日時点のオリジナル よりアーカイブ。2011年11月17日 閲覧。
^ Xiang X-G, Wang W, Li R-Q, Lin L, Liu Y, Zhou Z-K, Li Z-Y, Chen Z-D. (2014). “Large-scale phylogenetic analyses reveal fagalean diversification promoted by the interplay of diaspores and environments in the Paleogene” . Perspectives in Plant Ecology, Evolution and Systematics 16 : 101–110. doi :10.1016/j.ppees.2014.03.001 . http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1433831914000201 .
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