深海に住むため、水族館での飼育記録は数えるほどしかない。
最初の記録はアメリカのもので、1988年12月1日にモントレー湾の水深600 m の中層トロールで採集した約66 cm の個体をモントレーベイ水族館が飼育したが、同年12月9日に死亡した[6]。
日本では1999年4月19日に函館市南部30 km 地点の最大水深68 m の定置網で捕えられた175 cm 程の個体を魚類学者・仲谷一宏がおたる水族館に寄贈し約1週間程度の飼育したものが最初である。この個体はおたる水族館の予備水槽で飼育を試みられていたが、摂餌した餌を吐き戻し、以降無摂餌状態が続き4月26日に死亡した。同年5月25日にも定置網に入網があり、6月7日まで臼尻町にある研究所で飼育されていたが、継続飼育が難しくなり同様におたる水族館に寄贈された。おたる水族館では6月7日から6月16日まで展示水槽にて飼育を行った。同個体は5日間の無摂餌状態、輸送時にできた擦過傷の悪化など徐々に衰弱し状況改善が難しいと判断されたため放流された。こちらの個体は研究所での飼育期間を含め約3週間飼育された[6][7]
。2001年にその飼育例の詳細が論文としてまとめられている[8]。
^Somniosus pacificus Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2011.FishBase. World Wide Web electronic publication. www.fishbase.org, version (06/2011).
^ abcdeCompagno, L.J.V. 1984. FAO species catalogue. Vol. 4. Sharks of the world. An annotated and illustrated catalogue of shark species known to date. FAO Fish. Synop. No. 125, vol. 4. pp.105-106.
^Benz, George W.; Borucinska, Joanna D.; Lowry, Lloyd F.; Whiteley, Herbert E. (2002). “Ocular lesions associated with attachment of the copepod Ommatokoita elongata (Lernaeopodidae: Siphonostomatoida) to corneas of Pacific sleeper sharks Somniosus pacificus captured off Alaska in Prince William Sound”. The Journal of Parasitology88 (3): 474–481. doi:10.1645/0022-3395(2002)088[0474:OLAWAO]2.0.CO;2. PMID12099414.