著名な著書に、『組織文化とリーダーシップ』(Organizational Culture and Leadership、1985年 ISBN 1-55542-487-2)がある。個人や組織の行動に影響を与える要因について幅広く研究し組織文化という概念を構築した。彼の研究の底流にある主要テーマは、組織における文化の理解、組織文化と個人行動の関係、組織的学習にとっての組織文化の重要性である。この外、『プロセス・コンサルテーション』(Process Consultation Revisited 1999年 ISBN 0-201-34596-X)など、組織開発プラクティショナーのため著書を出している。
また、組織開発の研究において必ずしも組織による教化や社会化がうまくいかないことが分かったため、組織だけなく個人に注目するようになり、キャリアの研究を開始した。そして、キャリア・アンカーという理論─仕事や会社が変わったとしても個々人を貫く、船の錨(アンカー)のような普遍の基軸─を構築した。このジャンルでは、『キャリア・ダイナミクス』(Career Dynamics、1978年 ISBN 978-0201068344)などのキャリアに関する著作を上梓するとともに、「キャリア・アンカー」と「キャリア・サバイバル」という2つの診断ツールを開発した。